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詩編 未来から来た

労働の汗か必然の加齢臭か
それが部屋の埃と混じり合い
そこに少しの太陽の香りがブレンドされた
安い毛布を抱き締めて眠る
眠りとは逃避でしかなく
本当は一晩中スポットライトとキミの歌声と
フライドポテトと少しの哲学に夢中になって
あわよくば少しの笑顔を見つめていたいのだが
残念ながら私の眼窩に目玉はない

望んで捨てたものたちが枕元に整列し
「宣誓!我々は自業自得を賛美します!」
と叫んではケタケタと笑うものだから
ぱちんと叩くと手の平には一匹の蚊
一滴の血も吸われていない現実と向き合い
私は「痩せようかしら」と毛布に語りかけるのです

日々

この一日
どうして無駄に過ごせるものか
私はこの一日を確かに全力で生きている
しかしどうだ
キミが立つその場所は未だ霞み
光化学スモッグとイカれた仮装行列に遮られ
私はそこに辿り着けそうにないのだ
「老眼だからね」というと
毛布がクスリと笑ったんだ

目覚まし時計を確認し電気を消した
未来からメールが届いたが読まずに消した

「どうして読まないの?」
「知ったところで、だよ」
「そういうものかしら」
「それより次の休みに洗濯してやろうか」
「別に。これが私だから」
「そういうものか」
「そういうものよ?」

毛布

なんだなあ

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筆者∴宗揖 魔術師・真経霊籤占術師

天下泰平福禄寿
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真経霊籤占術師。魔術師。
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