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世界一幸せな国?デンマーク、コペンハーゲンに行ってきた

今、ポーランドのワルシャワに10日間ほど滞在しているのだが、先週末にデンマークのコペンハーゲンに小旅行をしてきた。

ワルシャワからコペンハーゲンは飛行機でなんと約1時間!フライト価格も往復で約18,000円で東京から名古屋に新幹線で帰るよりも早くて安いし、シェンゲン協定圏内の移動のためパスポートチェックもなくて空港の出入りもスムーズだ。この旅行のしやすさもヨーロッパに住んでいるメリットだと思う。

デンマークをはじめとした北欧諸国は幸福度ランキングで毎年上位を独占していることでも有名で、一度訪れてみたかった場所のひとつだった。フィンランドのヘルシンキやスウェーデンのストックホルムとも迷ったが、今回はワルシャワからの距離も近いコペンハーゲンに行ってみることにした。

デンマークは人口578万人と兵庫県ほどのサイズ、GDPは2,950億ドル。一方で1人当たりGDPは52,114ドルで日本の約38,000ドルよりも高い。ノルディックモデルの高福祉高負担国家で、高い税金のかわりに社会保障が充実していることが国民の幸福度にもつながっている。たしかに街中を歩いてみていると、安心できる社会であるからか、人々はゆったりリラックスしているように見える。

そんなに幸せな国ならデンマークを目指す移民も多いんじゃないかと思って調べてみたところ、デンマークの移民法は欧州一と言われるほど厳しいらしい。なかでもびっくりしたのはイスラム教徒の移民に対する移民法の厳しさだ。ロンドンやバルセロナではかなり多くの移民を見かける一方で、コペンハーゲンではあまり移民を見かけなかったので気になっていたのだが、やはりデンマークに移り住むことはかなり難しいみたいだ。デンマークと日本は、移民の受け入れが少なく、単一民族の国であることは結構共通している。こういった条件の国は比較的社会が安定していたり独自の文化を発信している一方で、少し排他的な雰囲気もどうしても出てしまうなぁとも感じる。同じ北欧でもスウェーデンやフィンランドはまだ移民に比較的寛容らしいので、今度はそちらにも行って比較してみたいと思う。

...ということで、以下はコペンハーゲンを歩いてみた感想。

コペンハーゲンに着いてまず感じたことは、街並みがコンパクトで落ち着いていて、とても過ごしやすい!地図で見るよりも実際の距離は近くて市内はほぼ歩いて回れるし、建物のデザインもおしゃれできれい。さすがは北欧デザイン。カラフルな建物で有名なニューハウンは地元の人々や観光客でにぎわっていた。

またロンドンやニューヨークのような欧米の大都市とは異なり、市内には高層ビルが全くない。後から調べてみると市庁舎より高い建築物は建てられない制限があるそう(最近、高層ビルの建設が一つ承認されたらしいが…)。個人的には高層ビルのある大都市も活気があって好きなのだが、コペンハーゲンの落ち着いた雰囲気もかなり居心地が良かった。夏でもかなり涼しいし、避暑地としては最高に快適だなぁと思いながら街中をぶらぶらした。


また国全体がかなり平坦で坂道がないため、特に市内においては自転車で移動している人々を多く見かけた。道路には当たり前のように数台が並んで走れる自転車専用レーンがあるし。シェアサイクルや電動スクーター(BIRDやLime)もかなり普及していた。

しかし住みやすい環境がある一方で、やはり物価は高かった。カフェでコーヒーとパンを頼んだだけでも1,000円以上。感覚として日本の倍くらいはすると思った。ただ北欧は冬が寒くて家にいることが多いし、残業もなく早く帰宅する人が多いので、普段は家で料理をして食べることが多いんだとも思う。社会保障も充実して医療や学費があまりかからないので、食事などにお金をかけられる余裕もあるのだろう。

ヨーロッパは日本からは遠く、どうしても日本にいるとヨーロッパを一括りで考えてしまう。今回初めて北欧に行ってみて、いま滞在している中欧のポーランド、住んでいる南欧のスペインと共通しているヨーロッパらしさはあるものの、やはり違った歴史や文化、慣習やシステムがあり、一概にヨーロッパと一括りには出来ないなぁと感じた。

今後もヨーロッパで訪れた場所について、備忘録として書き残しながら紹介していければと思っている。

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