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クラウドファンディング成功の記録①

福岡でレンタルスペース&お稽古施設の運営をしている、<学び舎しおらぼ>運営の木下です。実はリフォームプランナー&キャットシッターでもあります。

<学び舎しおらぼ>は、昨年10月に3周年を迎えました。石の上にも3年とは良く言ったもので・・・よくここまでやってこれたなという思いです。

自分に十分なお給料が出せるまでの利益は達していないものの、右肩上がりの生徒数という実績を積み、ひた走っていましたが…昨年、予想外の新型コロナウイルス感染拡大の大打撃!

一斉休校、そして緊急事態宣言。お昼の時間帯のレンタル予約は9割以上がキャンセルに。子供たち向けのお稽古時間は4月の外出自粛により、休業となりました。いつ終息するかまったく見えず、行政の支援もまだ未確定。もうコロナを理由に廃業したほうがいいのでは?という迷いも出ました。

でも、せっかく育ててきたこの場所を、潰したくなかった。
そりゃあまだ利益を出せていないけど、確実な右肩上がりだよ?
子供たちも、お母さんたちもここが好きだと言ってくれてるよ?

4月に頭を抱えていたときに、ひょっこり高校時代の先輩が「どうよ?仕事どうしてる?」と連絡をくれました。

家賃交渉をしたけどダメ、市の家賃補助対象からももしかしたら外れてるかも…と泣きごと(※)を言うと、「…クラウドファンディングやってみたら?」と。(※のちに、レンタルスペースとして申請できることがわかり、無事に家賃補助対象になりました)

「ダメ元じゃん。がんばってクラファンページ作ったら、いろいろとバックアップする!」と。

これまで、クラウドファンディングは、たまに気が向いたときに見る程度。欲しいアイテムの先行販売や、災害、動物愛護関連で少額応援していただけ。

え?私がクラファン立ち上げる側に?

でも、やれることは全部やっておきたい。
あのときもう少し頑張ればよかった、って思うのが、一番いやだ。

やろう。すぐに着手しよう。

どうやって立ち上げ、宣伝活動し、成功までいけたのか。

これから挑戦する方の参考になるかもしれないと思い、記しておきます!

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クラウドファンディングのコツとは

この時期、コロナ関連のクラウドファンディングはすでにたくさん立ち始めていました。事前の情報収集…そこがスタートとなります。クラウドファンディングは、大きく分類すると次の3種類になります。

どのタイプでチャレンジするか、サイト選びから

①『融資型』『投資型』
融資を受けたい会社と少額投資したい個人をマッチング。もしくは投資家と企画の発案者をマッチングする。(今回は開発などではないため、調査割愛)

②『寄付型』
災害支援や社会的弱者の支援などの社会貢献型と呼ばれる。GoodMorningなどが有名サイト。寄付型の支援で集めた資金は、課税されない。

②『購入型』
CAMPFIRE〉〈READYFOR〉〈Makuakeなどが有名サイト。商品の開発先行販売や、イベントの資金調達、コロナ禍での店舗緊急支援など。集めた資金は「売上」扱いになることが多い。

今回は、TVCMも多数打っていた知名度の一番高い、CAMPFIREにお願いすることにしました。

クラウドファンディングは、通常資金調達が達成となると、成功報酬として手数料をクラファンサイト側に支払います。(というか、差し引かれた金額が振り込まれます)

CAMPFIRE〉ならば、通常集まった支援総額から17%(手数料12% + 別途決済手数料5%)(+税)を。※2021年3月現在は17%→10%に変更になっています

緊急事態宣言下だったため、新型コロナウイルスサポートプロジェクトとして、17%→5%(決済手数料のみ支払い)になっているタイミングでした。
誰でもOK!というわけではなかったため、まずこのプロジェクトに応募し、審査してもらうところからのスタートです。タイミングによって、この手数料は変化しているためマメに情報を集めておく必要があります。


支援目標金額の設定

ざっくり〇〇円くらいかな?ではなく、

目的に応じた金額+クラファン手数料+リターンにかかる金額

である必要があります。クラファン手数料は、17%(手数料12% + 別途決済手数料5%)(+税)ですが、私は新型コロナウイルスサポートプロジェクトに申請していたため、決済手数料として「達成金額の5%」のみでした。

リターンにかかる金額は、かなり重要な部分なので、別でくわしく記したいと思いますが、商品だった場合、商品金額の中に発送にかかる費用、人件費なども含めておく必要があります。

今回私が立てたプロジェクト目的は、「コロナ禍での減収期間中にも支払いが生じる、家賃などのランニングコストの補填」がメインでした。

このころは、まだ家賃の支援がわからない状況でしたので、「家賃、光熱費、ネット環境などの基礎料金、複合機リース料金」などのランニングコスト 1か月およそ25万円(!!!←高いでしょ…家賃がとても高いのです。涙)×3か月ほどが補填できたら助かる…と思い、これを基礎としました。

