最近の記事

縁もゆかりもなかったのだ

春だし、暖かいし、たくさん歩いてしまう。ただ、散歩という朗らかな事でなく目的がある中でいつもより遠回りをしてしまう感じ。仕事への不安だったり人間関係の軋轢だったり、そういったものを抱えながら。そして日が暮れたらコインランドリーでぼーっとしながら洗濯物が乾くまで本を読むのが最近多くなった。 こだまさんの新刊『縁もゆかりもあったのだ』が発売された。訪れた場所と記憶を巡る紀行エッセイ。天性の巻き込まれ型の宿命を背負ったこだまさんに起こるあれこれはどれもおもしろいし出会う人々みんな

    • 映画館で映画を観るのはとてもよい

      映画館で映画を観るのはとてもよい。 新宿武蔵野館や駅から距離のある名画座もいいのだけれど、都心のシネコンもすごく好きだ。喧騒の抜けて映画館に入り、チケットを発券し、シアタールームに足を踏み入れて静寂が訪れるあの瞬間、心がふわっとする。何度観たかわからないシネアド、映画って誰かと観て集中できんの?という自分のバカみたいなマウント、まわりに誰もいないときに靴を脱ぐ、観終わった後にタイトルでの検索、忘れた頃にポケットからでてくる半券、全部含めて映画館体験。(都心の映画館はビルの上階

      • 『ハッピー・オールド・イヤー』

        記憶力が落ちている。 子どもの頃から人より良いほうだと思ってきたけど確実に低下は感じる。「あ!前だったら絶対これ覚えてるのに」と思う回数も増え、煙草が原因かな?とかも考えたけれど恐らくTwitterやInstagramでの情報羅列の中で、情報を捨てることに慣れてしまった事が大きく起因しているのではないか?ならその時間を削り、他の事へ!と誰しもが帰結しそうな事へ。 かといってここへ書くことなんかなんにもないし、取り立てて俺の人生にはなにも起こらないのです。今日は映画を観た。『

        • ONLY FREE PAPER

          ONLY FREE PAPERが今年で10年になるらしい。 自分が関わったのは5年くらい前からで、その頃は東小金井駅の高架下に店舗がありのんびりと休日にお店番をやっていた。土地柄ファミリー層が多く、また駅から近くの立地でも来店は少なく土日でもユニーク数で多くて30人ほど。特にやることもなくほんと暇だった。でもそれでよかった。当時、仕事が忙しくて、でもなんかやりたくて、なにかやってないと不安になってしまい強引に自分をのんびりした環境に身を置くことができたのは結果とても助かった。

        縁もゆかりもなかったのだ