長期作用型テストステロン製剤(セルノス/ネビド)がベスト?他国の文献を参考に。副作用やリスクも説明。
今朝はこの記事を読みました。
リンクの一番下には
トランスジェンダーや様々なジェンダーの方が
テストステロンを打った後、どのような変化をたどるかの動画もあり、
わかりやすいですね。👇
このリンクの最初には、注意書きがあります。
注: テストステロンの使用によってすべての人が同じ変化を望んでいるわけではなく、すべての人の体がホルモン療法に同じように反応するわけではありません。
その通りで、
テストステロンによって、
すぐに声が低くなる人もいれば、生理が止まる人もいる。
体毛やヒゲの濃さも人によります。
みんな同じような変化をたどるわけではないので、
医師診察や看護師の見守りの下、経過をみていく必要があるのです。
オーストラリアでは、
トランスジェンダーや様々なジェンダーの人々が
一番使用しているテストステロン薬はリアンドロン(ネビド、セルノス)のようです。
約74%が長期作用型のテストステロン!!!!!!!!!!!!
10-12週間毎に打っていると記載があります。
短期作用型テストステロン(エナルモンやテストビロン、サスタノン)使用者は減ってきているようです。
一部の方はテストステロン・ジェルを使用しているようでした。
血中濃度の安定、医療機関受診の回数を考えると、
長期作用型のテストステロンがベストだな、と私も思います。
これはオーストラリアの
ホルモン療法のガイドラインですが、
とてもわかりやすく私も患者さんに説明するときに使用しています。
(日本語話者の場合、英語を日本語にして説明しています。)
テストステロンだけでなく、エストロゲンの説明もありますので、
興味がある方はリンクに飛んでみてください。
https://auspath.org.au/wp-content/uploads/2022/05/AusPATH_Informed-Consent-Guidelines_DIGITAL.pdf
上記から一部抜粋です。日本語にしました。
テストステロンの効果
(全てのテストステロン製剤に関する効果の説明です。)
月経はすぐに止まる方もいれば、止まらない方もいます。
この場合は、黄体ホルモン製剤を用いながら、テストステロン製剤を継続します。
よく質問を受ける副作用
(全てのテストステロン製剤で同じ副作用があります。)
1.ニキビ
最もひどくなるのは、テストステロン投与から約 6 か月後。
その後 1 ~ 2 年かけて徐々に改善する傾向があります。
ニキビが長引く場合は、治療を行います。
我慢する必要はありません。
2.ハゲ(毛髪減少)
脱毛は、長期にわたるテストステロン使用者によく見られ、多くの場合、個人の家族の脱毛パターンを反映します。
脱毛は通常、テストステロンを数年使用した後に始まります。
脱毛に不安がある人には、ミノキシジルや経口フィナステリドなどを内服しているしている人も増えてきましたね。
YouTuberの皆様、
解説ありがとうございます。
わかりやすいですね。
3.骨盤痛
骨盤底筋の緊張の増加、月経が止まっていない人の月経周期中のエストラジオールとプロゲステロンの濃度の上昇と下降、現在または過去の PTSD の病歴が関係しているようです。
この相談も最近多いので、ストレッチの指導や薬の処方を行っています。
4.骨粗しょう症
卵巣摘出術後に適切なホルモン療法ではない場合、骨粗しょう症のリスクが上昇します。
マイクロドージング(少量テストステロン製剤)投与については他のページで解説します。
今回は、他国のテストステロン製剤(男性ホルモン)について解説しました。
今後も定期的に患者様から質問が多い内容について
文献を交えて解説したいと思います。
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