一人でないと幸せになれない

一人でないと幸せになれない

九條心華(くじょう しんか)

ひとりになるのがこわかった。
だから、離れられない。

どんなに理不尽な目にあっても、
我慢してきた。
ひとりになるぐらいなら、我慢したほうがいいから。

それほど、ひとりはこわくておそろしい。

父が亡くなってから、
母は人生初の一人暮らし。

いまが一番幸せと、
しみじみと母が言った。

「ひとりぼっちでさみしくない?」
と私が聞くと、
「一人になれへんかったら、幸せになれへんやん」
とのたまった。

衝撃的だった。

私がこわくてこわくて恐れていることをしないと、
幸せになれないと言っている。

どういうこと?

「孤独死してもいいの?」
「いいよー。その方が迷惑かけんでいいわ。ひとりでぽっくり逝けたら幸せ」と母。

孤独死するのがこわいのに、それが幸せと言う。

「独りでこわくないの?」
「全然! ひとりが気楽でいい」

ひとりというものは、とても幸せだと母が教えてくれた。

私がひとりになるのがこわくて、我慢してきたのはなんだったのか。
我慢と遠慮は不幸のはじまり。
なんの恐れも心配もいらない。

いま自分が心地いいかどうか。
そのことに集中しよう。
そこに幸せがあるから。




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九條心華(くじょう しんか)
京都生まれ。美しいものや伝統的なものが好きで、この世の真理を知りたいと希求している。中国思想を学んでも、神社や神話、宗教について学んでも、心理学や身体のことを学んでも、生命の根源であるエネルギーが鍵だった。そのエネルギーで最大限に自分の能力を発揮し、心の花を咲かせたいと願う。