【競馬過去データ】オールカマー データ集【2024年版】

中山競馬場芝2200mで行われるG2。
ここでは2015~2023年までの過去9年のデータを取り扱います。(2014年は新潟開催のため除外します)
毎年荒れることが多く、データがクラッシュしやすいレースですが、今週も自分がまとめたものを書かせていただきます。
今週末は雨の予報ですが、過去9年では馬場がものすごく悪かった日というのはなさそうでした。天気次第ではデータがまったく当てにならなくなりそうです。

1~3着馬(2015~2023)

人気について

1番人気が近5年で勝てていないので荒れる印象がありますが、実際は別定戦なだけあって、頭は堅めで過去9年での勝ち馬はすべて1~5人気までとなっています。

荒れる印象がある理由として、既に実績のあるG1馬が叩きに使うパターンが多いことが挙げられます。G1をいくつも勝つような能力の高い馬だとしても、ここではやや疑った方がいいと思われます。

近5年でも
▲2023タイトルホルダー(G1 3勝 1番人気2着)
×2023ジェラルディーナ(G1 1勝 3番人気6着)
×2022デアリングタクト(G1 3勝 1番人気6着)
×2021レイパパレ(G1 1勝 1番人気4着)
▲2021グローリーヴェイズ(G1 1勝 3番人気3着)
×2019レイデオロ(G1 2勝 1番人気4着)
×2019ウインブライト(G1 1勝 2番人気9着)

のように1~3人気に支持された7頭のG1馬がすべて敗戦しています。
タイトルホルダーとグローリーヴェイズを除いた5頭は馬券圏外まで吹っ飛んでいて、近年はG1実績があっても、叩きのここでは軸として信頼しすぎてはいけない印象を受けます。特にここ数年、エリザベス女王杯の叩きに使われていることが多く、G1牝馬の凡走が目立ちます。
普段はG1→G1のようなローテを組んでいる馬がここに出てきたときは注意が必要です。

1~5人気(暫定)
レーベンスティール
ステラヴェローチェ
サリエラ
サヴォーナ
キラーアビリティ

G1馬
キラーアビリティ

枠順について

1~6番以内の馬が毎年連対していて、基本的には内枠有利の傾向が見られます。特に1~3番は9年中、7年で連対していて、特に優秀と言えます。
少頭数になることも多いとはいえ、昨年まで二桁馬番の3着内は2021グローリーヴェイズ3着しかなかったのですが、2023年に13番のローシャムパークが勝ってデータが崩壊。

基本的には馬場がおかしくなければ内から。というイメージでしょうか。
過去9年では重馬場以上になったことがなく、当日そのような馬場になった場合は柔軟に考える必要があります。

余談ですがルメール騎手が騎乗した場合、本来外枠が厳しいはずのレースでも好走してしまうというケースが多々あり、昨年のローシャムパークもそのパターンに当てはめてしまう。というのもアリかもしれません。
(他に2023菊花賞、2023有馬記念など、外枠から出していって折り合うことができる)

1~6番
サリエラ
ラーグルフ
アウスヴァール
レーベンスティール
ステラヴェローチェ
アルビージャ


1~3着馬 馬主・生産・人気(2015~2023)

馬主と生産について

データの記事では毎回恒例になってきていますが、過去9年では毎年ノーザンファームの馬が馬券内に来ています。(2021年3着グローリーヴェイズもNF天栄で調整されていた馬)
特にキャロットファームとサンデーレーシングの馬の成績が優秀
で、キャロットが3勝、サンデーが2勝を挙げていて、現在、サンデーレーシングが2連勝中となっています。

キャロットやサンデーの馬がよく勝っている。というのは重賞ではよくあるデータなのですが、このレースで特筆すべきなのは先述させていただいたように近年1番人気が勝てていないという点。
キャロット・サンデーの馬が基本的に強い!というのは競馬ファンなら誰でも知っていることで、当然上位人気になることが多いのですが、実際に1~3人気で勝ったキャロット・サンデーの馬というのは、過去9年では2018年のレイデオロのみ。レイデオロを除くと、キャロット・サンデーでも4~5人気の少し単勝オッズの付く馬が4勝を挙げています。

これは先述させていただいたように、既に実績のある人気馬は叩きに使うことがある。というのに関連しているものと思われます。
実績的には一歩劣るものの、ここに向けて仕上げられた素質馬が好走するというパターンが多いレースと言えます。

むしろ、近5年では1~3人気に支持されたキャロット、サンデーの馬は全て馬券圏外に敗れているので少し注意が必要かもしれません。
闇雲にサンデーやキャロットを狙えばいいレース、というわけでもなさそうです。

