もう公開しちゃっていいんじゃないの?

 最近、キングコング・西野亮廣さんのYouTube動画をよく見ている。そこから自分なりに考えたことは…

若手お笑い芸人はとっととYouTube開設して、ネタを無料公開しちゃった方がいいんじゃないの?

 自分たちのやる芸(漫才・コント・モノマネなど)に価値があって、それをお客さんが見に来る…という旧態依然の考え方を捨てるべき時代なんじゃないかなぁ〜と思い始めた。

 西野さんは、自分が書いた絵本『えんとつ町のプペル』を無料公開している。

 作家が自分の収入源である作品を無料で公開してしまうなんて、確かに正気の沙汰とは思えない所業。そりゃ炎上だってするわ…と同業者だったら思う。

 が! 無料公開の本質はそこじゃない…ということを自分のオンラインサロンの中で語ったりしている。それを聞いていると無料公開した理由も「なるほどね〜」と納得。作品をお金に変えるんじゃなく、その制作過程を見せてファンを増やすという戦法である。他にも緻密な仕掛けは無数にあって、それら1つ1つでマネタイズする仕組みがきちんと成り立っている。

 それでもまだ「いや、でも!」「やっぱ劇場じゃないと!」「生の雰囲気を!」などと反論したいかもしれないが、だったらチョコレートプラネットさんはどうなんだ? 自身のチャンネルで、君たちが【虎の子】だと思っているネタ(コント)を30本近く無料公開しちゃっているんだが?

 チョコプラさんはネタをYouTubeで無料で公開して「これを見て面白いと思ったお客さん! 劇場へ見に来てくれたらもっと楽しいネタありますよ!」という”撒き餌”にしていると思われる。

 本来だったら数千円のお金を払って劇場へ行かないと見られない秘密の芸だけど、それを公開した上でさらに爆笑できるネタを持っている…。まぁ、言わば「新ネタを作り続ける努力をしている」んだよね。メディアの収録や取材で若手芸人の何倍も忙しいトップランナーたちですら、常に新しいネタを創作し続け、それを舞台にかけて磨き上げているわけで。それプラス「TT兄弟」やIKKOさん&和泉元彌さんのモノマネを磨き上げている。そりゃあ売れるでしょ(笑)

 それをなんだ…「無料公開するとお客さんが来てくれなくなるから」と、たった数本しかない自身の【スペシャリテ】と勘違いしているネタをたらい回しにして、舞台出演料の数百円とかのギャラをもらう生活で満足なのか? 【ソレ】で「いつかM-1、キングオブコントで陽の目を見るはず!」という自信の根拠はどこから湧き出るんだ? パチンコ・競馬でギャンブラーが「種銭さえあれば…次は勝てるのに!」と言い続け数百万円の借金を抱えているのと一緒だと思うが??

 今現在、売れてない…これからの若手お笑い芸人は、ネタは自身のチャンネルで無料公開。さらに「生の舞台はもっと面白いです!」とアピールする…ということがやれる人じゃないと売れない気がするなぁ…。(※注意:大手事務所じゃない限りは) いくつかネットで公開した上で、さらに新しいネタを(売れるまで)創作し続ける。この努力が出来る人が(ギリギリ)第7世代の枠に滑り込めそうな気がする。ネットで公開すれば「こういう系統のネタをやる芸人さんなんだ。ちょっと見たい」と引っかかってくれる人がいるかもしれないし。

 それなのに、同世代の仲間同士で「早く売れたいな〜」と傷を舐めあっている”ぬるま湯”な環境にいたら絶対に売れないし、戦略なく「いつか売れるはず!」の根性論でやっている人もかなり厳しい時代だと思っている。たった数人のファンのためにツイキャスやって満足かい? ロジックを持って戦略的に攻めた方が早くお笑いでご飯食べられるようになると思うよ。

 …と言われても「心の準備が!」「撮影機材が!」「企画が!」「場所が!」と行動に移せないのが典型的な売れない芸人。すぐにアカウントを作ってスマホで撮影を始めたとしたら売れる可能性がある芸人。ちょっとでも考えて、一秒でも早く売れる工夫をしていこうぜ!

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