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母親論:子育てに最も重要なことは育児書には書いていないことに気づくまでの話

長男が生まれて母親になったわたしですが、
母親のなんたるかは、育児書を読んでも
きっと理解できる様なものではなく。

それに気づいたのはつい最近のこと。

東京で夫と2人で子育てが始まってしばらくは、
それでも育児書や医師、保健師の言うことを参考に
手探りでやっていくしかありませんでした。

その通りにやることが、母親であると信じていました。

沐浴の仕方、授乳の仕方、オムツの替え方、離乳食の進め方。
肌のケアの仕方、病気の対処方法、事故の防ぎ方。

それらは育児書に全部書いてあったし、
専門家や友人に求めればアドバイスももらえたから、
やり方を知ることは簡単にできました。

でも、その通りにすることはできなかった。

今から考えれば、人間という多様性の塊を育てる中で、
全て前例通りにしようとするのがそもそもの間違いだったのですが、
当時のわたしはそれが分からないほどに、
自分の一挙手一投足に責任を感じ、
結果が伴わないことに焦りを覚え、
想定通りにならないことがあるたびに、
気づけば自分を責めていました。
誰に責められたわけでもないのに、
虚像たちが自分を責め立てている日々を過ごしているうち、
それは怒りのようなものに変わって、
自分や子どもに当たり散らす結果になりました。

助けてが言えなかったのではなく、
それが助けを求めるべき状態である自覚がなかったのです。
だって、正しいやり方が分かっているのに、
できないのは自分の責任だから。そう思い込んでいたのです。

子どもが3人になって、経験が蓄積されたことにより、
色んな子どもがいて、色んな親がいて、
色んな関わり方があることを知って、
少し肩の力を抜いて子育てをできるようになった頃。

長男の小学校進学で、わたしはまた、
出産後に嵌まった罠にかかっていました。

授業中に先生の言うことにきちんと耳を傾けなきゃいけない、
先生の指示通りに動かなきゃいけない、
宿題を完璧にやって提出しなきゃいけない、
漢字のとめはねは正しく覚えなきゃいけない。

わたし自身が受けてきた教育そのままに、
長男ができないと不安でしょうがなかった。
働きながら、学童保育に預けて、
宿題を見て、修正して、習い事も通わせて…
将来食うに困らないためにと必死でした。

そんなわたしが、2019年1月23日に、
東京六本木で出会った総勢50人の母親のみなさん。

多様性とはこのことか。
わたしが今まで考えていた多様性の狭さに愕然としました。

二拠点生活をしている人、
週5で飲み会に参加する人、
会社経営する人、
フリーランスで働く人、
ロビイングする人、
夜はセミナーやイベントに参加する人。

子どもがいても、他者との対話を大切にし、
周囲の人たちと協力して子育てしながら、
しっかり自分軸を持って生きている人たち。

同じようになろうというわけではなく、
ただ、自分がなんて狭い価値観に縛られて、
子どもたちも縛っていたのだろうと衝撃を受けました。

長男が学校にいけなくなったときも、
彼女らの生き方や、多様性を受け止める力に助けられ、
自分と子どもたちを信じることができました。
そこでやっと母親のなんたるか、
を実感を持って知ることができたように思います。

子どもの食べ物の好き嫌いがないようにすることや、
学校の通信簿に書かれる学力を上げること、
人に迷惑をかけないように、自己責任で生きていくこと。
それはあくまで枝葉だった。

自分も子どもも、今を生きていく。
そのために自分と向き合い、
目の前にいるただ一人の子どもと向き合い、
生き方を選んで進むこと。
他者とコミュニケーションをとって
協働していくことの大切さに気づきました。

生き方は自分で決めることができる。
そこには大きな責任も伴うけれど、
一人で抱え込む必要はない。

2020年1月23日は、母親アップデートコミュニティの1周年。

正社員として働いたことないし、
ジェンダーギャップってなに?ってほど鈍感。
本は読めども、読んだ先から忘れていく。
社会を良くしたい気持ちはあるけど、
何も活動できてない、ただ自分に起こったことを文章に書いてるだけ。
でも、自分自身に、半径5メートルの人に、
もっと自分らしく生きていいよって、
示せたらとっても素敵だと思って生きている。

そんなちっぽけな自分だけど、歩んだ一歩は紛れもなく進んでいる。
それは一歩は自分だけではなく、私の周りの人たちにも、
少しずつ分かち合えているとおもう。

1月23日、また新たな一歩を踏み出そう。

母親アップデートコミュニティ、
「母親アップデートの日」についてはこちら。
https://newspicks.com/news/4555260/…

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