正しい努力をしてユニークで豊かな人生を@ひろゆき著『1%の努力』
インターネットの管理人というのだから、バリバリの技術者なのかと思っていたら、ちょっと印象が違う。何がなんでも成功したいとか、金儲けがしたいというギラギラ感もなく、むしろ世の中楽しんだもの勝ちだよね、と考えているようだ。1976年生まれということだから、”若者”という訳ではないのだが、考え方は昭和の日本人とはかなり違う。一見チャラチャラしていそうで、中身は戦略的、言うべきことははっきり言うところが、この方の魅力なのだろう。
ひろゆき氏の考え方の考え方
ページを開くといきなり「サボる才能はあるか」との文章が目に飛び込んでくる。初っ端からこれはどういうことだろう?と思わせる。
この本では、ネットの世界でオリジナルの能力を発揮して成功したひろゆき氏の「考え方の考え方」が書かれている。
そもそも「生きる意味」なんてなくて、どうしたら幸せの総量を増やすかを考えた方が良いという考え方に驚いたけれど、いわれてみればその通りだと思った。
私たちは、環境と遺伝は変えられない。努力でどうにかなることとどうにもならないことがあるのだ。なのに人間というのはなぜか、どうにかならないことをどうにかしたいと思ってしまう生き物なのだ。
人生はゴールを設定して最後に勝つにはどうすればいいかを考えるゲーム
この本のテーマの一つは、前提条件を疑ってみるということである。みんなと同じことをしていたら、みんなと同じような生活になる。
だから人と同じことをしていないで、”最小の努力で最大の結果を得る”、つまりいかに自分の生産性を上げるかを考えた方がいいのだ。
人生の優先順位をつけ、自分に有利なポジションを選ぶ。そしてそこでユニーク(オリジナル)な考え方ができる人が生き残るのだ。
大切なのは、問題の本質を見極めて無駄なことをしないという態度である。
激戦区を避けて競争のいらないところで勝負する。私たちはつい、ないものに憧れてあることを軽く見がちだが、自分の強みがどんなところにあるかを知ることこそが大事である。
人生は、ゴールを設定して最後に勝つにはどうすればいいかを考えるゲームのようなものだ。100%の努力をすれば成功するというものではなく、たった1%の努力でもそれをどこでするかが適切であれば成功できるものなのだ。
そのためには、本音を語るとか、自分をさらけ出すとか、徹底的に調べるということが必要である。また、捨てるものを見極めるというのも非常に大切なことである。
1%のひらめきがないと99%の努力は無駄になる
さすが時代の先端を行く人の意見だけに、センスというか、時流を見極めるのがとてもうまいと感じる。
エジソンは「99%の努力と1%のひらめき」と言う言葉を残し、日本では成功の99%は努力によるというふうに解釈されているが、ひろゆき氏によれば、1%のひらめきがないと99%の努力は無駄になるということだそうだ。
ひらめきというのは、まさにセンスである。センスも才能だ。もちろん、頑張ればある程度のレベルにはいくと思うが、生まれ持った人には敵わない。だから凡人は苦労するのだ。
でもそれも含めて自分なのだから、満足する人生を送るためには、まずは自分のタイプを見極めることが大切である。ゼロから1を作るのが得意な人と、1から10を育てるのが得意な人とは、スタンスが全く違う。
今はインターネットの普及によって情報を取るのが容易で、調べれば何でもわかる時代になった。情報があるだけでメリットではない。だから調べることや自分の頭で考えることができる人が成功する。
得意な分野で正しい努力を
興味があることをとことん極め、人生を面白がる。
ゴールを決めて、そこに向かっていく。
そのために必要な分だけ稼ぐ。
生きることは修行ではない。
もっと楽しんでもいいのだ。
そしてこの世にちょっとだけ貢献できたらもっといいと思う。得意な分野で正しい努力をして、自分らしくユニークで豊かな人生を送りたいと思った。
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