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他企業から学び、気づきを得る。プロダクト企画チームのPdM座談会

セーフィー株式会社プロダクト企画チームでPdM(プロダクトマネージャー)を務める吉田です。

簡単に自己紹介をすると、セーフィーへの入社は2021年12月。
新卒で家電メーカーに入社してスマートフォンの商品企画を経験し、2社目のIT系メガベンチャーでソーシャルゲームの開発・運用や新規ビジネスの立ち上げを行ない、前職である通信キャリアでは特定領域での新規事業戦略の検討を担当していました。
セーフィーでは、PdMとしてカメラデバイスだけでなく周辺機能やサービスの新規開発に関わっています。

メンバー育成の取り組みのひとつ、PdM座談会について

セーフィーのプロダクト企画チームではPdM育成のためのさまざまな取り組みを行っています。その1つが、他企業のPdMをゲストに招き、社外の知見をメンバーに還元するPdM座談会です。

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直近では2022年6月に、株式会社マネーフォワードのPdMの志賀俊一さんをゲストにお招きし、PdM座談会を開催しました。

今回、PdM座談会の企画・運営を担当した吉田が、PdM座談会の開催目的や当日のイベントの様子についてお伝えします。

顧客の課題に寄り添い、スピーディーにソリューションを提供するプロダクト企画チーム

PdM座談会のお話を始める前に、セーフィーのプロダクト企画チームについて簡単に説明します。

セーフィーでは「映像から未来をつくる」をビジョンに掲げ、クラウド録画サービス 「Safie(セーフィー)」を提供しています。クラウド上に録画した映像を視聴できるだけではなく、AIを使って映像をより有用なデータとし、お客様の効果的な意思決定をサポートするためのサービスを開発しています。

私が所属するプロダクト企画チームでは、顧客の課題に寄り添って、迅速にソリューションを提供していくことをミッションとしています。その中でPdMに求められるのは、社内外の関係部署や関係者、顧客といったステークホルダーとコミュニケーションを取りながら、オーナーシップを持ってプロダクト開発を進めることです。

このミッションを実現するため、セーフィーのプロダクト企画チームではビジネスユニット制といって、お客様の業界ごとに組織をわけています。例えば、第1ビジネスユニットは、飲食やコンビニ、アパレルショップなどの、小売業向けを中心にプロダクト企画開発を行なっています。私の所属は第2ビジネスユニットで、ここでは建設業界や物流業界などをターゲットとしています。

メンバーの増加に伴い、人材育成に注力

セーフィーは創業から8年に満たない新しい会社です。PdMは全体で10名ほどと規模も大きくありません。ただ、ここ2〜3年でメンバーも倍以上に増えており、人材育成の重要性が高まってきました。

そこで、社外の知見を吸収して社内のメンバーに還元するという観点で、社外のPdMをゲストに招いてPdM座談会の開催を始めました。

また、PdMを育成するにあたって、そもそもPdMにはどういったスキルが求められるか スキルマップの作成を行なっています。PdMの能力をスキルマップとして可視化することで、個人の得意・不得意や、個々人の成長させるべきポイントなど、一人ひとりが具体的に落とし込めるよう環境の整備をしています。

もう1つ、組織がビジネスユニット制という縦割り構造になっているため、PdMメンバー間で横の連携ができるよう、2週間に1回定例ミーティングを開催しています。業務上の悩みごとや課題感をフラットに共有して、お互いに気づきが得られるような時間を持っています。

社外のPdMと交流することで、メンバーの気づきや本音を引き出す「PdM座談会」

セーフィーではまだまだPdMメンバーが多くないため、社内で知見を共有するだけでは情報が偏ってしまったり、不足したりすることが課題でした。そこで、社外の方からナレッジを効率的に吸収できる機会を提供したいと考え、PdM座談会を企画しました。

セーフィーにはさまざまな経歴を持った人たちがいろいろな業界から集まっています。座談会に招待するゲストは、そうした社員の個人的なつながりからお声がけをしています。

業種や規模感、扱っているサービスなどがセーフィーとまったく同じような企業である場合、共感はあってもなかなか気づきが得られ難いものです。逆にこれがまったく違いすぎても、話の内容についていけないといったことが起こります。どういったゲストをお呼びするかは、そうした視点を意識して検討しています。

当日ゲストに質問するテーマは、事前に参加メンバーにヒアリングして選定。それをゲストに伝えて回答を準備していただきます。当日のファシリテーションで注意しているのは、肩肘張った雰囲気にはしないこと。いかにフラットなコミュニケーションをして、ゲストの本音を引き出すか。また、リラックスした座談会にすることで、参加メンバーから思わぬ本音が出てくることもあります。

第3回PdM座談会のゲストはマネーフォワードの志賀俊一さん

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今回、第3回目のPdM座談会は、マネーフォワードの志賀俊一さんをお招きして開催しました。過去2回は参加者をPdMメンバーに限り、クローズドな形で行いましたが、今回は初めてエンジニアやデザイナーなど幅を広げて開催しています。

志賀さんからはさまざまなお話をいただきました。その中で、メンバーから特に印象に残ったという声が多かったお話をいくつか紹介します。

1つが、組織マネジメントの話。志賀さんはPdMでありながら、部長という立場で組織マネジメントにも携わっています。参加したPdMメンバーには、実際に人材を評価育成するマネジャーではない人も多数含まれていますが、例えばプロダクトに関わるエンジニアなど関係部門の人たちにいかに能力を発揮してもらうかといった観点が参考になったようです。

