ほんとうの幸せ。

「幸せになりたい。」
「幸せになるために。」

小さい頃から、自然と受け入れていたこれらの言葉。

「幸せになるためにこれをするんだ!」と思って
必死に勉強をしたり、
必死に良き社会人であろうと、
必死に良き彼女であろうと、
必死に良き妻であろうと、
必死に母親であろうと、
私はがんばっていた。

世間が称賛する「誰か」になることが、
私の幸せだと疑わずにいた。

しかしそんな偶像は私の心を知らず知らずのうちに蝕んでいき、
音を立てて崩れ去った日に私は離婚を決めた。

5年前、一人の娘を抱えて私は逃げるように家を出た。

何も失うものが無いほどに、
私は「私」を持っていなかった。

好きな色も、好きなことも、好きな食べ物も、
欲しいものも、したいことも、
何ひとつ無かった。

私は「私」を好きになれなかった。
誰一人にも勝てないと思っていた。
私は落ちこぼれだと思っていた。
娘にこんな母親で申し訳ない気持ちでいっぱいだった。
私は幸せになれないのだと思っていた。


あの日から5年経った今。


腹の底から笑って涙する日々がある。
自然の豊かさに感動する毎日がある。
娘と遊んだり喧嘩したりする日々がある。
私のことをとても愛してくれるパートナーがいる。
笑顔で支えてくれる社員もいる。

私は「私」のことが大好きになった。

なんて、幸せなんだろう。

幸せは「未来」にあるのではなく、
「今この時点」にたくさんあることを知った。
すでに幸せなのだと気づいた。

ここに至るまで、
たくさんの「当たり前」と向き合い、
自分自身と対話を繰り返してきた。

そして今も続けている。

自分を好きになれない方、
今に疲れている方が、
幸せを噛みしめられるよう、
私のココロとアタマの中をちょこちょこ綴ってみようと思う。


今日の私を支えるコトバ
人生は、いつでも面白いほどにガラリと変わる。