サンデー・キャロットの1~3人気馬の成績(2019~2023)
×2023 ジェラルディーナ(3番人気6着 サンデー)
×2022 ヴェルトライゼンデ(3番人気7着 サンデー)
×2021 レイパパレ(1番人気4着 キャロット)
×2019 レイデオロ(1番人気4着 キャロット)

ノーザンファーム
レーベンスティール、ステラヴェローチェ、サリエラ、キラーアビリティ、フェーングロッテン、アルビージャ

キャロットファーム
レーベンスティール、キラーアビリティ

サンデーレーシング
フェーングロッテン、アルビージャ

1~3着馬 前走(2015~2023)

前走について

過去9年の勝ち馬の前走は以下のどちらかに当てはまっていました。
・前走G1(着順不問)
・前走G2,G3(1~3着)

函館記念、小倉記念、マーメイドSのような、やや軽視されがちなハンデ重賞からでも勝ち切るパターンが見受けられます。多少格が落ちても、直近で勢いのある馬を狙うことが重要と思われます。

前走G1
サリエラ(天皇賞・春 12着)
キラーアビリティ(大阪杯 15着)
ヤマニンサンパ(宝塚記念 9着)

前走G2,G3で1~3着
レーベンスティール(エプソムカップ 1着)
ステラヴェローチェ(札幌記念 3着)
ミクソロジー(ダイヤモンドS 1着)前走は昨年なのでここに含むかはかなり怪しいですが…

サヴォーナも前走の函館記念はハナ差4着だったので、ギリギリセーフと言えなくもないです。


1~3着馬 直近一年の重賞成績(2015~2023)

直近の成績について

前走データと重複するところがあるのですが、
過去9年の勝ち馬全頭は直近1年の間に重賞での1~2着がありました。
3着以内としても
2023ゼッフィーロ(3着)、2022ロバートソンキー(2着)を除いた25頭には1年以内に重賞での1~3着がありました。
データから外れた2頭ですが、ゼッフィーロに関しては前走の目黒記念が重賞初挑戦で4着、オールカマーの次走でアルゼンチン共和国杯を勝ちました。ロバートソンキーに関しても、直近1年の間に挑戦した重賞は天皇賞春のみ。そこでも7着と、G1であることを考えればそれなりの着順と言えます。どちらも直近1年の間に挑戦した重賞は1回。この手の母数が少ない馬は能力が高くても嚙み合わなかっただけの可能性があるので注意したいです。
オールカマーは毎年それなりのメンバーが揃うG2。直近で勢いのある馬、まだ終わっていない馬を狙うことが大事だと思われます。

1年以内に重賞1~2着あり
レーベンスティール(エプソムカップ 1着)
サリエラ(ダイヤモンドS 2着)
サヴォーナ(日経新春杯 2着)
キラーアビリティ(ネオムターフC 2着)
リカンカブール(中山金杯 1着)

1年以内に重賞1~3着あり
レーベンスティール
ステラヴェローチェ
サリエラ
サヴォーナ
キラーアビリティ
リカンカブール
アウスヴァール

直近1年の重賞出走が1回のみ
ニシノレヴナント(ダイヤモンドS 7着)


1~3着馬 右回りの成績(2015~2023)

右回り成績について

オールカマーは右回りの上位条件となるので当然といえば当然ですが、
勝ち馬の9頭には既に右回り重賞での1~3着がありました。
しかし、ここ3年ではこのような右回り重賞での実績がない馬も馬券圏内には突っ込んできているので、2~3着で買ってみるのは面白いかもしれません。

右回り重賞で1~3着あり
レーベンスティール
ステラヴェローチェ
サヴォーナ
キラーアビリティ
ロバートソンキー
リカンカブール
ラーグルフ
アウスヴァール
フェーングロッテン
ナイママ

1~3着馬 2200m以上重賞実績

距離実績について

過去9年の勝ち馬、9頭すべてが既に2200m以上の重賞で1~5着の経験のある馬でした。
3着以内としても、2016年のツクバアズマオー(3着)を除いた26頭がこの条件を満たしていて、オールカマーでは少し長めの距離への適正が求められることがわかります。
1~2着馬はすべてこの条件を満たしていました。

2200m以上の重賞で1~5着の経験あり
レーベンスティール(セントライト記念 1着)
ステラヴェローチェ(神戸新聞杯 1着)
ミクソロジー(ダイヤモンドS 1着)
サリエラ(ダイヤモンドS 2着)
サヴォーナ(日経新春杯 2着)
ロバートソンキー(オールカマー 2着)
キラーアビリティ(京都記念 5着)
リカンカブール(京都新聞杯 4着)
ラーグルフ(セントライト記念 5着)
ナイママ(京都新聞杯 4着)

