見出し画像

知り尽くしたと思っていた世界。再び現れた「わくわく」に飛び込むことにした


「食事をすることが、こんなにわくわくするなんて思わなかった」

前職では勤続18年。キャリアも人望も積み上げてきた女性が転職する理由は、これでは不十分でしょうか?

2019年12月にオープンした渋谷 パーラー大箸のホール担当 大谷奈名子さん。

アルバイトから数えると、23年。飲食業界一筋で働いてきた彼女は、店長職をはじめ、新店舗の立ち上げや新商品開発、スタッフの教育まで、多くの経験を積んできました。

「元の職場に不満があったわけではない、でも」冒頭の言葉を転職の理由だと話す彼女は、今日も笑顔でお店に立ち続けます。

なぜsio株式会社だったのでしょうか。

sio株式会社で働くスタッフのインタビュー企画  #sioのつくりかた 第4弾となる本記事は、少年漫画の世界観を地でいくsio株式会社の女性スタッフをご紹介します。

画像1

大谷奈名子(おおや・ななこ)
o/sioオープニングスタッフとして2019年にsio株式会社に入社。その後パーラー大箸の立ち上げに携わり、ホール担当として従事。学生時代からのアルバイトを含めて23年飲食業界で従事する。飲食業界の楽しさに魅せられ地元・福島でカフェやレストランを様々な業態を展開する会社に就職。かねてより料理雑誌で見ていた鳥羽周作に憧れ、丸の内 o/sioのオープニングスタッフとして入社。立ち上げの直後にさらに開店した渋谷 パーラー大箸の立ち上げにも携わり、シェフとお客様の架け橋として、今日も店頭に立っている。


きっかけはSNS、直感をつかんだ

画像2

ー飲食業界での経験をお持ちの大谷さんが、転職を考え始めたきっかけは何だったんですか?

前の仕事に、特に何か不満があったわけではないんですよね。長く働いていた分色々な業務を経験させてもらいましたし、やりがいもありました。一緒に働くスタッフは家族のように思えて、その成長を見るのもすごく楽しかったです。

ー前の会社で18年働かれているんですよね。

学生時代のアルバイトも合わせると、もう23年飲食業界にいます。目標に向かってチームで一丸となって試行錯誤していく、みたいなことが好きなのかなと思います。

ー飲食業界一筋ですね! 自分の道を「これだ!」と見つけられたことが素敵だと思うのですが、どのようにたどり着いたのですか?

見つけたというよりは、「自分でこの道だと決めた」という方が正しいかもしれないですね。学生時代に始めたファミレスのアルバイトが、楽しくて仕方がなかった。「スタッフの一人」でありながら、自分で考えて業務を効率化していけることも、常連さんと仲良くなって大切な人が増えることも心地良かったんです。

卒業後就職する気もなくフリーターとして働き続けていたのですが、流石に親が「いい加減就職しなさい!」と(笑)。地元の商業施設にお店があって、社員募集している会社を何個か受けました。すぐに採用の連絡をもらったのがカフェやパティスリーを主に展開する企業。「やっぱり私は飲食の世界で生きていくんだな」と勝手に自分の中で納得したのを覚えています。

ーそこではどのような経験をしてこられたんですか?

アルバイトだけでもすでに5年近く飲食業界にいたので、経営面に携わっていきたいなと思っていました。店長業務や人材育成、新店舗の立ち上げやメニュー開発…。新しいことをどんどん経験をさせてもらいました。一緒に働く仲間も自分ができることも、一気に広がったと思います。充実していましたね。

ーお話を聞いていると順風満帆な印象を受けますが、なぜこのタイミングで転職を決めたんですか?

学生アルバイトが多い業態なので、「卒業」の場面にたびたび直面するんです。社会人への旅立ちとか、研修生として一緒に働いた子が、別のお店の店長になるとか。私はいつも、送り出す側でした。

ふと、思ったんです。「私もそろそろ新しいチャレンジをしたいな」と。そんなことを考えていたある日、早番を終えてInstagramを見ていると、sioのアカウントのStoriesが流れてきました。「お席があきました」と。

画像3

ーInstagramということは、sioのことは前から知っていらっしゃったんですか?

