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畑仕事の合間につくった地中宮殿 『巌窟ホテル』

アーティストチーム『目Me』の増井さんから紹介された、埼玉県吉見町にある洞窟施設。今はもう入ることができず、フェンス越しにみることしか叶わなかった。

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そのかわり、すぐ近くにあった茶屋に、豊富な資料が展示されていて、そこにあった内部の写真が非常に美しく、しばし見惚れてしまった。

その資料をしばらく読み進めたのだけど、驚いたのが2つある。
ひとつは、これをつくったのが1人の農家とその家族だったということ。明治時代後期から大正時代にかけて、農夫・高橋峰吉さんが延々と掘り続けたのだそう。


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もうひとつは、これはホテル施設ではないということだ。なんでも、高橋さんが畑仕事の合間に黙々と掘ってる様子をみて、不思議に思った記者(物書き?)が近所の人に尋ねた際、「岩窟掘ってるの」といったのを「岩窟ホテル」と聞き間違いしたことから、そう呼ばれることになったとか。なんじゃそりゃ。

それにしても、どうして高橋さんはこの洞窟を生み出したのだろう。資料には様々な彼へのインタビュー記事もあったのだけど、動機は金儲けのためではなく、信仰でもない、目立ちたいというわけでもない、要は「やってみたくなったから」というらしい。

近くには、古墳時代の集団横穴墓『吉見百穴』がある。もしかして、この横穴墓をみて、自分も掘ってみようと思ったのだろうか?

増井さんがおすすめした理由が何となくわかった気がした。一度中に入ってみたいなあ。


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