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死神に悟られたら終わるゲーム


母が慰めた。
何度も嘔吐する日は堪える。
1日に1回でも辛い。
これが何日も続けば疲弊する。
嘔吐はなくても悪心がある状態での暮らし。
これが死ぬまで続くと想像できるからこそ
それまた堪える。

薬を服用する、食べる量を減らして回数を増やす、吐く前の自分の状態を攻略してその状態にもっていかないようにする...

それでも悪心は止まらない。

あゝ絶望


よく頑張ってるよ、と一緒に母も涙する。言葉はなんでもいい。真心を感じとれればどんなセリフでもいい。それが薬も効かなくてつらいときには一番効く。


でも
でも

たかが悪心ごときに頑張っている自分、悲しい。腹立たしい。でも腹立たしいと思っている自分、情けなくてむなしい。むなしいと思ってる自分、自分含め周りの人に胸張って生きてますとはいえない。


「この頃治療に疲れてきちゃったみたい」
「わかった。とりあえず家いくわ。顔だす。」


あしたベッドを離れて
友人に会いたい。
だから
鼓舞する



友人はまじスペシャル。家族もまじスペシャル。私自身もまじスペシャル。みーんなスペシャルなのに、私だけスペシャルじゃなくなったらダメなやつ。胸張ってすがすがしく生きたい。生きてる間はそう思い続けたい。がんばれ自分。がんばれ。周りの人たちはそう、まさに私の心のエンジン

生きのびることだけを人生の目的にしたくない。
そこまで追い詰められたくない。
死神がいるなら、悟られたくないというべきか。
死ぬ際の際まで
できるだけ病気と距離を置きたい。病気に関するすべてと。
それをするだけの体力を維持する。
それをするだけの気力を維持する。



惨めな気分で書き始めたものの、
いつの間にか暗い文章が笑えてくる。
文章の初めと最後で熱量がちがう。
ここまで来れば大丈夫

自然と筆も止まる。
大丈夫。
あしたからも頑張ろう。

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