見出し画像

「ティファニーで朝食を」〜映画界はすごい進化を遂げている

1961年 米国

往年の名作 
オードリー・ヘプバーン
代表作の一つですが
見たことがなかったです。

タイトルは知ってるけど
内容を知らない人は多いかも。

昨日、鎌倉殿の13人を見た後、
チャンネルを変えたら
BSでたまたまやっていて

オードリーが美しすぎて
見入ってしまいました。

オードリー・ヘプバーンというと
清純で高貴なイメージですが

この映画の役柄は
女力を利用して男たちから金をもらい、
富豪と結婚しようと画策する
頭の悪い、生活力のない女なのです。

男と万引きゲームをして
笑ってるバカなのです。

「あの子はニセモノだよ。
本物のニセモノだよ。」

というセリフがありましたが
言い得て妙と感じます。

(後半に出てくる
おまけのリングはまさに彼女の象徴かも。

ニセモノのリングに、
本物であるティファニーで刻印をしてもらうというのは暗喩めいている。)

彼女の突拍子もない言動、
そこが魅力でもあるのですが

主役をオードリーにしてしまったことで

あるひとりの女の
時代的な、
どうしょうもない悲哀とサガ

それに
翻弄される人々のやるせなさが
薄れてしまってるのではないか

アメリカ映画にありがちな
なんやかんやあるけど
最終的に
愛を見つけて幸せになりました。
チャンチャン

というお姫様物語にしか
なっていないと感じました。

カポーティ原作ということで
本を読んだらまた違った感想が
持てるのではないかと思います。

それにしても

この時代は
この程度のロマンティックコメディに
なんちゃら賞を与えてしまうのですね。

(音楽に関しては素晴らしいと思います。)

最近の映画たちの
クオリティの高さというのを
あらためて感じます。


それはたぶん
この50年ほどで

ハリウッドだけではなく
世界中の人々が良作を創り

その映画を観られるようになったことが
あるでしょう。

いろんな人種の
いろんな価値観、生活、風景、、


多様性って言葉が簡単に使われる時代だけど

たくさんの映画を見るとか
たくさんの本を読むとか

そういった、
自覚しない小さいことの繰り返しで
人は多様を学んでいるのですね。

・・・・・

映画の中に登場する
ユニオシという
少々意地悪っぽい日本人男性について
差別ではないかと批判されたそうですが
私は全く思いませんでした。

それが差別や偏見なら
アパートメントの一室で
馬鹿騒ぎするアメリカ人や

豚扱いされる富豪の方が
よっぽど侮蔑されてますよね。

・・・・・

なんだかんだ言ってますが

オードリーの
トレンチコートの着こなし
パールネックレスの付け方


NYの街、インテリア

既視感のあった
ユニオシさんを見ることができたこと

「ムーンリバー」を聴けたことは
よかったです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?