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嫉妬するほど夢中になるスピーチライターの物語。

読み始めた途端、猛烈に嫉妬しました。

それが、どんどんと物語に引き込まれて、

最後には、心から応援していました。

その物語の、主人公を。

* * *

「本日は、お日柄もよく」原田マハ

noteでもおすすめ記事を目にしていた注目の小説。
やっと、手に取りました。

この物語は、ひょんなことで伝説の
スピーチライターに出会い、言葉の力を知り、
スピーチライターを目指す女性のお話です。



なぜ、猛烈に嫉妬するのか。


幼並みは有名なコピーライター、
おばあちゃんは日本が誇る俳人。
伝説のスピーチライターに弟子入りし、
やり手のイケメンスピーチライターに出会う。
その環境が、あまりに恵まれ過ぎているから。

フィクションとはいえ、羨ましすぎる!


最初はそんな嫉妬から入ったのですが、
伝説のスピーチライターが奏でる心に響く
スピーチの数々や、原田マハさんならではの
美しい描写、物語に引き込まれていきます。


そして気づいたら、主人公や幼並みの挑戦を
心から応援していました。



読み終わったあと、温かな気持ちに包まれ、
じんわりと言葉の奥深さを感じました。


温かく心に響く言葉。

胸を熱くする言葉。

そっと寄り添う言葉。

頼もしく力強い言葉。


心のなかに、ぽっ と明かりを灯すような
温かい言葉の数々に、すっかり魅了されました。


そして、温かな言葉で話す人たちは
物語のなかで、キラキラと輝いて見えました。


言霊。


そうだ、言霊だ。


言葉に宿っている未知なる力を感じる一冊です。



スピーチライターとは無縁の生活をしていますが
普段の会話や、仕事のプレゼンなど、さまざまな
場面でスピーチの極意は活かせます。

いますぐに、誰にでも。


たくさんの人がこの本を手に取って、
世界が温かい言葉に溢れることを願っています。





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