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日之影の稲穂 陰陽について

写真では伝わりませんが、日の光のあたって黄金に光り輝いています。思わず日本に生まれてきたことに感謝しました。

日之影というのは、宮崎の北部の高千穂の隣にあります。太陽の光のあたる土地という意味だそうで、影というのは、一般の影という意味ではなく、太陽から出ているもの、つまり光ということです。

光は明るいと思い込んでおりますが、光は決して明るくありません。と、教えてくださったのは、立花大敬さんのご本でした。

なぜなら、宇宙は真っ暗だからです。対象物に光があたると輝きますが、飛んでいる間の光は決して光って見えません。

こうなると、万物が陰陽両方を備えてるのだなあと実感できます。

先日、早朝ノート会で、織田先生が「長所も短所もない。長所は短所にもなりうるし、短所も長所になりうる。それは個性だから。個性の重宝されていく風の時代に入れば、それは如実になる。武器になる。生かすも殺すもあなた次第」みたいなことをおっしゃっていました(翻訳、さいた)。

陰極まれば陽に転じ、陽極まれば陰に転ず。

そういえば、うまいことコンプレックスを利用して生きてきた気がします。中高と女好きが転じて、女嫌いの仮面をつけて生きてきたことが、19歳の予備校時代に、隣の席の女性に話しかけたときにアダとなってかえってきました。呼吸困難になり、鼻孔をひくつかせながら、うまく言葉をつなげられなかった自分は、恥ずかしすぎて二度とその女性に話しかけることはありませんでした。

しかし、頭に来ていた自分は、その日見かけた名も知らぬ好みのタイプの女性に、ラブレターを徹夜して書いて、翌日渡していました。

それが、8年も引きずる失恋に発展するとは思いもしませんでしたが、いい勉強になりました。その後は、失恋を快感に感じはじめ、フラれるためにかたっぱし告白を続けました。今となっては、懐かしい思い出ですが、人として、ひどいことをしたとも反省しております。

話はそれます。月が陰で、太陽が陽と知っている方は多いのですが、太陽が男性神で、月が女性神と誤解してらっしゃる人も多いんです。逆ですよ。それに、太陽が神様なのではなくて、太陽をつかさどっているのが女性神で、月をつかさどっているのが男性神なのです。ヨーロッパは、だからズッコケています。失礼。

生理とか陰部の形が陰陽を混乱させたのだと思いますが、男性は陰、女性は陽です。ですから、中国の『易経』で陰陽学を勉強していても、途中で頭がこんがらがってしまいます。

戻りますが、短所と自分で思っていたことが、長所だったなんて、すばらしいことじゃないですか。極めて生きまくってやろうって気になってきます。

【第十場…マッチョロビン王国】

《E氏→マッチョの力自慢大会が始まりそうで、ドラゴンボールみたいになっていきそう。見ている者を引き込んでいく。ストーリーがどんどん湧いてくるのは才能ですな。子どもの楽しませ方を押さえている》

 オアシッス村を出た三人は、また東へと向かいます。三日ほど歩くと、今度はマッチョロビン王国という所に着きました。そこは筋肉ムキムキの人たちがたくさんいて、あちこちで力自慢しています。王様には、一番強い人がなれるそうです。
 毎日、勝ち抜き戦が行われていて、最後に勝ち残った者が王様と闘うことができます。そして、もし、王様に勝てれば、新しい王様になれるのです。マッチョロビン王国では、どういうわけか男の人も女の人も頭を剃って、もみあげだけ残しています。男の人のもみあげは、ボワンとハケみたいに広がった形が多く、女の人のもみあげは、筆みたいに先が細くて長い人が多いのが特徴です。ですから、よそ者の旅人は髪型ですぐに分かります。
 石でできた観客席が丸く囲んだ競技場があって、いかにも強そうな男たちが闘っています。
「わー、野蛮そうな国だなあ。力が一番だと思ってる。きっと王様も頭が悪いはずだ。え? あれが王様? やけにちいさいけど…」
 と、詩人さんがぶつぶつ言っています。でも、素手で闘っていて、そんなに野蛮そうではありません。ルールもしっかりしていて、相手がマイッタをすれば、闘いをやめています。
『あれ?』
 気づいたら、わたしは競技場の中にいました。わたしと言うより、おじさんが、ずかずかと競技場の中に入っていったのでした。胸をはって、逆三角形の筋骨隆々な姿です。
「アリガトウ」
 と、おじさんは、審判の人に言っています。いまのチャンピオンは、連戦連勝で敵なしのゴリラテリアでした。よく見ると、女の人です。もう、この国には、相手になる人は残っていなくて、明日、王様と対決することが決まろうとしていました。そこに、おじさんが出ていったのです。
「ん? このへんてこな黄色いのがアタイとやろうって言うの? いい度胸じゃん」

 と、ゴリラテリアは、おじさんを見下ろしながら言いました。
「アリガトウ」
「いや、礼なんか言ってる場合じゃないわよ。今から痛い目にあうんだから」
 すると、審判長が、
「よかった。あまりに早く決着がついてしまって、お客さんたちに気の毒だと思っていたんだ。よし、君、やってみたまえ」
 おおらかな審判長のおかげで、大女ゴリラテリア対ありがとう星人のおじさんの試合が組まれました。
「それでは、この試合の勝者を明日の王様との対戦相手に決定する!」

 と審判長が叫びました。

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