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なぜ「ドル」に着目することが大事なのか?

最近、国際金融や国際政治についての本をたくさん読んでいて感じること。それはアメリカの「ドル」がいかに影響力を持っているか?ということ。

「そんなのわかってるよ!」っていう人がいたら「絶対にわかっていない!」て言い切れるくらい、日本人は通貨について無頓着だしそもそもそんなことに関心があるのは金融の関係者くらいではないか?

もしくは海外にたくさん旅行する人もちょっとは関心があるかもしれないけど、多分、円高とか円安の興味程度だろう。

僕自身もFXやらないし、海外にそこまで行くタイプではないので興味関心でいったら高くはなかった。でも色々と知るとアメリカが基軸通貨にこだわり続けている理由がよくわかった。

基軸通貨の重要性について

まず基軸通貨とは何かということについてだが、これは世界の取引の基準として採用されている通貨のことを言う。

第二次世界大戦前まではイギリスのポンドが支配をしていたが、戦争後にアメリカが世界の80%の金を抱えており、また当時の圧倒的な軍事力と経済力を背景にブレトンウッズ会議によって、アメリカの「ドル」が基軸通貨となった。

しかしご存知の通り、金によって価値が支えられていた「ドル」はニクソンショックによって、金との交換が一律でできなくなった。つまりドルの価値が保証されなくなったのだ。

しかしここでアメリカの小賢しいことが、全ての石油エネルギーの決済を「ドル」にすると言うルールを適用したことにある。

石油は産業全てにおいて必要な国の最も重要な戦略物資だ。
この売買において「ドル」での決済が決まりということになると、ドルを持たないと、「買いたい!」という国はエネルギーを確保できないし、「売りたい!」っていう国はドルを持っていたとしても、その利用を制限されたらただの紙切れを持つことになる。

つまり「ドル」が絶対的な地位になったことによって、人々はドルに従わざるを得なくなったのだ。

しかも肝心のドルという紙幣はアメリカ政府の意向でいかようにも擦ることができる。

通常はお金を擦りすぎるとその紙幣の価値が下がって、誰もその通貨を持ちたくない、あるいはインフレになって発行している国が破綻するが、アメリカの場合はドルが破綻すること=世界各国のドルが紙切れになると言うことなので、結論からいうと好きなようにお金を刷って使うことができる。

それなので、いろいろな国が通貨の覇権を握りたがっている

当然だが、世界の覇権を握りにかかっている中国やロシアはドルの信用を崩して次なる基軸通貨になることを模索している。当然だがアメリカはそれに対して全力で阻止するし、それが揺らいだときには戦争も辞さないだろう。

という点でドルを国際政治と紐付けるとこんなに面白い観点はないよっていうくらい色々なことがつながってくる。

まあ今回話をした内容はほんの一部でしかないが、デジタル通貨とか含めて、これらが出てきている背景を考えると非常に面白いし、今後の通貨の未来を占う上では重要だ。

それなのでもしこれらに興味ある人は面白い本がたくさん発売されているので、ぜひ手にとって学んでみるといいのではないだろうか??

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