つくし文具店 15年間でやったこと

1 地域を開く店

2 つながる くらしと しごと

3 店のデザイン

4 オリジナル文具

5 日直制

6 ちいさなデザイン教室

7 プロジェクトファーム

8 自分たちのデザイン


2005年6月にリニューアルオープンした「つくし文具店」は、今年2020年で15周年になります。そろそろ次の展開を考えたい。そのためにもこれまで「つくし文具店」でやってきたことは何だったのかを整理してみようと思います。

そもそも「つくし文具店」は、実家です。おふくろが1965年頃から1990年まで、家の片隅で営んでいた店でした。3人の子育てをしながら、近くにある中学生や子どもたちや近所の大人が集う店でした。

2004年に会社を辞めたぼくが、物置になっていたその場所を使って、何かをしたいと考えました。やりたいこともお金もなかったけど、育った地域で何かをはじめたいと思ったのです。特に文具に興味があったわけでもなかったし、おふくろがやっていたような店にしたいと思ったわけでもありませんでした。

それまで10年間、住まいづくりの情報センターで、暮らしのデザインに関する展覧会を企画運営していて、住まいのことを考える中で、自分が育った郊外住宅地のことが客観的にわかってきました。そして、そこに住んでいる人しかいない住宅地は、面白くないと思うようになっていきました。

そんなわけで、「地域に開く店」ではなくて「地域を開く店」にしたいと考えてはじめたのが「つくし文具店」でした。結果的に、全国や海外からも人が訪れるような店になりました。

「つくし文具店」のテーマは、「つながる くらしと しごと」です。これは、文具を通して、暮らしと仕事をつなげたいと考えたからです。暮らしは、生活であり、つかうこと。仕事は、生産であり、つくること。デザインは、生活と生産をつなぐ営みです。

文具は、一般的には、勉強や仕事の道具であり、暮らしの道具としてはあまり認識されていません。文具が暮らしの道具となることで、文具を通じて、仕事と暮らしがつながったらいいなと考えています。

そんなふうに考えてはじめた「つくし文具店」。その店のデザインは、すべて、ドリルデザインにお願いしました。少し老舗感のある落ち着いたロゴ、そして、黒板があり教室のような雰囲気の内装。外装は、限りなく白に近いグレーの壁に、赤いポストと、黄色い車止め、そして青い旗の三色が配置されています。

リニューアルオープンして1年後の2006年には、オリジナルの文具ができました。えんぴつとノートです。ドリルデザインがデザインして、小ロットでつくれるところを探し、実現しました。

1年に1アイテムぐらいのペースで、現在、10アイテム程度のオリジナル文具があります。当然、店だけではそんなに売れないので、卸先を少しずつ探していき、全国に広がっていきました。


教室のような雰囲気にしたことで、その後、日直制が生まれました。


その後、ちいさなデザイン教室がはじまりました。人が集まり、プロジェクトを1年間かけて考える出会いと学びの場です。すでに8期生200人以上が卒業し、そのつながりから地域で具体的なプロジェクトも生まれています。

2004年に会社を辞めてはじめた「プロジェクトファーム」。やりたい人だけが集まって、考え、続けるプロジェクト。15年で、30近いプロジェクトが生まれました。「つくし文具店」は、そのはじめてのプロジェクトであり、プロジェクトを生み出す拠点のひとつです。

昨年2019年のちいさなデザイン教室のテーマは、「地元」でした。「つくし文具店」のある地域をどのように編集して、自分たちのまちや暮らしをデザインしていくのか。ようやく、そのスタート地点に立てたような気がしています。

長いようで短い15年。

自分たちのデザインは、まだ、はじまったばかりです。

http://www.tsu-ku-shi.net/

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