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機械仕掛けのコウノトリ 38

第1話

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「そして、これは規則ですが、刑法に違反した人の夫及び妻に関しても、子供への影響を考慮して子供扶養資格の没収となる決まりになっています」

私の頭の中に乱れていた言葉は一瞬で抜け落ち、体は末端から溶けていった。

何か言葉を発して、もがいて抵抗をしていた記憶はあるが、何を言っていたかまでは覚えてはおらず、ただもがけばもがくほどに変わらない結果が押し寄せる現実の津波となって私を飲み込む。

家に帰っても何もすることができずにソファに座っていた。冷蔵庫の音がやたらうるさく脳に響いている。

人は本当に悲しい時、ショックな時というのは何も感じないのだと私は知り、なぜだか他人事のように思えて、そんな自分がおかしくて笑ってしまいそうになってやめた。

そこだけはなんとか親として保っていなくてはいけない気がした。

この家が私を親にして、なんとか溜まった空気の圧縮で私という形を保たせてくれていた。

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