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ANAインターコンチネンタル別府リゾート&スパ(大分・別府温泉)宿泊記*2019年9月

名湯・別府温泉で、洗練されたスパリゾートが楽しめるラグジュアリーホテル

今回訪れた「ANAインターコンチネンタル別府リゾート&スパ」は、別府湾と別府市内を見渡せる小高い丘の上に建つホテルです。2019年8月にオープンしたばかりで、日本国内では8つ目のインターコンチネンタルブランドのホテルとなります。国内にある他のインターコンチネンタルは、いずれも数百の客室を擁した大規模なものですが、こちらは全89室と客室数がかなり抑えられていて、リゾートホテルというより、中規模の旅館のような落ち着きを感じます。

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到着しエントランスを入ると、3階まで吹き抜けになった広いロビーがあり、正面の大きな窓からは眼下に広がる別府市街地を一望でき、まずその眺望に息を呑みました。

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すぐに窓際のソファへ案内され、ウェルカムティーをいただきながらチェックイン手続きをします。このお茶は高級紅茶ブランドTWGが「ANAインターコンチネンタル別府リゾート&スパ」のためにブレンドしたという特別なお茶で、大分名産のカボスの砂糖漬けとともにいただく美味しいものでした。

ロビー棟を中心に翼を広げるように左右に客室棟がつながっており、客室は「デラックス」「プレミアム」「クラブインターコンチネンタル」「スイート」の4つのカテゴリーに分かれています。「デラックス」は山と駐車場の方角を向いているため、眺望を重視する方は、「プレミアム」以上のランクの客室を予約することをおすすめします。今回私は「デラックスツイン」に宿泊したため、部屋からの眺望は近くの山のみでした。

[客室]木や竹を使ったナチュラルで居心地のいいお部屋

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「デラックスツイン」の客室は、洋室49平米に13平米のテラスがついた、計62平米のお部屋です。

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ベッドルームとバスルームの間は、繊細な組子細工の壁で仕切られていて、和の雰囲気を醸していました。

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部屋には別府の伝統工芸である「別府竹細工」のランプシェードやオブジェが飾られていて、木や竹のナチュラルな質感が印象的な、明るく洗練されたお部屋です。

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バスルームには広々とした2口の洗面台に、ガラス張りのバスタブとシャワーブースがあります(こちらのお風呂は温泉ではありません)。バスルームは窓辺からは奥まった場所になりますが、組子の間から外の明かりが差し込み、明るく快適な空間でした。

[温泉]絶景を眺めながら別府の湯を満喫

別府は日本一の温泉湧出量を誇り、館内の大浴場はもちろんすべて温泉です。すぐ近くには別府明礬温泉郷があり、濃厚な硫黄泉で有名な場所ですが、ホテルの温泉は色、匂いともあまり癖のないやわらかな感触のお湯でした。温泉に慣れていない外国人のゲストや小さな子どもでも抵抗なく入浴できるかと思います。

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大浴場は男女1カ所ずつあり、日替わりの入れ替え制で石造りと檜のお風呂が楽しめます。内風呂はどちらも木の質感とブラックの色調でまとめられたシックな雰囲気です。

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露天風呂は別府湾と市街地を見下ろす岩風呂となっており、傾斜に沿って小さめの岩風呂が3〜4段に分かれているので、露天風呂のどこからでも絶景を楽しめます。

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早朝には、日の出の景色とともに、別府市内のあちこちから無数に湧き上がる湯けむりが見られ、この地域ならではの光景を堪能でき感動しました。

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また、有料・予約制の家族風呂は、ベッドルームとシャワールームを備えており、まるでもう一つの客室のような贅沢な造りです。

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バルコニーにあたる部分全体が大きな浴槽になっていて柵なども無く、美しい風景を独り占めしながら湯に浸かることができます。

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湯上りにベッドに横たわってテレビを見たり、Bluetoothスピーカーで好きな音楽を聴きながら読書をしたりなど、気ままに寛ぐことができます。1組60分の時間制限では短く感じてしまうくらい、心地の良いひとときを過ごせました。

[食事]思い思いのスタイルで楽しむ3つのレストラン

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夕食はオールデイダイニングの「エレメンツ」でいただきました。メインを選べるプリフィックススタイルのディナーブッフェのほか、単品メニューも豊富にありますが、私たちは予約したプランの特別コースをいただきました。

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前菜2種とメイン、デザートの4皿で、ディナーコースにしては品数が少ないような気がしましたが、単品メニューを組み合わせた構成のようで、ひと皿ひと皿がボリュームたっぷりでメインの九州産ビーフステーキが食べきれないほどでした。

朝食も「エレメンツ」にてブッフェをいただきました。サラダや前菜など冷たいメニューはセルフで取りに行きますが、温かいメニューはテーブルでオーダーし、できたてをいただけます。

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私はエッグベネディクトを注文しましたが、卵がやや固まりすぎていたのが少し残念でした。

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レストランは「エレメンツ」のほか、オープンキッチンでスペシャルコースがいただける「アトリエ」と、お酒が楽しめる落ち着いた佇まいの「ザ・バー」があり、ひとつのフロア内に点在しています。3つのレストランというより、3つのエリアに分かれた1つの大きな店といった感じで、全体を見渡せる造りになっています。籐のように見えるチェアも別府竹細工で作った特注品だそうで、インテリアにも地元ならではのこだわりを感じます。やや天井が低く、少し圧迫感がありますが、折上げ天井や間接照明などをうまく取り入れていて雰囲気は良いです。

スタッフは外国人の数が多く、別府を訪れる外国人観光客も、安心して滞在できるのではないかと思いました。開業間もないこともあり、スタッフの方々に多少ぎこちなさを感じることもありましたが、皆積極的に話しかけてこられたり、親しみやすい笑顔で一生懸命に接客されていて、こちらが応援したくなるような気持ちになりました。

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こちらのホテルは市街地や温泉街から離れているため、徒歩圏内でいわゆる温泉街の湯めぐりなど、散策ができるような場所はありません。滞在中はホテルそのものを楽しむのがおすすめです。温泉にゆったりと浸かって、バーでくつろぎ、部屋でのんびり過ごすのがぴったりだと思います。

※写真と内容は2019年当時の情報です。ご了承ください。


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