勇気を助ける勇気

　今日は、日中に外出し、信号待ちをしていた際に、少し離れた道路側溝のところで、高齢の女性が困った様子で立ちすくんでおり、そこに近所の女子高生と思しき人が通りかかり、何事か尋ねていました。

　どうも、側溝に何かものを落としてしまったようで、そのうち女子学生が側溝の厚いコンクリート蓋を持ち上げました。側溝なので、そこは汚いドブ水がたまっているようです。

　女子学生は一瞬、躊躇した後、意を決したように、高齢の女性に手荷物を預け、ドブに手を突っ込んで、何かを取り出しました。ただ、ドブから取り出したものなので、そのまま持ち帰るわけにもいかず、女子学生が持っていたみかんの入ったビニール袋からみかんを取り出し、そこにものを入れたようでした。

　今度は、厚いコンクリート蓋を元に戻すことになったようですが、重さもあり、なかなか元通りにはめられないようです。そのうち、体の不自由な高齢男性が通りかかり、何とか手伝おうとしていて、うまくいかずにいました。

　さすがに僕も我慢できなくなり、駆け寄って、腕をまくり、側溝の蓋を持ち上げ、元あった場所にはめ込みました。

　女子学生の勇気を助ける勇気を持つことで、ほんの少しだけ、後悔することのない行動をとることのできる日になったと思います。