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【イベントレポ】BCG DV Design Meetup

BCGDV主催のDesign Meetup。
メルペイの鈴木さんが登壇された第1回がめちゃくちゃ楽しかったので、第2回もオープンと同時に申し込み(笑)、お伺いしてきました。

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STORESやBANKでのCASH立ち上げを経験され、今はTakramに在籍されている河原さんが登壇されたイベント。
心に響くメッセージの連発で、本当に楽しくありがたいイベントでした。運営・登壇された皆さんに、心から感謝です。

どんなお話が展開されたのか、簡単にまとめてみたいと思います。

デザイナーとしてのキャリア

「キャリアの始まり」
高校生の時からデザインに興味があり、多摩美を目指した。第二志望の情報デザイン学科に進学したが、UIもアプリもまだ生まれていなかった時代にデジタル×デザインの領域で学んだことが、その後のキャリアにつながった。

「量をこなすことを恐れない」
プロとアマの違いは、いかなる状況下でも安定したクオリティを出せるかどうか。条件が不十分でも、ムラのないアウトプットを出せるのがプロで、そうなるためには質より量に振り切る期間が必要。
働き方改革の中で難しい側面はあるが、圧倒的な量をこなした経験は確実にスキルアップに繋がるし、「いざという時、自分は走れるんだ」という自己信頼の根拠になる。量は嘘をつかない。

「転職の考え方」
3年周期くらいで転職してきているが、きっかけは「来年も同じことしていそうだな」と感じた時。今までの経験でできるようになったと思ったところから、半歩ずらしてコンフォートゾーンを出るようにしている。

「デザイナーとしての目指す姿」
BANKの解散は本当に悔しかった。自分にとってデザインとは、「誰かを幸せにすること」。このプロダクトで世の中をよくできた、人を幸せにできた、と心から思える未来を実現したい。
デザインはずっとやっていきたいし、デザインへの理解を深めて、世の中に貢献できるデザイナーに一生かけてなっていきたい。


CASHの開発秘話

「立ち上げの裏側」
CEOの光本さんと二人三脚で、立ち上げからフルコミットしたプロダクト。光本さんからは、抽象的でふわっとしたオーダーが飛んできて、それをモックアップに落として検証する日々。

秩序立った進行は不可能という前提に立ち、

①ワイヤーモックをざっくり作成
②同時に世界観の方向性を検討
③ワイヤーに世界観を適用し、開発・作り込み

というサイクルを繰り返し続けて、精度を上げていった。
緻密に作り上げていくのではなく、考えながら作った。

「デザインに込めた意匠」
お金系のアプリは、青色基調の機械的なものがスタンダードだった。それだとつまらないと思い、「脱PayPal」を掲げてチャレンジした。

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・アニメーションを増やす
・黄色を基調に、斬新なカラーリングをする
・キャラクター(ユキチくん)を活用する
・かわいらしいアイコンを多用する

といった工夫で、親しみやすく、心地よいサービスを目指した。
色の使い方やLPの構成は、その後生まれたプロダクトに影響を与えるような、一つのスタンダードを構築できた手応えがあった。


「デザイナーの役割」
手を動かしながら思考をアップデートし、素早く形にしていくことで、経営者の壁打ち相手になり、事業の可能性を可視化するのがデザイナーの役割だと考えている。
ビジョンドリブンで、経営者が実現したい世界を可視化するパートナーとなり、ビジョンとプロダクトの楔となるのがデザイナー。イタコとして憑依する人格と、状況を俯瞰して客観視する人格と、相反する役割を両立させることが重要。


「自己検証の観点」

・自分のお母さんが使えるかどうか。
・テレビに映った時に、魅力や価値が伝わるか。WBSでどんな紹介がされそうか。
・全く興味がない人に、一言で伝えられるか

といった点を意識しながら、プロダクトの完成度を自己検証している。


「未来モック」
現状のプロダクトベースではなく、『こんな風に出来たら最高だなぁ』という超理想のイメージから逆算してモックアップする。実現可能性に立脚していても、辿り着けないアウトプットを構想するアプローチで、どんな未来を実現したいかを構想するようにしている。


さいごに

デザイナーとしての信念や、デザインに対する前向きな想い・情熱に溢れた対談で、本当に参加できて幸せでした。
デザインって面白いな、無限の可能性があるな、と改めて感じられた時間でした。
花城さん、河原さん、本当にありがとうございました!

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