
英語は話せなくとも海外の仕事はできる
インターネットがあるおかげで、世界中の人と繋がることができる。イラストレーターであるぼくにとっても例外でななく、たくさんの恩恵を受けています。
比較的海外からの閲覧が多い Instagram や、Behance や dribbble など、クリエイター向けのSNSにアカウントを作っておくことで絵を見てもらえる機会はぐっと増えました。
それに比例して海外の方から連絡をいただくことも増えました。絵についてのコメントだったり、書籍への作品掲載依頼、お仕事の相談・依頼などなど。今はそんな事が当たり前になりつつありますね。時代に感謝です。
でもぼくは英語が話せない
これまでに、イギリス、フランス、アメリカ、香港、台湾、韓国といった国々の出版社や商業施設、文具メーカー、雑貨メーカーなどとやり取りをしてきました。
https://naturalpermanent.com/illust/tag/world/
間に代理人やエージェント、マネージャーは挟まず、ほぼすべてのやりとりをぼく自身が行っています。
そんな状況ですが、ぼくは英語が話せません。中学・高校で習った程度のことしか知りませんし、なんなら中2の半ばくらいでもう勉強についていけていません。This is a pen. レベルで止まっています。(それは中1や)
よく海外のコンペや通販サイトなどにも出品していたりするので、周りからはある程度英語ができると思われている?こともあるのですが、まったくそんなことはないのです。
自動翻訳と例文を探してくる能力さえあればなんとかなる
じゃあどうしているのですか?とも聞かれるのですが、本当に何も特別なことはしていません。多くの人がまず思いつくのと同じようにGoogle翻訳。8割くらいはこれでなんとかなります。相手の言っていることも、こちらが伝えたいことも。
たまに明らかにおかしな翻訳をしてしまう、Google翻訳だけでは心もとないときは他社の翻訳も使います。webiloは例文も添えてくれたりするので親切。
【追記】
翻訳サービスですが、最近はDeepLをよく使っています。より自然な文章を作ってくれる印象です。無料版の範囲でも十分。
https://www.deepl.com/
自分の言葉を英語に翻訳するときは、回りくどい伝え方や、必要以上に丁寧にしたり、日本語特有のへりくだった表現などは使わずに文章を組み立てます。できる限り内容を簡潔に、シンプルに。
それでも自動翻訳だけでは足りないところがでてきます。そんなときは DMM英会話 なんてuKnow をよく使います。知りたかった例文がたくさん見つかるので、それを自分用に少しカスタマイズして使います。
オススメの本があります
ある程度やり取りを重ねてくると、ちょっと気の利いた言葉のひとつでも使いたくなりますし、もっと深い内容(契約関係とか)についてやり取りをしなければいけないこともでてきます。そんな時にはやはり無料で探せる、使えるサービスの範囲では難しいかもしれません。
去年購入した本、「クリエイターのためのやさしい英語&英文パターン1500」はクリエイター向けというだけあって、そうそう、これこれ!というかゆいところにも手が届く例文がたくさん載っています。
こちらのプロフィールについてなど、普通に調べていてはなかなか辿り着けそうにありません。この内容を、自分のことに置き換えて使えばいいというわけです。
問い合わせから依頼、契約や請求、フォローに至るまで。仕事の一連の流れに合わせたやり取りが網羅されているので、仕事を受ける側、発注する側のどちらの言葉もよくわかります。
紙の本なので、コピペして使う、ということはできませんが、単語ひとつひとつを自分で読み上げながらタイピングしていくと、自然と英語が身についていくようです。(これについてはぼくはまだ全然)
ここでもっと英語を使えるように、話せるようになりたい!と思ったあなたにおすすめなのが、新井リオさんの著書「英語日記BOY」です。
新井さんはデザイナー・イラストレーター。独学で英語を学び、カナダでお仕事をされていました。その勉強法がぎゅっと詰め込まれた本です。
紹介文からの引用になりますが、
英語で発信したい、海外で活躍したい。でも留学するお金もバイトする時間もない…SNS世代!!超等身大の勉強法。お金がなくても英語は身につく!
です。目からウロコなこと、英語だけじゃなくていろんなことにも共通する大切なこと、気付きや学びがたくさんあります。
この本を読んで、新井さんご本人にもお会いして、英語って本当に使えるようになるんだ…!ということを強く感じました。
あと、最近購入しました、灰色ハイジさんの「デザイナーの英語帳」。
デザインの現場における様々なシーンやシチュエーションに合わせた例文や単語がたくさん収録されていて、自分なりにカスタマイズした文章を書くためのヒントになり、大変心強いです。
絵は世界で通用しやすいはず
そもそも言葉を使わずに伝えることができる手段のひとつとしてある絵。せっかく言語の壁を超えて伝わる"絵"を描いているのだから、積極的に海外にも出していかないともったいないと思うんです。
SNS、自動翻訳、ウェブサイト、本、すぐにでもできる環境は整っています。そして幸い、イラストレーターの仕事は会話がなくてもメールで成り立ちます。話せなくても、いろんな方法を用いて使うことができればいいのです。
「英語を身に着けてから」「いつかは海外で〜」などと悠長なことを言わず、どんどん飛び出して、そして迎え入れて、自分の世界を広げていけばもっと楽しくなるのでは!と。
以上、すべて自戒を込めて。(毎度のことですが)
Thank you