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スターバックスVSダンキンドーナツに見る、ポジショニングの醍醐味

戦わずして勝つ!がポジショニング戦略の鍵

ポジショニング戦略とは、商品やサービスについて独自の優位性を持つポジションを築き、ターゲットとなる顧客の頭の中に差別化されたイメージを植え付ける戦略のこと。簡単に言えば、市場における自社製品(サービス)の立ち位置を戦略的に決めることを指します。

ポジショニング戦略成功の鍵となるのは、「戦わずして勝つ」という点にあるでしょう。競合とまともに勝負すると、莫大なコストを消費することになり、一度勝ったとしても相手が強力な資本力で対抗してくると、再び負けてしまう可能性もあります。

それに対し、ポジショニング戦略は競合とは異なるポジションを築き上げて、まだ世の中の顧客が満たされていないニーズに応える手法。独自のポジショニングを確立できれば、潤沢な資源がなくても、限られた資源を効率よく使って勝つことができるのです。


スタバVSダンキンドーナツの例

アメリカのダンキンドーナツは、どちらかといえば地味なアメリカの下町に馴染んだような老舗コーヒー・チェーンです。

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そのダンキンドーナツは、全米最強のコーヒー・チェーンであるスターバックスに大きな対抗心を抱いていました。同じポジションである競合のスターバックスに何とかして勝たないといけないと同社は考えていたのです。

そのために実施した大規模な調査では、アリゾナ州、イリノイ州、ノースカロライナ州のダンキンドーナツ・ファンに週100ドルを支払い、スターバックスでコーヒーを購入してもらいました。同時に、スターバックス・ファンにも同じように対価を支払い、ダンキンドーナツを買ってもらいます。そして、普段利用しないショップの印象などを聞き取りました。

すると、ダンキンドーナツのファンはスターバックスを気取った流行り物だとして毛嫌いしており、逆にスターバックスのファンはダンキンドーナツを地味でオリジナリティがないものだとして毛嫌いしていることがわかったのです。

この調査はダンキンドーナツに重要な示唆をもたらしました。

それは、ダンキンドーナツはスターバックスでないということ。両者のポジショニングは同じではなかったのです。

スターバックスには「サードプレイス」という明確な顧客提供価値があり、その価値に基づいて座り心地の良いソファやwifi環境、おしゃれな内装などが整備されているのです。

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一方、ダンキンドーナツはいわば、「街にある普通のコーヒーショップ」。スタバよりもずっと安価なコーヒーとドーナツを気軽に食べられる。ターゲットも違えば、顧客に提供する価値も異なります。

ダンキンドーナツは「目新しさのないコーヒーショップ」というポジショニングを改めて確立し、今も変わらず多くの人たちに愛されています。

このように、競合とのポジショニングの違いが明確であり、それが顧客のニーズを満たすものであれば、その独自性に価値を感じてファンになってくれる顧客は必ず出てきます。スタバがどんなにサードプレイスという価値を磨きあげようとも、ダンキンドーナツには関係ありません。

ライバルが追随できない状態を作れれば、マーケティングコストを効率化しながら売上を伸ばすことも可能になります。ポジショニング戦略、商品・サービスを考える時にぜひ参考にしてみてください。


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セールスグロースカンパニーSiNCE代表|経営者・事業責任者・ブランドマネージャー・学生向け|ビジネスに役立つブランディング・マーケティングの成功事例を中心に、セールスグロースを実現するために必要な情報を日々書いています。|https://since2018.jp
コメント (3)
面白い話ですね。
このあたりを勘違いして自滅する企業は多そうです。
めちゃくちゃ面白いです!
ポジショニングは継続も必要ですよね。
>ueblogさん
如何に戦わずして勝つか、ポジショニング戦略の醍醐味が学べる事例だと思います!

>ただゆきさん
おっしゃる通りだと思います。市況は変わり続けるので、絶えずポジショニングを見直し続けることが重要ですよね!
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