【AIと戦略】いち早く予測マシン取り入れた野球業界！！『予測マシンの世紀 第四部』#4
こんにちは。シンラボ共同代表の草場です。
AIとの共同に関して、『予測マシンの世紀 AIが駆動する新たな経済』をまとめていきます。推理小説のようで、ドキドキワクワクです。
目次
はじめに―機械知能
安さはすべてを変化させる
第１部 予測
第２部 意思決定
第３部 ツール
第４部 戦略
第十五章 経営層にとってのＡＩ
第十六章 ＡＩがあなたのビジネスを変容させるとき
第５部 社会（ＡＩと人類の未来）
いよいよ第四部、戦略です。どう戦略に組み込むか、一番大事な部分です。昨日の記事は以下です。
■経営層にとってのＡＩ
AI、予測マシン導入するなら、今です。すぐやりましょう。
AIのコストやリスクも時間とともに低下し、デジタルツールの開発に積極的でない多くの企業がAIを導入するようになるだろう。そうすることで、需要側が彼らを駆り立てることになる。つまり、不確実性を減らすことで、ビジネスモデルの根本的なジレンマを解決する機会が得られる。
AIを導入した例としてわかりやすいのが、『マネボール』です。野球に予測マシンを導入し、映画になりました。
ビリー・ビーンの「マネーボール」戦略は、統計的予測を用いて人間の野球スカウトのバイアスを克服し、予知能力を向上させたもので、予測を用いて不確実性を減らし、オークランド・アスレチックスの業績を向上させた例である。また、これは組織の暗黙的、明示的なヒエラルキーを変える必要のある戦略的変革でもあった。
映画、めちゃくちゃ面白かったです。爽快でした。アスレチックスの奇跡の２０連勝は2002年。この時から予測マシンが導入されていたとは。
予測マシンにより、良い選手（微妙な変化だが）は予測を出来るようになったそうですが、結局はそのデータを無視して、スカウトが選手を取っていたようです。
予知能力の向上により、球団が採用する選手は変わったが、球団の運営自体は変わらなかった。予測マシンが選んだ選手は、置き換えられた選手とほぼ同じプレーをしたが、おそらくいくつかの四球が増えた。そして、スカウトは引き続き選手を選ぶ役割を担っていた。
何がアスレチックスを買えたのでしょうか？
より根本的な変化は、チームがフィールド外で誰を雇ったか、そしてその結果として組織図が再編されたことにある。最も重要なのは、マシンに何を予測させるかを指示し、その予測に基づいてどの選手を獲得するかを決めることができる人材を採用したことである。
そうです、結局は予測マシンを戦略に組み込み運用すると決定する人間が必要だったわけです。映画では、ビリー・ビーンですかね。ピーター・ブランドに集約されるという方もいるそうです。
さらに、彼らは尺度も開発しました。
チームは "セイバーメトリクス・アナリスト "という新たな職能を生み出した。セイバーメトリクス・アナリストは、さまざまな選手と契約することでチームが受け取る報酬の尺度を開発する。セイバーメトリクス・アナリストは、野球界の報酬関数エンジニアと言えるだろう。現在では、ほとんどのチームにこのようなアナリストが少なくとも1人はいるし、他のスポーツでも名前を変えて登場している。
セイバーメトリクス・アナリスト、ちゃんと勉強すれば報酬工学のやり方が分かりそうです。あとでやる。
この成功により、組織に新しいポジションができました。
リサーチサイエンティスト、データサイエンティスト、アナリティクス担当バイスプレジデントは、オンラインのフロントオフィスディレクトリーに重要な役割として掲載されている。
ヒューストン・アストロズには、元NASAのエンジニア率いる独立した意思決定科学ユニットもあるそうです。
戦略的な変化は、チームが選手を選ぶために採用する人が変わることも意味する。アナリティクスの専門家たちは数学的なスキルを持っているが、彼らの中で最も優れた人材は、予測マシンに何をすべきかを最もよく理解している。彼らが判断を下すのだ。
新たな仕事が生まれた例です。どういう選手が良いかの予測ができたので、彼らを採用する判断の価値が上がりました。
本書のすべての議論の根底にある単純な経済学に立ち返ると、予測と判断は補完関係にあり、予測の使用が増えれば判断の価値も上がる。チームのシニアアドバイザーには、試合の経験がない人も多い。しかし、このような環境に採用されたオタクであっても、ゲームへの深い理解は必要な。なぜならば、スポーツマネジメントに予測マシンを使用することは、ペイオフを決定する判断力、つまり予測を意思決定に使用する判断力を持つ人の価値が高まることを意味するからだ。
改めて今後の仕事の再デザインに活きてきます。予測を意思決定に使用する判断力、つけなければ。
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