↑は年によっては出走する多くの馬が該当してしまう条件ではあります。しかし、オールカマーの後も含めてにはなりますが、デビューから引退までの間に2400m以上のG1で1~3着になった馬が過去9年では毎年連対していることからも長距離質のレースであることが伺えます。
以上のことから本質的に2000mよりは2400m~の適正が求められるレースと言えます。
しかし、2020年センテリュオや、まだ現役なのでわかりませんが、2023年のローシャムパークのように、2400m以上の重賞を走ったことがない勝ち馬も少なからず存在することから、この実績は勝ち馬に必ずしも求められるものではないと思われます。2200mは最低でもしっかり持ってほしい。できればもう少し持つ馬の方が…というイメージでしょうか。
オールカマーの後に出世する馬も多いので、現時点では隠れている素質を見抜かなければならない場合もあります。

1~3着馬 2400m以上の重賞実績(デビューから引退まで オールカマー後も含む)

既に2400m以上のG1で1~3着あり
ステラヴェローチェ(日本ダービー 3着)

非根幹距離実績について

1~3着馬 2200m・2500mの実績

先ほどのデータとやや重複しますが、2016年ツクバアズマオー(3着)を除いた1~3着馬26頭には既に2200m or 2500m重賞での1~5着経験がありました。
同じ非根幹距離で宝塚記念・有馬記念の2つのグランプリレースは連動すると言われるように、2200mのオールカマーも日経賞、目黒記念、有馬記念、アルゼンチン共和国杯といった、2500mのレースとの連動があるように思われます。
2200か2500m、どちらかでいいので既にある程度の実績が欲しい所です。

1~3着馬 2400mの実績

2200mと2500mの間の根幹距離である2400mの実績となると、番組の都合もありますが、下級条件を含めてもやや寂しい実績にも見えます。オールカマーの後に2400mの香港ヴァーズで好走する馬というのも多く、2400mと全く関連がないとは言えませんが…
毎年必ず2400m実績のある馬が馬券になっている、というわけでもないです。

2200m or 2500m重賞で1~5着あり
レーベンスティール(セントライト記念 2200m 1着)
ステラヴェローチェ(神戸新聞杯 2200m 1着、有馬記念2500m 4着)
サリエラ(目黒記念 2500m 3着)
ロバートソンキー(オールカマー 2200m 2着)
キラーアビリティ(京都記念 2200m 5着)
ラーグルフ(セントライト記念 2200m5着)
リカンカブール(京都新聞杯 2200m 4着)
ナイママ(京都新聞杯 2200m 4着)

まとめ データからの推奨馬

①基本的には内枠が有利。特に1~3番は9年中、7年で連対。
②勝ち馬は1~5人気から。1番人気は5連敗中。
④NF馬が毎年馬券内に。サンデーとキャロットで計5勝。(勝ち馬に必須ではない)
⑤キャロット・サンデーの1~3人気は近5年で全部飛んでいる。
⑥勝ち馬の前走はG1(着順不問) or G2,G3(1~3着)
⑦勝ち馬は1年以内に重賞で連対あり。
⑧勝ち馬は既に右回り重賞での1~3着あり。
⑨勝ち馬は既に2200m以上の重賞で1~5着あり。2着馬まで必須条件。
⑩勝ち馬は既に2200m or 2500m重賞で1~5着あり。2着まで必須。

データ推奨馬(枠順確定後)
推奨馬:レーベンスティール
次点:ステラヴェローチェ

今回の上位人気には綺麗にデータを満たす馬は1頭もいない形に…
レーベンスティールが⑤、ステラヴェローチェは⑦、サリエラは⑧、サヴォーナは⑥、⑨、⑩に引っかかり、キラーアビリティが条件をすべて満たすと思いきや、前日オッズで7番人気で②に引っかかります。

この中で一番データに目を瞑れるとしたらレーベンスティールでしょうか。
6番以内の内枠を引けましたし、近年キャロットサンデーの人気馬が飛んでいるとはいってもその前は普通に来ていたわけですし。

次にデータに引っかかる要素が少ない馬となると、⑦の1年以内に重賞連対が抜けているステラヴェローチェでしょうか。
同馬はG1や札幌記念のように走っているレースのレベルが高く、札幌記念は3着でしたが、ハンデ重賞の2着よりずっと評価できるはず。大阪杯での4着というのも本来実績的には足りていると言えます。ダービー3着、有馬記念4着で長めの距離実績があるのもプラス。

週中までキラーアビリティを推奨馬にしていて、この馬が上位人気にならないというのは想定外でした(俺プロでもずっと5番人気でした)が、引いた枠を考えると確かにこのメンバー相手に勝ち切るのは厳しいかなと思います。
先週に引き続き1~2番人気の推奨となってしまって申し訳ないのですが、枠順が大事なレースで強い馬に好枠を引かれては逆張りしづらいですね…
キラーアビリティも勝ち馬としての推奨はできませんが、人気以外の条件は満たしているのでこちらも穴として面白い一頭かと思います。

ありがとうございました。



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