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思い描いた未来を手に入れるために、いま必要なこと(前編)

執筆者:マジョラム

1. お金?なんとかなるでしょうと思っていた頃 

子どもが小さいうちは、実家の助けを借りながらの子育て。シングルマザーではありましたが、仕事も子育ても、一人で抱え込まずにすむ状況でした。お金についても、児童手当など様々な援助もありました。食べることに困ることはなかったからでしょう。家計簿をつける大切さも理解しておらず、当然つけていませんでした。

そんな私ですが、地域のシングルマザー向けの教育費の講座に参加しました。以前、地域の母子会で知り合った先輩シングルマザーから、「教育費たいへんなんだよね。」と話していたのを聞いていて、情報を手に入れたかったからです。

その講座では、主に4つの情報を得ることができました。
1 子どもの進学にはお金がとてもかかること
2 子どもが小さいうちが貯め時ということ
3 児童手当はすべて貯金するとよいこと
4 様々な奨学金があるので、事前に情報を得ること

当時の私は教育費の金額の大きさに驚いたものの、息子が産まれたときに学資保険に入っていたため、それでなんとかなるかなと思ってもいました。奨学金については、私の収入が条件の収入を上回っているものばかりだったので、私には利用できないということを知りました。

そのころは、自分だけは大丈夫と漠然と思っていました。

2. 自分だけは大丈夫なんてない 

小さいうちはかわいかった息子も、永遠にそういうわけにはいきませんでした。思春期を迎え、中学校に不適応となり不登校へ突入。当時は、不登校に対する視線も今以上に厳しく、私は母としてみんなと同じようにできない息子の様子に絶望していました。

そして、実家も父の癌が発覚し、頼れる環境ではなくなったことで、私の状況は激変しました。つまり、一人で息子の不登校に向き合うこと・仕事を続けていくことをしていくこととなったのです。

シングルマザーの大変さが骨身に染みました。

特に、一人で息子の中学校に、話し合いに何度も行ったときは心細く、「パートナーがいればよかったな。」と思ったことも一度ではありませんでした。精神的な孤独感やプレッシャーで動悸に苦しめられることもありました。

そんな時であっても、生活のため仕事は続けなければなりません。このような生活で、いっぱいいっぱいになった私は、「自分がすべて悪い」と自分自身を追い詰める日々を過ごすようになりました。お金に関しても、考える余裕すらない、その日その日を暮らすだけで精一杯でした。

3. 学ぶ意欲が出てきた

そんなしんどい時に出会ったのが、オンラインのセルフケア講座でした。これは、シングルマザーズシスターフッド(当時はマドレボニータ)という団体が実施していたものでした。このセルフケア講座では全国のシングルマザーとストレッチ、対話をします。その中で、元気になってきた私は笑顔を取り戻しました。その過程で、本来私は好奇心旺盛だったこと、様々な人から学び、自分を成長させていきたいという思いを持っていたということを思い出してきました。

4. ショッキングな出来事

その日その日を暮すだけで精一杯だったところから、本来の「学びたい」という意欲が高まってきた私は、早速シングルマザーズシスターフッドの「人生を豊かにする講座シリーズ」に参加しました。マネーリテラシー講座入門編・未来編です。ここで、ショッキングな事実を目の当たりにしました。講座の中で共有された受講生のアンケート結果で、家計簿をつけている人が入門編4%→未来編75%と急上昇していたのです。

家計簿をつけていない15%のひとりはこの私でした。ポーカーフェイスで未来編の講座に参加はしていましたが、私がつけている人の割合を下げてしまっていると思うと、足元がグラグラしているような感覚を覚えました。

メディアで報道される「子どもの貧困」のニュースを見ていると、シングルマザーは皆、貧困で支援を受け取るだけの存在のように思われがちです。ですが、すべてのシングルマザーがそうではないという事実を知りました。その「未来をよくしようとする行動」を見習いたい。そして「根拠のない自信、忙しさを理由にお金の問題から目を背けること」からは卒業しよう。私も未来のため行動していこうと決意しました。

実際、息子の進学先も公立高校を想定していましたが私立高校と変更になりました。またその後の進学も私立大学を望んでいます。私の教育費の見通しは甘すぎました。今後、教育費を何とか用意しなければならないという切羽詰まった現状も見えてきました。

そこで私が早速とったアクションを次のエッセイでご紹介します!
(つづく)

最後までお読みいただき、ありがとうございました。このエッセイは、NPO法人シングルマザーズシスターフッドの寄付月間キャンペーンのために、シングルマザーのマジョラムさんが執筆しました。
このキャンペーンでは、シングルマザーのマネーリテラシー向上を呼びかけています。「こういう支援て大事よね!」とご共感、ご賛同くださる方には、ご寄付をお願いしております。いただいたご寄付で、シングルマザーがマネーリテラシーを身につけるための講座を実施いたします。ぜひ、寄付月間キャンペーン応援ページもご覧ください。

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