大企業で働き続けた先にあるものとは…
先に断っておくが、大企業で働くのはダメとか辞めた方がいいと主張したいわけではない。
そもそも大企業と言っても全てが同じような制度や仕組みになっているわけではないことは自明であるし、最終的な生き方は本人が決めることなので自分がそこにとやかく言う筋合いはないと言うことはわかっているつもり。
(と言っておかないと、コイツ偉そうなこと語っているなとなるので、断っておきました笑)
その前提の上で、いわゆるJTC(Japan Traditional Company)と言われる古き良き日本企業で働いた先にはどういう未来になるか?ということを書いてみたくなった。
なぜなら全体感を知った上で、自分が行きたい方向性を知っておいた方が納得できると思うし後悔はなくなるから。
また、僕自身も20代前半に事実を教えてもらっていたので人生を遠回りしない選択をすることができたのは幸運だったと感じている。(知らなかったら、何も疑問を持たなかっただろう)
それなので、このブログを偶然読んだ人がラッキーと思えれば嬉しい。
なお、この内容は自分自身が実際に大企業で働いた経験と、周りで大企業で30年以上働き続けた人たちを見て解釈した内容になるので、もしかすると偏りはあるのかもしれないので、その点ご了承いただきたい。
20代、30代は勝ち組?!
大企業はベンチャーや中小企業と何が違うの?と言われたら、まず最初に思いつくのは「福利厚生がとにかく手厚い」ということだ。
僕が新卒で入社したオリックスでは、地方から一人暮らしをしたら都内のマンションを会社が借り上げてくれて5000円程度の家賃で住むことができたし、保養所があったり、5日連続で休んだら5万円支給みたいな制度もあった。
またボーナスも1年目の夏から支給され、冬のボーナスは会社で何も成果を残していないのに50万円以上が振り込まれたと思う。
最近はベンチャー企業の給料が大企業を超えたと言われているけど、福利厚生とか加味すると、どっちがいいのかはわからない。
また労働時間も厳しく管理されるので、サービス残業はない。たくさん働いたらその分お金がもらえるので、そこに対しての不満も特にない。
また、いわゆるネームバリューがある会社に入ったことで、周りの同年代の友達とかにもデカい顔ができるので、自分は勝ち組の路線に乗った感覚になるのではないだろうか。
40代以降は急降下する(?)ので注意するべし!
ただ30代後半から40代くらいになると、ふと思うことがある。
①自分がやってきたことが他の会社で通用するのか??てか俺ってスキルに対して給料もらいすぎじゃないの?
②今の会社で出世できるとしたらあと役職が2つくらい上かな。。
③俺も50代で役職定年になった奴らみたいになるのか、、、
こんな感じのことを思うのではないだろうか?
僕が見てきた大企業(在籍していない企業も含めて)は総じてスピード感が遅い。たぶんSaasのメガベンチャーにいた人がJTCに入ったら、凝縮したら1週間の仕事を1日で終わるのではないか?と思う感覚になると思う。
またマネジメントも早い人で30代半ばになって、ようやく部下数人を持てるくらいのスピード感。となった時に職務経歴書を作成すればわかると思うけど、年収とスキルが不釣り合いになっている状態になる。
つまり転職すれば確実に年収は下がることが明らかなので、だったら今の会社にいようというインセンティブが働くようになるのだ。
ただ、問題なのが出世コースが外れてしまっている場合だ。その時に人生の先が見えてしまうのだが、それはこんな感じになると思った方がいい。
・給料が頭打ちになる
・部下がいない(肩書は主任、課長代理)
・上司が自分よりも年下
ここまで来たら確実に出世街道から外れてしまっているのだが、プロパーだったら正直30代前半くらいには自分の立ち位置がわかるのではないだろうか。
出世できないと人の会社の扱いはユートピア/ディストピア
じゃあ出世できないとなったら、どのような待遇になるのか?
それは、
・40代後半〜50代で子会社、関係会社に出向することになる(片道切符)
・給料は現状維持ならマシ。3~4割減ということも
・仕事内容は、やってもやらなくてもいい仕事を与えられる
という感じだろうか。
ちなみにオリックスでは50代前後くらいに役職定年になって、そこからは子会社に行ったり、いてもいなくてもいい立ち位置での仕事をしていた。
(銀行では40代で出向することもあるらしい)
僕の隣に座っていた人が課長職から役職定年になった人だったが、現場でバリバリやっている人がやりたがらない仕事をやっていた。もちろんKPIなどもなかった。
ある意味、仕事はお金を得るためだけと割り切れば悪くはないし、ゆるーく働きたい人にとっては天国かもしれない笑
ただ今まで出世を目指して頑張ってきた人は、耐えられない屈辱を味わうことになるので、個人的にはキャリア志向の人は自分が出世コースから外れたとわかった瞬間から行動を起こさないと後々後悔することになる。
ちなみに人口ピラミッドを見れば一目瞭然だが、今は若い人よりも中年が圧倒的に多いので、役職よりも人が余っている状況。副部長や課長代理はもちろん、副主任みたいな役職もできているらしい笑
個人的な結論:ファーストキャリアで大企業は悪くはないと思うけど、3年で見切りをつけた方がいい
ということを踏まえて自分の意見としては、出世を本気で目指す人とお金さえ貰えればいいと割り切っている人以外は数年で新しいキャリアを模索した方がいいと感じている。あくまで個人の感想だけど。
そもそも役員以上になれる人はどんなに大きい会社でも30~50人程度だろう。つまり1万人いる会社だったら9970人は出世できずに道半ばでドロップアウトすることになる。同期が200人いたら2人出世したらいい方だ。
となった時に今の自分の立ち位置を冷静に考えた方がいいのではないだろうか。
ちなみに僕は本社勤務ということもあり、社会人3年目の時点で自分は出世できる人材ではないと薄々感じることができた(そもそも1年目から違うキャリアを考えていたから当然かもしれないけど笑)。
また20代前半で上記に述べた事実を自分の目で見てきたし、一般論としても教えてもらっていたので、早く決断をすることができた。
時間というのは残酷で、考えたくないと思っていても時間が勝手に未来から現在に向かってやってくる。だから、いずれは向き合わないといけない。
ぜひ、そのことを理解して、毎日を大事に過ごしてもらいたいと思う。
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