業界紙をよく見ていたので、たびたび取り上げられるsioのことも鳥羽さんのことも知っていました。鳥羽さんの言葉には力があるし、憧れていて。「行ってみたいな」と思っていたものの、フレンチってちょっと敷居が高いなと躊躇していたんです。でもその時は、気がついたら電話をしていました。「一人なんですけど、お伺いできますか?」と。それが2018年の夏でした。

ー何か、ピンと来るものがあったんですね。初めてのsioはどうでしたか?

カフェみたいな内装でゆっくり寛げる雰囲気だったこと、一人だったおかげかソムリエの方がよく話しかけてくれて、緊張はすぐに解れました。ノンアルコールのペアリングを頼んだのですが、お料理や飲み物の説明が一つひとつすごく丁寧で、それまでの不安はどこへやらと思うくらい楽しかったです。

料理はもちろん音楽、おしぼり、カトラリー…雑誌やSNSで鳥羽さんのこだわりについてはたくさん学んでいました。「これがあれか!」と全てに感動したのを覚えています。

ーその時に「ここで働きたい!」と。

いいなとは思ったんですけど、すぐにはそこまでいきませんでした。職場での立場もありましたしね。鳥羽さんとも初めてお話ができたものの、緊張して自分が何を話したかは覚えていないです(笑)。でも、その日以来ことあるごとに思い出すんですよね。記事を見返しては「ああよかったなぁ」と何度も何度も。自分のお店への参考になるかもと、当時のスタッフも連れて行ったりして。

1年以上経っていました。それでもあの感動は忘れられず。2019年、丸の内のo/sioのオープニングスタッフの募集を見て、「これだ!」とすぐに応募しました。その時にはもう「わくわくする」という気持ちしかなかった。知り尽くしたと思っていた飲食業界で、またこんなに気持ちが高まるとは、思ってもいませんでした。す


プライドは一度しまっておく

画像4

ーこれまで管理職として人材教育などもしてきた中で、o/sioのオープニングスタッフとしてスタッフ全員横並びで始まることに抵抗はなかったんですか?

なかったですね! オープンに向けて忙しい日々、それこそ一緒に働くのは年下の子ばかりでしたけど、みんなが一丸となって頑張る楽しさを思い出しました。充実感の方が勝っていましたね。

ー私の経験を活かして引っ張っていかなきゃ! という気持ちはなく?

これまでの経験は一回リセットですよね。生かせるところは生かさないとですが、プライドが邪魔をしてしまうのはもったいないので。経験がたくさんあるからって全てが正しいかといったら、きっとそうではないです。

うまくいかないこともあるので、ちゃんと反省すること、落ち込んだとしても気持ちを必ず切り替えて、次の朝には元気に「おはよう!」と笑顔で出社すること。コミュニケーションを丁寧にすることだけは、決めていました。

ーo/sioに入られて、苦労したことはありましたか?

お酒の面では、かなり勉強が必要でした。前職のカフェではお酒の取り扱いがほとんどなく、それこそワインのペアリングなど、お客様にお勧めできる知識を習得するために、毎日勉強しました。ソムリエの方にひたすら聞いて、メモを取って…。パーラー大箸に異動してからは、飲み物もホールのスタッフが作るので、それを覚えたりとか。

画像8

ー新しいことを、どんどん吸収していったんですね。

料理も同じです。シェフに「これは何が入っているの?」「こだわりは何?」とひたすら聞いて、ホールのアルバイトの子たちとシェアをしています。わからないことがあったら聞いたらいいと思うんです。プロがこの場にいるんだから。作り手のこだわりをお客様にちゃんと伝えることが、ホールスタッフの大事な仕事でもありますからね。

ーそういった意見のやりとりも、しやすい環境ですか?

