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もしも、人間関係がうまくいかないなら



人間関係がうまくいかないことがあります。


僕は、かつてこんなことがありました。


新しい職場で、自分に対してマウントをとってくる人がいました。


そんなとき、どうしたらいいか悩みました。


ここで感情をあらわにしてしまうと、仕事もやりにくくなるし、自分も嫌な気持ちになるし、なんとかやりすごしていました。でも、おとなしくしていると、さらに相手の態度が高圧的になってくる。


そんなときのある方法


オノ・ヨーコさんの本の話を思い出しました。


やり方はとてもカンタンなのですが、精神的にはかなり苦痛かもしれません。


でも


この方法は、自分の魂のレベルが上がる尊い行為だと思いました。


僕はこの方法で嫌な苦しい状況から逃れ、好転したことがあります。相手の態度が軟化したのです。何か状況を変える力が、この方法にはあるのかもしれません。


ヨーコさんは、ビートルズのジョン・レノンの奥さんです。


ビートルズ全盛期、世界中からバッシングを受けました。誹謗中傷を浴びました。


ヨーコさんは気がおかしくなりそうでした。


ここで負けてはいけない。


ヨーコさんはこんなことを試みたのです。


「このままでは自分がだめになってしまう」と思って、始めたのが人を「Bless」(祝福)することです。

「Bless you Jack, Bless you Norman,Bless you Fred ……」

夜ベッドの中で自然に浮かんだ名前を祝福しました。無心になって祈り続けました。


それは、ヨーコさんに嫌がらせや、誹謗中傷している人の名前です。


そのときは、そうしないとヨーコさん自身、病気になってしまう、壊れてしまうとの思いがあったそうなんです。

だから、私をアタックしている好きでもない人たちを一生懸命祝福し続けたのです。


そうしていると、ヨーコさんの気持ちに変化が表れてきました。その人たちに対する恨みが薄れてきたのです。


また


それと同時に不思議なことが起こりました。

私を攻撃していた人たちはまだ攻撃の態度を変えたわけではないけれど、他のことに忙しくなったり、仲間割れをしてお互いに衝突したり、ある人はこんなことを仲間と一緒に企んでいたと私に告白しに来たり、私に向かっていた鉾先が鈍ってきたのです。


なかなかできることではありません。


ヨーコさんは、こう結んでいます。


もし、周りにあなたをいじめるような人がいたら「祝福」してあげてください。それはとても難しいことですが、あなたの健康のためだと思ってやってみてください。

そうすると、あなたはその人たちのいじめの世界の上に出ることができるのです。

(中略)

あなたが祝福している相手が自分を愛してくれる、というのとは違います。

そんな甘いことではなくて、敵を祝福するという難しいことをしたために、あなたがもう少し強い人間になったということです。

そして、それを向こう側も感じないわけにはいかなかったということだと思います。

向こう側からバッシングされることが終わらなくても、あなたが相手を祝福してあげたことによって、あなたは強い健康な人間として前に進んでいくことができるようになったということです。


嫌な人は必ずいます。自分と合わない人が必ずいます。


そんなとき、苦しいけど相手を祝福します。


ガマンして頑張って祝福します。


すると、状況が変わることがありました。


言葉自体に力があるのか?


それとも、ヨーコさんが言うように自分が少し強い人間になったのか?


それはわかりかねますが、意識していない見えないところで、何かが変わるのかもしれません。



【出典】

「今あなたに知ってもらいたいこと」 オノ・ヨーコ  幻冬舎



いつも読んでいただきまして、ありがとうございます。それだけで十分ありがたいです。