PdMを「孤独」にしないペア制

また、メンバーが一番共感を示したのが、PdMの孤独感の解消についての話です。PdMはプロダクトの責任者を務めることが多く、さまざまな判断・決断を行う場面があります。最終的な意思決定を行う立場の人たちはどうしても孤独に陥りがちですが、マネーフォワードさんでは1つのプロダクトに対して2人PdMを立てるなど、思考の迷路に入り込まない体制が組まれているとのことでした。こうしたペア制を組む際は、得意分野が異なる人同士を組み合わせて、お互いの判断基準や思考プロセス、不足部分に気づけるようにしているそうです。

孤独をいかに解消してプロダクトを最大化していくかという視点は、参加メンバー全員から大きな反応がありました。一部のメンバーからは、マネーフォワードさんのような体制が組めるよう、PdMの採用を強化してほしいという本音も得られました。

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今後、会社の規模を大きくしていくフェーズにあっては、即戦力だけでなくある程度伸びしろがある人を採用して、かつその人材を育成する土壌を社内で設ける必要があります。マネーフォワードさんのように1つのプロダクトに複数のPdMをつけて、片方がリーダーで、片方が育成される側としてプロダクト企画開発に臨むのも1つの手段だと感じました。

今現場が抱えている課題の解消や、セーフィーが今後成長していくために必要な枠組み、機能としては、そうしたペア制なども参考にして、PdMの孤独を解消しながらメンバーを育成できる環境にすることが求められています。メンバーが成長する土壌を作ることと、メンバーの採用を行うこと。その2つを両輪でやっていかなければならないという、育成や採用についての気づきが得られました。

いずれ訪れるプロダクトのクロージング。その視点に気づけた

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今回のPdM座談会で、個人的にとても印象に残ったのが、プロダクトのクロージングについてのお話です。

生み出したサービスをどのタイミングで終わらせなければいけないか、方向転換の時期がきたらどうするか。製品の転換点は必ずやってきますが、現在のセーフィーのメンバーにはそうした経験が足りていません。PdMとして、生み出した製品をプロダクトマーケットフィットさせるためにいかに伸ばしていくかという観点はあって当たり前のことです。

ですが、サービスや製品をどのタイミングで終わらせて次に繋げるか、あるいは大きく変化させるか。それを戦略的に行う場合もあれば、ユーザーの声を重視して行う場合もあるなど、ケースによって判断軸が変わってくることを学びました。

今後より多くのサービスを作っていく中で、いずれかのタイミングで我々が身につけていかなければならないスキルであると気づけたことは大きかったと感じています。これは、これまで15年ほど新規開発に携わってきた志賀さんならではの視点からのお話だったと思っています。

また、リリースしたプロダクトをハンドリングしていくために重要なこととして、「ユーザーの声に真摯に向き合うことと同時に、ユーザーの声に引っ張られすぎずに戦略的に進める」という真逆のことを挙げられていたのも印象的でした。

ユーザーの声に向き合うことと、戦略的に進めること。1つのプロダクトを企画開発する過程では、相反する可能性がある2つの考えを持つ必要があります。相反した場合にどこに判断軸を置くかという問題は、PdMの難しさといえるでしょう。すべてのプロダクトに共通した判断軸もあれば、プロダクトごとの判断軸もあるので、一人ひとりのPdMがこうした判断軸を身につけることが今後の大切なポイントになるだろうと感じました。

座談会の運営そのものがPdMにとって成長機会に

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セーフィーは映像のプラットフォーマーとして、クラウド上にある映像や、AIを駆使して取得したデータをお客様に有効活用してもらうことをゴールとしているので、プラットフォームビジネスのPdMの視点は今後必ず必要になります。次は、プラットフォームビジネスを展開している企業のPdMをお招きしていろいろお話を伺ってみたいです。

私自身、これまでの経歴としてtoC向け、toB向けにハードウェアやソフトウェアを作ってきましたが、プラットフォームとなると考え方も違ってくるでしょう。いかにプラットフォームに人を集められるか、そこに参加された人たちのアクティビティをどう活性化するか。そうしたプラットフォームビジネスのPdMならではの考え方は気になるところです。

座談会への参加そのものからも学ぶことは多いのですが、PdMにとっては会の運営も非常に大きな成長機会となります。

ゲストへの質問を募るなど、社内のPdMやエンジニア、デザイナーとコミュニケーションをとる機会が増えるため、メンバーが普段どんなことを考えて業務に取り組んでいるか知ることができます。

そもそも、PdMがこういったイベントの運営をする機会はそうありません。座談会の企画から運営までを回すプロセスは、PdMという幅広い能力が求められる職種においては重要な経験になると思います。

カルチャーやビジョンに共感してくれる方と一緒に働きたい

セーフィーでは、「異才一体」「超自分ごと化」「夢を語り、巻き込み、やり切る」といったポジティブで壮大なカルチャーを掲げています。個人的にもこれらのカルチャーに強く共感し、業務において意識をして取り組んでいます。

今並べたようなセーフィーのカルチャーに親和性を持った方に、プロダクト企画チームに参画していただけたらと思っています。

カルチャーは7つありますが、PdMとして入っていただける方に重要なのは大きく2点と考えています。例えば「異才一体」という面では、いかに異なる才能の持ち主同士で協働できるか。他者受容性が高く、メンバー間で相互にポジティブな影響を及ぼし合い、ともに成長できる方を求めています。また、「超自分ごと化」はPdMに一番必要なポイントだと考えており、会社が大きく成長し、変化していく中で決まっていないことをいかに自分ごと化して決めて進めていくか、ということができる方を求めています。
弊社ではプロダクトの数も多く、お客様をはじめとするステークホルダーもたくさんいます。業界も多岐にわたることから、それぞれの業界知識、業界課題の深堀が必要となり、手を広げても収まり切らないほどです。大変な環境ではありますが、好奇心を持って、前のめりに取り組める方と一緒に働けたら嬉しいです。


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