空間が思想を形づくる 東久留米市『滝山団地』
家からそう遠くない場所にあるマンモス団地。
僕の家の周りは、畑や川や雑木林だけではない。それよりも圧倒的に多いのが電車と新興住宅、そしてこの大規模団地群だ。
政治学者の原武史さんの著作『滝山コミューン1974』の舞台になった場所でもある。
戦後の慢性的な住宅不足や高度成長期の人口流入の波を受け"極めて先進的な"集合住宅建築、いわゆる「団地」が郊外に大量に建てられるようになる。
まだ土の道が多く下水施設も整っていない農村に、水平垂直の建物、アスファルトの歩道、ステンレスのキッ