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搾取されてるのか、守られてるのか 〜全農・農協神話〜

今、畜産農家をサポートするべく、国産和牛を生産している畜産農家のクラウドファンディングをキャンプファイアにて掲載中である。そのクラウドファンディングを掲載するにあたり、畜産農家、畜産業が持っている様々な問題点が私の中で浮き彫りになり、これまで当たり前にやっていた流通経路、販売システムに疑問を改めて感じてしまった。

生産者の苦悩は今も昔も変わらない

生産者がどれぐらいの割合で利益(儲け)があるのか、ご存知だろうか?今回の畜産農家を例に挙げると、一概には言えないが、消費者に届く金額の10%から良くて15%である。1000円のお肉が売れれば、100円の利益。100万円分のお肉が売れれば、10万円の利益。しかし、この利益率は、景気が良く安定している時である。このコロナ渦で市場取り引き価格は、値を下げており、利益を確保出来ない、もしくは赤字になる場合もある。

流通システムの不思議

生産者→市場→大手食肉企業→地方食肉企業→小売店もしくは飲食店→消費者 という、既存の流通システムである。市場の段階で生産者に入る金額が決まり、消費者に届く時には、様々料金が上乗せされる。

全農・農協という大企業

野菜でも、お肉でも、市場に収めれば、相場価格で取り引きされる。生産者は自分が出荷する商品の価格は決められない。その全てを取りまとめているのが、簡単に言うと全農、農協である。生産者は、ある意味で、農協という大企業の「社員」という見方も、今の流通システムを考えれば、出来なくもない。農協には、生産者を守るという一面もあるが、今の時代に合った組織なのかは、疑問が残る。

DtoC CtoCは農家にも必要な時代

日本の農業を活性化させたい!と国や地方自治体が叫んでも、生産者、農業従事者が儲からないと、どんな手を打っても、活性化する訳がない。第一次産業の高齢化が改善されない。何故なら儲かる生産者が少ないから。儲からない業種に、自ら飛び込む人は、いないも同然である。今までよりも、儲かる生産者を増やすのであれば、今までの流通システムを大幅に見直し、生産者による、DtoC、CtoCの販路を定着させる事が必須条件となるだろう。その上で、生産者・農業従事者の人口を増やし、日本の農業への活性化と繋がっていくだろう。

今まで当たり前に運用されていた全農・農協という存在意義、そして何十年も前から変わらないシステムを、大幅に見直されなければならない時代に突入している事を肌身で感じる。

[あおもり倉石牛]クラウドファンディング

「CAMPFIRE」にて掲載中

https://camp-fire.jp/projects/view/288279?list=watched