会社自体、そういう風通しがいいと思います。料理に関しての知識も惜しみなく教えてくれますし、ありがたい環境ですね。


sio株式会社は、女性が働きやすい会社へ

画像6

ーsioさんは鳥羽さんをはじめ男性的なイメージが強いのですが、いま女性の従業員の方は何人くらいいらっしゃるんですか?

社員は私を含めて2人で、アルバイトの子が何名かいます。確かに男性のイメージは強いかもしれないですが、のびのび過ごさせてもらっていますよ。

ー女性はライフステージの変化もありますが、働きにくさを感じることはないのでしょうか。

基本的にシフト制が多い飲食業界は、女性のライフステージの変化にも対応しやすい仕事だと思います。結婚・妊娠をしてやめた子でも、そのあとの復職率が高かったりしますしね。
sio株式会社はこれからその整備をする段階ですが、今だからこそ一緒に作っていけることは魅力だと思います。女性に限らずかもしれないですけど、時短勤務など働き方に柔軟性を持たせることも、これからの時代の流れを考えると必要なのかもしれないですよね。

ー確かに、これから働き方はもっと多様化していきそうです。時代に合わせたルールを一緒に作りあげていけるのは魅力ですね。

せっかく好きで働いているのに、結婚や出産を機に諦めてしまうというのはもったいないと思います。それらの経験を経て、視野が広がったりもするわけですから。女性ならではの気配りが武器になる業界ですし、アルバイトで女の子が増えてきたことで、お店の雰囲気が柔らかくなったなとも感じています。「好きだから飲食業をやりたい」という女性が増え、一緒に働けたら嬉しいなと思います。

ー大谷さんが、お店に立つ上で心掛けていることを教えてもらえますか?

ホールに立つからには、お客様の期待を裏切らないようにしたいと思っています。パーラー大箸の料理が美味しいことはわかっているんです。あとはそれにどんな付加価値=わくわくを加えられるか

数あるお店の中から、選んで入ってきてくださるわけじゃないですか。入店した時点でお金をいただくことは決まっているものの、それに加えてどんな体験をしていただけるかを考え尽くすことは大切です。目の前のお客様の期待のちょっと先を満たしたいと思う。それが、会社の発展にも繋がっていけば嬉しいですよね。

画像7

ーかつての大谷さんと同じように、sio株式会社への興味を持っている方もいらっしゃると思います。どんな方と一緒に働きたいですか?

笑顔が素敵な方がいいですね! 初めてのアルバイトだという方でも大歓迎。一緒に学んでもらえればいいですから。

鳥羽さんの存在は大きいです。「鳥羽イズム」と呼ばれていますが、それを自分の中にも宿して「幸せの母数」を増やしていきたい。そんな私たちの姿を見て「ここで働きたい」と思ってもらえるような、わくわくするお店を作り上げていくことが目標です。

いつもニコニコ迎えてくれて、居心地が良い場所。願わくば、お店のファンから、スタッフのファンになってもらいたい。自分に会いに来てくれるお客様を増やすこと。スタッフ一人ひとりがそうなっていければ、もっとこの仕事は楽しくなりますから。


画像5

純洋食とスイーツ  パーラー大箸
住所:東京都渋谷区道玄坂1-2-3 東急プラザ渋谷 6F
電話番号:03-5422-3542
営業時間:11:00~23:00 
定休日:不定休(東急プラザ渋谷に準ずる)

------------------------------------------


執筆:柴田 佐世子
編集:柴山 由香
撮影:池田 実加
バナーデザイン:小野寺 美穂

この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?気軽にクリエイターを支援できます。

50
代々木上原sio・丸の内o/sio・渋谷パーラー大箸などのレストランを運営する「sio株式会社」の公式noteです。 sioではたらくスタッフたちのインタビュー「sioのつくりかた」連載中。

この記事が入っているマガジン

sioのつくりかた
sioのつくりかた
  • 4本

sioではたらくスタッフたちのインタビューです。

コメントを投稿するには、 ログイン または 会員登録 をする必要があります。