見出し画像

研究室の選び方(※学部生向け)

お久しぶりです。similarlです!
この度、私は無事にB3(学部3年生。B=Bachelor、学士の意)に進級し、所属している大学の研究室が決まりました。

結果は…第3希望の研究室でしたが、興味のある分野だったので悔いはないです。また、思い切って指導教員に私の興味のある分野を伝えたところ、ベース(土台)は指導教員の専門分野であり、その中で私の中での興味が強い、睡眠や記憶に関する遺伝子を探すという研究テーマに落ち着きました。

学部生だからなのか、指導教員との相性の問題か、自分が興味があった分野の要素も含んでるので、一安心。

さて、僭越ですが私の体験に基づき、研究室をどのように決めていけば良いのか、お話ししたいと思います。

STEP1 研究室の決定方式を覚えておこう!

私の所属している大学では、入学時の新入生ガイダンスで説明されました。GPA(※)の高い順から希望通りの研究室に入る方式でした。
他にも、希望の研究室の指導教員と相談して決める、自己推薦、或いはその組み合わせ等、大学によって様々のようです。

なお、今年は大学に直接出向いて受ける形式でのガイダンスが行われず、研究室配属について詳しい説明を聞けなかった方もいらっしゃることでしょう。
その場合は、Twitter等のSNSで同じ学部・学科の先輩と繋がり、その先輩から情報を得ておくのも一手です。

(※GPA…Grade Point Averageの略。学生の成績評価値あるいは成績評価の方法。平たく言えば、授業科目ごとの成績に評点(GP)を付け、単位当たりの評点の平均を算出したもの。0.0~4.0の間で最大が4.0)

STEP2 大学のHPで、どんな研究室があるか見てみよう!

所属する研究室の情報を集めます。大抵の研究室には、研究室独自のHPがあり、そこに現在行っている研究や過去の先輩達の論文、現在のメンバー(指導教員、研究員、院生、学部生等)が載っています。論文掲載年やメンバーの状況等、情報が更新されているかチェックしておきましょう。

STEP3 研究室見学に行こう!

必ず、訪問の前に指導教員とメールで連絡を取りましょう。事前に連絡しておかないと、折角研究室に来たのに教員が不在だったというケースがあります。
教員のメールアドレスは研究室HPに書かれていたり、シラバスに記載されていたりと様々です。直接連絡するのは何となく敷居が高い?いえいえ、教員は見学に来る学生を待っています。

但し、教員も日々学会や研究費獲得のための書類を書いたり、卒業論文の指導や、試験期間であれば問題作成や採点などのために、何かと立て込む日もあります。見学したい候補日を3~4つほど提案し、一番早い日と一番遅い日の間で2~4週間は空けておいた方が良いでしょう。

もう一度言います。訪問の前にメールで連絡を取りましょう。教員の方針によっては、メールでの連絡が無いと見学を受け付けて貰えないこともあるのです。

見学の日程が決まったら、それまでに教員や先輩への質問事項をまとめておきましょう。

研究内容は研究室のHPに書かれているので、確認しておきましょう。
それ以外の、ゼミの内容や頻度、コアタイム(研究室に必ず居なければならない時間帯)、卒業後の進路(分野・企業名)、研究テーマを決める時期、試験期間中のゼミ・研究活動の有無等、HPに具体的に書かれていないことについては、遠慮なく質問しておいた方がいいでしょう。
当日、メモ帳を持参して、質問の答えをメモしておくのもいいかもしれません。

研究室によっては、実際に研究室にいる先輩達の様子を見ることができたり、運が良ければ先輩と直接話ができたりするかもしれません。可能であれば先輩の様子も見ておきましょう。卒論や修論を書くまでの数年は意外と長く、そこで過ごす人間関係の良さや雰囲気は、研究室の居心地と大いに関係することでしょう。

また、指導教員によっては、大学4年で卒業せず所属している大学の院進学を薦められることもあるので、見学の段階で確認しておきましょう。
その場合は、「例えば元々院に行きたくて研究室に入ったけれど、いざ4年生になったら就職する場合はどうすれば…」という具合に質問すれば、丸く収まるでしょう。

多くの大学ではB4=大学4年生から研究室に所属するようですが、所属している大学によってはB3=大学3年生の進級時から研究室に配属されることもあるので、大学1・2年生のうちに計画的に見学を済ませておくのがオススメです。

大学や学科によっては、期間限定で全ての研究室を開放して見学が出来る日時を設けている場合があります。勿論、それにとらわれず研究室の教員と相談の上で行ってもOKです。

STEP4 研究室を決めよう!

見学を終えたら、配属希望の研究室を決めます。

GPAが高い人の順、志望理由を書く、指導教員と面談の上で決める等の条件がある場合には、GPAを高くするために良い成績を取る、志望理由を自分の言葉で表現できるようにする等、早めに対策をしておきましょう。Word等で少しずつ下書きしていくのもアリです。

また、決定を行う期間は決まっているので、締め切りはお忘れなく。
折角入りたい研究室があったにも関わらず、意思表示をしなければ、自分の希望とは無関係に、受け入れ可能な研究室に配属されてしまいますから。

質問1 GPAは上げないといけない?

結論から言えば、「上げるに越したことはない」です。

一つの研究室に配属される人数は決まっています。
「今年はこの研究室が人気」といった傾向もあります。
しかし、だからと言って全員がその研究室を第1希望や第2希望にするわけではありません。
指導教員との相談で熱意をアピールする等、GPA以外にも評価基準があるなら尚更です。
GPAが2.0代前半であっても、悲観する必要はないわけです。
「じゃあGPA上げなくてもいいや~」と油断するのは良くありませんが、諦めずに出来るだけ高くしておきましょう。S・A+(90~100点)やA(80~89点)を狙えば、希望順位の高い研究室に入ることもきっと夢ではないでしょう。

質問2 研究室は、何ヶ所くらい見学すると良い?

1ミリでも気になると思った研究室には、足を運んでおくと良いでしょう。

また、研究室全体の数も大学や学部・学科により全く異なります。そういう意味では、絶対的な正解はありません。
私の場合は8ヶ所回りました。ですが、私が8ヶ所行ったからと言って、読者の皆様が必ず8ヶ所回らなければならないということではないのです。

一方、どこにも全く見学に行かないと言うのはお薦めしません。先輩達との人間関係や研究室に出向く頻度といった情報はネットからは得られません。研究室のHPの情報だけでは限界があります。
実際に研究室に入った後で「こんなはずじゃなかった」「思っていたのと違う」とはならないよう、是非行きましょう!

【注意】
2020年4月18日(土)時点では、感染防止のため大学構内の立ち入り禁止にしている所もあります。言うまでもなく、各大学から指定された期間内は研究室見学は一切不可能です。

この記事を読んだからと言ってすぐに研究室見学を申し込むのではなく、大学の指示に従い、立ち入り禁止が解除され、さらに通学が可能になるまでは、自宅で出来る情報収集や教員とのメールでのやり取りをしていましょう。
気になる研究室のことを、じっくり調べて比較できる時間がたっぷりあるという意味では、ある意味今がチャンスかもしれません。

それではまた!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?