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構造説明はほとんど意味がない。

よくボイトレにおいて、声を出す仕組みの説明を受け、それで専門的な知識を受講したと満足して帰っていかれる方がいらっしゃいます。

どれだけ納得したとしても、それはあなたの歌の成長にはほぼ繋がっていません。

どうやって声が出るのか、と、どうやって声を出すのか、は別問題なのです。


分かりやすい例を出します。


例えば涙を流す演技をしなければならない。その時に、涙腺がどうなって、交感神経との関係など考えるでしょうか。

それよりも、何か自分が悲しかったこと、直近で涙した時の記憶を呼び覚ました方が早いはずですし、ほとんどの方が自然にそうするはずです。

車を運転する時に、車内の構造がこうなってるから、ここでこれくらいアクセルを踏んでどうのこうのと考えるでしょうか。

もっと感覚的に染み込ませた動きを行っているだけのはずです。


歌もそれらと全く同じです。いくら解剖学的に音の出る仕組みを学んだところで、それが出せなければ全く意味がありません。(お分かりかと思いますが、当然仕組みを学ぶこと自体の否定ではございません。)

上記のように、涙を流す場合には、直接涙腺を緩めようとするのでなく、何か感情やイメージによって身体への働きかけを行うのであり、歌においてもその部分をレッスンで学ぶべきなのです。

どんなイメージを描けば、軟口蓋に当たる感覚を導き出すのか。
どんなイメージを描くのが、呼吸に反映させやすいのか、それらイメージによる働きかけが何より大切であり、それでしか他に方法は見つかっていません。

以前にもイメージすることの重要性を説いてきましたが、先程の涙を流すなどは分かりやすい最たる例かと思います。

身体内の動かし方というのは、そういった物理側面からの考え方ではとても難しいのです。

単に大きな声を出す、と考えるよりも、向かいのビルの屋上に届くイメージで出した方が大きな声が出しやすかったり、そういった使い方です。


よって、想像力、イメージ力の手数や具体性を持てる人の方が有利と言えるかと思います。

そのために色々な文物を学び、教養を学び、様々な体験をしていくことが、歌を学ぶ上でもとても大切なのことなのでは、と私は考えます。

合理主義と情報社会が横行する世の中ですが、もっと自分の脳内と向き合い、潜在能力を引き出す本当のやり方を学ぶことは、きっと今後に向けてかけがえのない財産になってくれるはずです。


知識ばかり増やして、頭でっかちになることが目的でなく、自身の歌(演奏能力)の向上こそが、本来求めているものだということを常に心がけていきましょう。(*重ねて言いますが、なぜそうなるのかといった理論を学ぶこと自体は非常に重要です。)


では今回はこのあたりで。

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