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J3 第16節 レビュー【鹿児島ユナイテッドFC vs 福島ユナイテッドFC】休ませてあげたい気持ちでいっぱいです。

2022.7.9 J3 第16節
鹿児島ユナイテッドFC vs 福島ユナイテッドFC

こんにちは。
今回もご覧いただき、ありがとうございます。

今節のお相手は福島。
あら、YouTubeハイライトのサムネ素敵やわぁ。
Jリーグはん、最近は随分丁寧に仕事しはるんやねぇ?

さて、気を取り直して7月2戦目。
気候も内容も厳しい中ではありますが、耐えなきゃいけない試合が続きます。締めくくりが調子の上がってきた藤枝というのも気になりますが、今は目の前の試合ですね。

早速見ていきましょう。
宜しくお願い致します。

スターティングメンバー

雑感

福島の守備と狙いどころ

福島は基本的に5-2-3でのプレッシングです。
1トップ2シャドー+DHの五角形で嵌め込もうとしますが、アンカー役の監視についてはDHが前進して行います。40番樋口がその役割を担うことが多かったです。

そんな、DHが前後に動かなきゃいけない事情もあるので、前線はあまり前からは行けません。よってミドルブロックがメインになります。

例外は恐らく1つで、鹿児島CBのビルドアップ開始位置によっては積極的な前プレも敢行していました。

具体的にはCBがペナ角付近でボールを持った時ですかね。前プレ時は、構造的にプレッシングの人数が足りなくなるので、福島はWBも前進してきてくれます。ここが1つ狙いどころでした。

また、かなり食いつきも良い福島でした。
DHのみならずHVも前に出て迎撃してくれるので、スペースが空くことも多々ありました。

これに対し鹿児島はいつも通り、サイドの優位性を活かす狙いが見えました。

(大嶽監督・試合後コメント)
攻撃のところではサイドから優位性を作ってポケットに入ることも意識していましたし、それができた分だけ、押し込んだ中で守備も早く切り替えができたことが大きかったと思います。
明治安田生命J3リーグ第16節監督・選手コメント-鹿児島ユナイテッドFC オフィシャルサイト

SBに関しては普段、インナーの立ち位置を取る場面も多いですが、今節は大外のポジショニングが多かった印象です。具体的な立ち位置を見ても、WBを引き出せる=1stラインを越えられる高さで受ける場面が多かったので、WBを動かすor来ないなら運ぶことについて意識されているようでした。

そんなわけで、今節は前線での攻撃参加も大外を担うことが多くなります。大外で前線へ意識高く運んでくれるので、中央にいる選手もやりやすそうでした。

特に今シーズンは中原が前線に立ち、4-3-3様でポゼッションするので、IH役の2人+インナーに入ったWGが上記コメントの「ポケットを狙う」部分について意識しやすい展開でした。24分のチャンスが決まっていたら暫定ベストゴールになったかもしれませんね。

そういったわけで、いつも以上にSBの推進力がモロに生きたという脈略もあり、前半は主導権を握れていました。福島WBの押し込みという点でも光りましたね。

(大嶽監督・試合後コメント)
ーーサイドバックの攻撃について

やっぱりうちのキーとなるのはサイドバックで、彼らのスピードある押し上げと攻撃の参加は相手の脅威になるので、いいパフォーマンスを出してくれました。
相手に対して起点となって出してくれたのが、サイドからの攻撃と優位性と、さらにアタッカーの前に入っていくことが出来て効果的でした。
明治安田生命J3リーグ第16節監督・選手コメント-鹿児島ユナイテッドFC オフィシャルサイト

得点も五領がゲットしました。
直近の試合を見ても、クロス対応不味そうだな〜というのが伝わってくる福島ですが、今節もCKの流れから得点出来ましたね。

まぁ本人のコメント通り、ラッキーだとは思うんですが、そういったクロス対応の弱さを突く狙いがある中でのことだったはずなので、万々歳じゃないでしょうか。

(五領・試合後コメント)
ーー得点の場面を振り返って

1本目2本目は中の選手に合わせるイメージでした。
ただ監督に思い切ってシュート打ってみろと言われて、ファーサイドを狙ったのですが、相手に当たって軌道がニアサイドに変わってラッキーでした。
明治安田生命J3リーグ第16節監督・選手コメント-鹿児島ユナイテッドFC オフィシャルサイト

