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快便と睡眠の関係

腸内環境を良くするには、睡眠習慣がとても大切です。健康な腸は寝ている間も働き、朝にはS状結腸(大腸の主要部分である結腸の末端にある部分)まで便が送られます。

朝起きてすぐにコップ一杯の水もしくはヨーグルトなどでも良いですが、胃に水や食べ物が入るとそれがスイッチとなって便意を催し、排便という流れになります。つまり朝起きたタイミングで何かを口に入れ、排泄するのが理想的な排便タイムなのです。

その為に必要なのが十分な睡眠時間です。睡眠時間が短いと腸の活動時間も短くなり、朝起きたときに便がS状結腸まで送られていない場合があります。また、毎日決まった時間に就寝するほうが腸内環境にはよいといえます。睡眠中の腸の活動は自律神経の一つである副交感神経が睡眠時に高まることで活発になります。しかし、就寝時間が不規則な状態では自律神経の働きが悪くなってしまいます。

なかなか難しいかもしれませんが、理想は就寝時間を一定にし、十分に睡眠をとり、翌朝はトイレにゆっくり入る時間をつくれるような時刻に起きること。これが乳酸菌が喜ぶ腸内環境をつくる睡眠習慣です。

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本日の美容・健康豆知識
牛乳は健康に良いのか

結論から言うと、牛乳は健康のためにわざわざ飲むようなものではないです。特に日本人にはそういえます。

牛乳を飲むと骨が丈夫になると昔から言われていますし、皆さんも子供の時に親から言われたのではないでしょうか。実はこれは正しいとはいえません。確かに牛乳にはカルシウムが豊富に含まれていますが、カルシウムを体に有効に吸収するにはマグネシウムが必須です。

カルシウムとマグネシウムの理想的な割合は2:1ですが牛乳は約10:1の割合です。カルシウムとマグネシウムが理想的に含まれている食品はひじき・小松菜・大豆・小魚・アーモンドなどです。これらの食品の方が断然カルシウムを有効に摂取できます。

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従って牛乳を飲んでカルシウムをしっかり摂っても、体にあまり吸収されません。つまり牛乳を飲むことによって骨を丈夫にするということはありません。また、海外で行われた様々な実験でも牛乳が骨を丈夫にするということは立証されませんでした。

また、冒頭述べたように特に日本人にとって牛乳はあまりよくありません。牛乳には乳糖という成分が含まれていますが、それを分解する酵素が日本人にはほとんどありません。日本人はもともと牛乳を飲む習慣がない(戦後から)のでこの酵素がほとんどないのです。ですから正しく吸収されないばかりか下痢などを起こしてしまいがちです。下痢になると一緒に食べた食物の栄養成分も流れ出てしまいます。

牛乳はカロリーと脂質が高い食品です。健康上メリットがあまりない食品なので飲み過ぎには気を付けましょう。

参考:後藤利夫,乳酸菌がすべてを解決する,アスコム,2017