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SHOW ME THE MONEY 10について語る

約1年前のことですが、元々K-POPが好きでWINNERのMINOを追っているうちにSHOW ME THE MONEY(SMTMと略します)、K-HIPHOP & R&Bに出会いました。私と同じようにアイドルを追っていたらいつの間にかK-HIPHOPにハマっていたという方もいるかもしれません。1年間、K-HIPHOPを聴いていたら少しまとめておきたい気持ちが出てきたのでこのnoteを書いています。

そもそもSMTMとは何ぞや?という方は、こちらのnoteに丁寧に書かれていますのでぜひ見てみてください。読み返すごとに少しずつ知っているラッパー増えていくのが楽しいんですよね。

順位には触れていませんが、ここから先はネタバレ的要素を含みますので、ご注意ください。

SHOW ME THE MONEY10の概要

プロデューサー:YUMDDA & Toil チーム、Gaeko & Code Kunst チーム、Gray & Mino チーム、Zion.T & Slom チーム

SMTM10を一言でいうならば、メロディアスなラップや既存の枠にとらわれない新人とベテラン・中堅のバランスが良いシーズンだったと思います。プロデューサー陣も経験者を中心としつつもSlom,Toil, Minoあたりが入ってきたことで新鮮さもあったように思います。また番組を通して制作された音源がしっかりSMTM9に続いてヒットしたシーズンでした。
SMTM9のWonsteinなどからくる新しい流れが顕著に現れていて、力強いサウンドの曲はかなり減ったので好みは分かれるかなと思います。基本的にはSMTM10から入ったので、SMTM6のS.M.T.Mとか逆に新鮮でした。

SMTM10でヒットした曲

おそらくSMTM10で一番ヒットしたのはsokodomoのMERRY-GO-ROUND(Feat.Zion.T,Wonstein)なんじゃないかなと思います。再生回数も3000万回超えています。

またチームを結成した時点で発表される曲が比較的よかったように思います。脱落者含めて音源が公開されたのも確かSMTM10からみたいです。Gray & MinoチームのBREATHE (Feat. MINO) (Prod. GRAY)は個人的にも好きです。

ステージとしてはGaeko & Code Kunst チームのWake Up(Prod.Code Kunst)が好きですね。Ahn Byeong woongがかわいい振り付けをするところでニヤッとするTabberとOurealgoatがしっかりカメラに抜かれているのがツボです。

SMTM10のみどころ

ベテランでは、BasickがSMTM10全体のストーリーに貢献しました。SMTM4優勝者という肩書きに押しつぶされそうになりながらも実直なステージを披露していく姿が印象的でした。Basickがストーリーの中心になったので、若干San Eが霞むという…。
ちなみに10以前のシーズンでも過去のシーズンの優勝者やプロデューサーが参加者にという展開は何度かありました。

SMTM10のベスト60秒ラップはKoontaとBE'Oだったと思います。KoontaのPROTO TYPE(ステージの時はNo name)、BE'OのCounting Starsも音源化されていますね。個人的には60秒ラップが良いステージだとかなりうわ〜良いじゃん!ってなります。SMTM10では他にもJo GwangilのAcrobat、過去のシーズンではSMTM777のpH-1のHomebody、SMTM6のpenomecoのTill I Dieも好きです。

高速ラップで注目を集めていたJo Gwangilは番組初期はkitsyojiiとの因縁みたいなのが過剰に演出されていましたが、チームが確定した番組後半からは優勝候補として出番が増えました。当初のイメージより実際の柔和な性格が受けたのではないかと思います。音楽の話とはズレますがかわいい生き物にメロメロになるJo GwangilがSMTM内でも、SMTM出演後のdingoとかでも見れるのですが、じわじわきますね…w

新人ではBE'OとMudd the Studentが特に活躍しました。BE'Oに関しては高等ラッパー3の段階では荒削りな印象が強かったですが、その後着実に実力をつけていったと思いますね。
Mudd the Studentもオーソドックスなラップが比較的嫌厭されていくHIPHOPシーンで新しさが受け入れられていった参加者です。Gray & Mino チームに入りますが、未練たらたらのZion.T & Slom チーム(主にZion.T)が面白かったですね。

SinceはSMTM10内で肯定的な形で放送されたひとりだったと思います。自分自身の生活について語るラップはわかりやすく、視聴者が共感しやすかったと思います。その他にも特にTabber,sokodomo,Don Millsあたりは元々ある程度知名度もありましたが放送終了後も活躍しています。

自分の物語を曲にするということ

SMTMシリーズしかり高等ラッパーシリーズでは自分の物語を曲にするということが求められてきました。もちろん、コンセプトに沿った曲も良いのですが、自分の感情を吐露するような曲が多く出てくるところがSMTM(高等ラッパー)ならではの面白さだなと思います。個人的な感情・経験であればあるほど、その人にしか書けない歌詞になって切実さが表現されていたと思います。

個人的な感情を吐露した曲でSMTMらしさもあり好きなのは、BasickのMeeting is easy, parting is hard (Feat.Leellamarz)やJo GwangilのThorn (Prod.Code Kunst)、BE'OのLimousine (Feat.Mino)(Prod.Gray)、KoontaのHopefully (Feat.Jung in)(Prod.Toil)あたりですね。人の弱さや葛藤が表現されているところに共感する部分も多くて、K-HIPHOPにハマった理由のひとつです。HIPHOPに癒し効果があるとは思っていなかったのですが、毎日励まされています。SpotifyとかでSMTM10の曲を集めたプレイリストがあったりするのでお暇な時にでも聴いてみてください。

最後に

2024年前後でラッパーやプロデューサーの事務所退所や移籍が相次いだ印象でした。またSMTMも11を最後に12は制作されていませんし、高等ラッパーも続編はありませんでした。その影響かK-HIPHOPシーンを代表する新曲がここしばらく少ない印象でした。ですが、AOMGを退所したGray, Code Kunst, Woo Wonjaeが新事務所を設立したりなど新しい動きもあるので注目していきたいところです。個人的には日本でも公演をするラッパーがほぼ固定になっているなという印象なので、またK-HIPHOPが盛り上がっていろんなラッパーが日本に公演に来てくれたら嬉しいな…と思っています。


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