悩ましいポゼッション

福島のポゼッションです。
保持に重きを置いているのは変わらずで、選手の能力がマッチしてこない…状況もここ数年同じに見えます。

ですが、取り組もうとしていることは見えてきますし、何より監督が代わっても戦術が変わらない=戦略面が明確に方向付けされているところは好感度高いですね。

具体的な保持のイメージは、3-4-2-1のままです。
が、シャドーがフリーマン気味になり、落ちてきたところでビルドアップの出口となります。

シャドーの選手が受けたところで運んでも良し、落ちる時に相手選手を引きつけて、他の選手がその裏のスペースを使っても良しです。

ビルドアップのキーマンは両HVの4番堂鼻・11番雪江です。元々ハーフスペースに位置するポジションであり、そこでどれだけ運べるか、シャドーに当ててビルドアップを完了出来るかが肝になります。それを実行するだけの能力も持った選手ですね。

特に今節は11番雪江でした。元から位置するハーフスペースを直進、最前線まで上がってきます。上記の27分もそうですし、58分のピンチもそうです。

58分は完全にショーセイと正対して、ピン留め・引き出させる完璧な運びでした。スピードアップも適切なタイミングで、ボールを持った時木村がプレスに来ないと見るや否やスピードを上げて、ショーセイをターゲットにしてきました。恐ろしい。

そんな巧の部分も見せた一方、粗もあります。
個人戦術は良いところも多いのですが、単純にボールを扱う技術の部分でビルドアップ中のミスが起きてしまっています。

今節も何度かビルドアップを阻止→ショートカウンターのシーンがありましたね。前回同様、そういったシーンで1つ数字が欲しいです。自滅要素のある失点は、結構相手の心を折れるので。富山戦みたいに。

ロメロの認知と終盤

最近では牛之濱をトップ下で使ってくれる大嶽監督。うれしい。
今節は途中からロメロの投入となりました。

牛之濱も遜色やれるやろ!と思っていましたし、現に卒なく出来ていると思いますが、やっぱロメロすげーな!と思ったので1つ。

シーンとしては、71分。

サイドからの崩しは前半から良かったと思いますが、よく動く福島DHの裏スペースを狙う→HVを引き出す→HVを引き出して崩し…みたいな中央をターゲットにする場面は作れていませんでした。

71分は40番樋口が木村まで出ていたシーン。薩川にボールが渡ります。ロメロは後方で残った6番諸岡横のスペースで要求しています。さらにこの時、迎撃部隊として11番雪江が前進していましたが、ロメロの向きに入ったパスはスルー→有田から中原にレイオフ→擬似カウンター発動準備良し!の場面まで作れました。

中原の選択したパスは繋がりませんでしたが、交代前外からピッチを見ていたロメロの戦術眼が光ったシーンでした。2点目もプルアウェイから引き出す個人戦術と、星の推進力が交わったところからの得点で、ロメロとSBの能力が掛け合わさった、今節を象徴するゴールに見えました。

2点目を取った後は、福島も攻勢を強めます。
鹿児島としても無理に攻める必要は無いので、WGも最終ラインに吸収する形で、逃げ切りの時間帯になりました。

守備自体はコンパクトに守れており、要所は潰せていたと思いますが、やや食いつき過ぎな場面もあったので注意したいところです。

また、シュートブロックも間に合わない場面も増えてきて、疲労も窺えました。しかし10人になった時間含め、集中力を持って闘ってくれて、ゲームを締めくくることができました。

(白坂・試合後コメント)
ーー終盤耐えきれたことについて

福島さんが攻め込んできていたので、守備の時間が長くなりましたし、最後1人少なくなって10人で戦うことになりました。
それでも自分も後ろから危ないところのコーチングをしましたし、なかでも木村選手や米澤選手がピッチ内で「ここ集中だぞ」という声を出し、隣同士でも助け合う声が出ていました。
最後1人少ない中でも勝てたことはとても大きな1試合になったと思います。
明治安田生命J3リーグ第16節監督・選手コメント-鹿児島ユナイテッドFC オフィシャルサイト

あとがき

今節も勝てました。
ジリ貧ですが、少なくともプチ休憩までは頑張らなくてはですね。

補強情報も出てこないでしょうか…ショーセイを、木村を、中原を、米澤を、休ませてあげたい気持ちでいっぱいです…

次は相模原。
能力が高い選手も多いですが、どうしたんでしょうか。
ただ苦手な感じではあるなぁとは思います。
まだ見てないのでアレですが。

それでは、次節も宜しくお願いします。

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