1か月25万円…何も営業できてないのに、毎月出て行ってしまう金額にしては辛すぎる金額です。休業期間の終わりがわからない状況でしたので、3か月で設定しましたが、外出自粛期間が過ぎても数年はコロナの影響を受けるであろうと報道されていましたので、その後減収期間が半年は続くと考えて、運営費100万円を基本に。リターンは物品の返礼品は30万円を予算とし、イベントリターン費用は「1人でもイベント支援者がいれば」という条件にしました。あとは手数料と、そのほかのリターンにかかる人件費を加味して、合計150万円をプロジェクト目標値にしました。

目標値プランは、「All-or-Nothing」「All-In」いう2種類を選択できます。

「All-or-Nothing」…募集期間内に目標金額を達成できなかった場合、プロジェクトは不成立。支援金の決済は実行されず、プロジェクトオーナーに支援金は支払われません(不成立の場合は手数料は一切かかりません)。
「All-In」…目標金額の達成・未達成に関わらずとりあえず集まった支援金が支払われる。

私は少額でも、運営の資金に充てられるほうが助かるため、「All-In」にしていました。正直、150万円は目標が高すぎると思っていましたが、達成できた時には地域の子供たちのために、笑顔が出るようなイベントをしようと心に決めていました。

いったん目標金額を決めてから、再計算してみる必要があります。

どういうことかというと、このリターンが〇本、このリターンが〇本、各リターンに対してこれくらいの支援者人数がいれば、合計で150万達成できるな、という計算です。

リターンは価格帯を変えながら設定するはずなので、それぞれでありえそうな数字をあてはめ、価格やリターン本数が現実的かどうかを確認するんです。なにがリアルな数字に近いのか、想像がつかない人もいるでしょう。そんなときは、自分のプロジェクトに近い内容、目標金額で、すでにSUCCESSで終了しているプロジェクトをページを見てください。

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上記だと、5000円のキッズアートリターンに、5人の支援者がいるのがわかります。「これくらいの内容にこの金額だと、これくらいの支援者があるのか」と参考にしてください。

5000円×5人=25000円 ということです。「5000円の支援者が100人」という計算はリアルでないとくことがわかるかと思います。もちろん、そのリターンを欲しそうな人数がもっと見込める場合はその限りではありません。こうやって、すべてのリターンでどれくらいの支援が集まりそうかをシミュレートしてみて、合計での目標金額の設定や、各リターンに無理がないかをもう一度検討してください。


募集期間の設定

最初に「いつからいつまで」という、クラファン期間を決めます(決定後に変更はできません)。

①公開日まではしっかりとゆとりを

公開日までに、何回もクラファン担当者とページについて推敲を重ね、指摘された部分をブラッシュアップしていきたいため、公開までの作業期間は長めに。そして、これでよし!とお墨付きをいただいたプロジェクトページは、公開前URLというものが発行されます。そのURLを使って、身内に公開したり、SNSを使っての広報活動の時間が必要です。

②プロジェクト期間はあまり長すぎないほうがいい

これは、プロジェクトチーム人数にもよるかとは思いますが、1か月以内短期決戦のほうがいいと感じました。なぜなら・・・とても疲れるから!!!肉体的、精神的に1か月以上は耐えられない気がします。。

毎日、いや毎時間プロジェクト支援状況を気にしてページを確認。告知し、お礼を書き、支援者にむけての報告を書く。プレスリリースを出して、メディアに取り上げていただけるように対策を重ねる。リターンも途中で追加できるものがないか、支援の中だるみ期間はもうだめなんじゃないかと肝を冷やし、、とにかく、消耗が激しいのです。私は思い立ってから、1か月もない状況でほぼ一人で準備したので、とにかく倒れなかったのが不思議です。笑 (たぶんアドレナリンが過剰に出てた・・・)

なので、これからクラウドファンディングに挑戦する人に言いたいのは、「準備期間長く、決戦は短く」です!じゃあ、なぜ私は焦って公開日を早く設定したのかというと、コロナサポートプログラム開始の序盤だったため、ちょっとでも遅れをとると、ほかの似たプロジェクトに埋もれてしまうと考えたからです。また、外出制限中にぶつけたほうが、みなさんにゆったりとページを見ていただけると思ったのも、理由でした。

③終了日は末日を避けたほうがいい場合がある

集めた支援金は、いったいいつ振込になるかと気になりますよね。

それは、クラファン期間が終了した翌日の翌月末に、手数料を差し引いての振込になります。私の場合は、5/30に終了し5/31が翌日なので、6月末に支援金の振込がありました。そう…もしも、5/31を終了日としていたら、6/1が翌日、振込は7月末になるんです。

今回のプロジェクトは、困窮する今の状態を救ってほしいという内容のため、この1か月の差は大きいと考え、終了日を5/30にしました。支援金振込について、急がない場合はまったく気にせず、支援金が集まりやすい最終日は土日に合わせたほうがいいかと思います。



②につづく!
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