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国民的アイドルがほめた!?プロデューサーのイラスト仕事

『自分にしか書けないnoteとは?』と考えた結果、基本自分に自信のない男が「嵐の宿題くん」「会社ロゴ」「LINEスタンプ」などで会社に認められた「イラスト×仕事」について書きたいと思いますので、少々お付き合いください。

自己紹介

日本テレビ「ぐるナイ」や東海テレビ「eスポLOVE」、その他特番を担当しているプロデューサー伊藤です。弊社のnoteを読まれている方は所々で見かけているかと思いますが、私、プロデューサーでありながら色んな所で「イラスト」を描かせていただいております。

番組制作にイラストを描く能力って必要なの?と思われるでしょうけど、実は意外と必要だったりします。
再現ドラマやPVなどで映像のイメージを演者やカメラマンに伝える“絵コンテ”、CG発注でその動きを的確に伝えるイメージ図や、こんなセットにしたいと絵に描いて説明、お金がない番組は美術品を描いたり・・・絵が描けることに損はありません。

さんま御殿の指し棒

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入社して「踊る!さんま御殿!!」に配属され最初に任された大きなイラスト仕事、それは番組内で明石家さんまさんが持つ“指し棒”のデザインでした。一応高校では美術部、趣味はイラストとは言っていたものの、スタッフルームで周りが目にしていたのは、ストレス発散に描かれた見るもおぞましい系の落書き、まさかそんなイチADに白羽の矢が刺さるとは。

私が入る前も何度か変わっていた指し棒、今回ももちろん美術さんがデザインするものだと他人事でいたので驚きと嬉しさはあったものの、それ以上にプレッシャーがのしかかりました。だって採用されたらさんまさんがブン回すんですよwww!

たしか、鬼とピエロとフランケンでデザインを描いたと思います。ピエロが採用され(今だったら鬼滅ブームで鬼だったかも…)自分の作品がテレビデビューを果たしたときの放送では、お笑い怪獣の超絶トークそっちのけで、指し棒ばっか見ていたのを覚えております。(そういえば今のお笑い怪獣デザインもやりました…)
これが制作人生と共にスタートしたイラスト人生でした。

宿題くんの黒板

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その後「アイツ絵描けるらしいよ」と社内に広まり、先に書いたPVやCMの絵コンテやCG発注、番組内で使用するイラスト、さらには番組タイトルのデザインなど、担当番組以外からもオファーをいただきながらそれが当たり前となっていた頃、私のイラスト人生最大の転機となる番組に配属されることになりました。
「嵐の宿題くん」です!

嵐の皆さんと小倉智昭さん司会、ゲストの食べたい料理やゲストのイメージを基に展開するトーク番組で、小倉さんがコーナータイトルを発表する際に持つ黒板が特徴のひとつでした。
配属されたのは放送開始から約1年後、それまで担当回のADが交代で描いていたそうですが、御殿と同じスタッフが推してくれた事もあり、私の決まり作業となりました。

黒板を描く際にはゲストの方に喜んでもらうべく試行錯誤して全力で取り組んではいましたが、隔週収録のルーティン、当たり前仕事となってしまい、自分の作品をテレビに出すことの感動はだんだんと薄れていました。
しかし2年ほど経った頃、とんでもない事件が起きるのです!

いつも通り小倉さんが黒板を出しながらテーマを発表した時に、大野くんがボソっと一言「うまいなぁ」。この日は韓国料理を紹介する流れだったので、誰もが韓国料理を思い浮かべて「うまいなぁ」と言ったのだと思ったら、まさかの黒板イラストをほめる言葉でした。

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まさかまさか!個展を開くほどの才能豊かな大野くんにほめてもらえるなんて!!それまでの黒板もちゃんと見てくれていたなんて!!!
実はこの時すでに番組を抜け黒板だけ描く作業だったため(←←ややこしい!)、放送でその一部始終を見てホント感動しました。

また同時期に新聞に取り上げられたり、人生最初で最後であろうファンレターをいただいたりと、見てくれている人はいるんだと実感させてもらった事で、今でもイラストに全力投球できています。

番組異動をした後も継続して手伝うなんて話聞いたことがありませんが、求めてくれて機会を与えてくれた宿題くんスタッフのみなさんのおかげで、自身の大切な財産となりました。
(同じスタッフで制作していた特番「驚きの嵐!」のイラストについても思い出ばかり、また機会があれば書きたいと思います。)

会社のロゴ

イラスト人生もう一つの大きな出来事は弊社のロゴ作成でしょう。

普通なら専門業者に発注するところ、まさか自社のロゴを自分が作ることになるなんて!
大事な会社の理念やイメージを盛り込んだロゴってどんな?毎日が血ヘドを吐く思いでプレッシャーが半端なく、番組の収録や会議をやっていても、ふと頭に浮かぶはロゴのことばかり。「SION」の文字がゲシュタルト崩壊を起こして、自分が何を作ってるかもわからなくなる日もありました。
社長無謀すぎるよ!と何度思ったことか…

半年ほどのプレゼン・修正を繰り返してなんとか完成。弊社の入り口に飾られたロゴ、テレビ番組のエンドロールで表示されるロゴ、名刺や封筒に記載されているロゴ、我が子が皆さんの目にとまっているのを見ると、むず痒くもあり誇らしくなります。

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番組を制作する上で、「内容や台本を作る」「どう撮るかを考える」「素材を組み立てて放送できる状態にする」といった実動の割合が大きいディレクターが感じる感動を味わわせてもらっている気がします。(D、AD、Pみんなで企画を立ち上げたり取り組んでいますが、その管理、部品集めやサポートが主であるプロデューサー業務とは違った感動と思えます。)

この記事を書くために今までの下書き資料を見返したところ、いまだことあるごとに思い出すモノだったり、あんなに大変だったのに何で今まで忘れてたの?といったモノなど結構な量に驚きながら(中にはタレントの誕生日ケーキ用のイラストだったり様々・・・)、その分だけ人の役に立つことができたのかなぁと感慨深くなりしばらく見入っておりました。
最近では“LINEスタンプ”や社内事の絵を描いてますので、機会があったら見てやってください!

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今回挙げたのがイチ絵好き男のイラスト仕事についてでしたが、シオンは『個人の才能・特技』を見つけ、適材適所に配属してくれている会社だと思います。『好きこそものの上手なれ』アニメ好き、音楽好き、サブカル好き・・・などがそれぞれの番組に配属されたりと、それらを立派なスキルと考えて、今後の動画制作に必要な人材として求めています。

人事部がいいこと言ってます!!

この記事を見てテレビ業界、そしてシオンに興味を持ってほしいのが本音ですが、他の業種でも気負いせずに「自分の武器は何なのか?」ひとつ探して挑戦してみてください。そこから色んな道が広がると思いますよ!

株式会社シオン
プロデューサー
伊藤 康一

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