パラレル中2_代数と解析(#5)
1.はじめに
この記事は自分の考える、大学を「講義、実験、研究、議論が行える地域の図書館」のような存在にするという考えが実現したパラレルワールドを前提として作成しました。
数学を知る上では参考になると思いますが、受験にとってはマイナスになるので高校受験生は見ないほうが良いです。
2.新しい考え方
(1)指数の計算
指数の計算について確認してみます。
m,nが正の整数のとき、以下の式が成り立ちます。
① $${a^m}$$×$${a^n}$$=$${a^{m+n}}$$
② $${(a^m)^n}$$=$${a^{mn}}$$
➂ $${(ab)^m}$$=$${a^mb^m}$$
④ m>n のとき、$${a^m}$$÷$${a^n}$$=$${a^{m-n}}$$
実際に確認してみます。m=3,n=2とします。
① $${a^3}$$×$${a^2}$$=(a・a・a)×(a・a)=$${a^5}$$ (m+n=5)
② $${(a^3)^2}$$=$${(a^3)}$$・$${(a^3)}$$=(a・a・a)・(a・a・a)
=$${a^6}$$ (mn=6)
➂ $${(ab)^3}$$=(ab)・(ab)・(ab)=$${a^3b^3}$$
④ $${a^3}$$÷$${a^2}$$=$${\frac{a・a・a}{a・a}}$$=a (m-n=1)
上記式が成立することが確認できましたが、④の条件(m>n)について条件なしでも成立しないか考えてみます。
➄ m=n のとき、$${a^m}$$÷$${a^n}$$=$${a^{m-n}}$$=$${a^0}$$ となります。$${\frac{a・a・・}{a・a・・}}$$のように分子と分母のaのかけ算の回数は同じになります。そのため $${a^0}$$=1 となります。
⑥ m<nのとき、m=0で考えてみると、
$${a^0}$$÷$${a^n}$$=$${a^{0-n}}$$=$${a^{-n}}$$ となります。
分子と分母で表現すると、 $${a^0}$$=1より
1÷$${a^n}$$=$${\frac{1}{a^n}}$$=$${a^{-n}}$$
このように指数が0と負の数の場合についても扱うことができ、④のm>nという条件がなくても扱うことができるようになりました。
また指数が負の数や0の場合を上記のようにとらえると、①~④の式は、m,nが正の整数に限らず、整数の場合(0,負の数を含む)に成立するといえます。
(2)複数の文字を扱う文字式の計算
〇 言葉の整理
すでに一度説明しましたが、再度言葉を整理します。
〇 単項式:数や文字のかけ算で表される式
(例)単独の数字や文字:3 , a 組み合わせ:3a , -3a
〇 多項式:単項式が足し算、または引き算されている式
(例)2x−3xy+4a
〇 同類項:累乗を含む文字部分が全く同じ単項式
(例)$${a^2b}$$と$${-3a^2b}$$は同類項
(同類項を見つけやすくするためには、文字をアルファベット順に並べるとよいです。)
(例)$${a^2b}$$と$${-3a^2b^2}$$は同類項ではない
〇 係数:単項式の数字部分
(例)2a は 2、x は 1、-x は (-1)
〇 次数:文字式においてかけあわされている文字の数
(例)$${3a^2b}$$は3次(a×a×b)、$${3a^2}$$は2次(a×a)
〇 多項式の次数:それぞれの単項式の次数で最大の値
(例)$${3x^3y+4xy+2x}$$は「$${3x^3y}$$」の4次式
〇 文字式の計算
文字式の計算の目的は「同類項をまとめる」ことで、以下の関係性が最も大事な考え方です。
ax + bx = (a + b)x
(例) 3x+5x=8x
上記の関係性は分配法則と言われ以下のように表せます。
1)ac+bc=(a+b)c [ax+bx=(a+b)xと同じ]
2)c(a+b)=ac+bc [上の式を逆にしたもの]
3)(a+b)c=ac+bc [かけ算は逆にしても成立]
この分配法則は長方形の面積を考えるときの考え方でも説明できます。
図のような長方形があり面積を考える際、[(a+b)の横]×[cの縦]でも計算できますし、acの長方形とbcの長方形の面積の合計で考えることもできます。
そのため (a+b)c=ac+bc となります。
さて実際の計算例を見てみます。
$${a^2b}$$+$${(-3a^2b)}$$ を計算しようとした際に、$${a^2b}$$が共通の文字部分とみれます。そのため$${a^2b}$$をcと置いてみます。
すると c-3c となり、分配法則から、c-3c=(1-3)c=-2c と計算できます。
そしてcをもとに戻し、$${a^2b}$$+$${-3a^2b}$$=$${-2a^2b}$$ と計算できます。単純に文字部分が同じなら係数部分を計算できると考えて問題ないですが、その背後に分配法則の考え方があることを知っておいてもらえればと思います。
(3)1次方程式の応用的使い方
〇 循環小数を分数にする
循環小数であれば分数にすることができますが、1次方程式を使った方法を説明します。
0.103103・・ を例にします。x=0.103103・・ と置くと、1000x=103.103・・ となります。
そこで1000x-x=(103.103・・)-(0.103103・・) を行うと循環している小数部分が消え、999x=103 となり、x=$${\frac{103}{999}}$$ となります。
電卓などで計算すると$${\frac{103}{999}}$$=0.103103・・となることが分かると思います。
最初にこの考えを知ったとき非常に上手い考え方だなと思いました。
もうすでに分かっている数を未知数と置く面白い発想の一例だと思います。
〇 文字に整数等の条件を付ける
一般的に文字は実数の値を全てとることが多いですが、整数等で扱う条件を付けて使うこともあります。そういった場合にはどこかにその制限について記載していますし、自分が使う場合にはそのような制限があることを記載する必要があります。
(例)m,n を自然数とします。2m とすると全ての自然数の中の偶数をあらわすことができます。さらに2n+1とすると全ての自然数の中の奇数をあらわすことができます。
そこで偶数+奇数について考えてみます。
2m+2n+1=2(m+n)+1 となります。これは2で割ったときの商が(m+n)で、余りが1ということを表しているので、偶数+奇数はどんな自然数で計算しても奇数ということを示しています。
このことを文章で書いても非常に難しい表現になるのですが、自然数という制限を付けた文字を使うことで文章で表現するよりは、比較的簡単に示すことができます。これも文字を使うメリットの一つです。
(4)連立二元一次方程式
ここではわからない数が2つ(未知数が2つ)ある場合の方程式の解き方についてみていきます。
代入法と加減法というやり方がありますが、どちらも未知数を追い出すという発想は変わりません。この未知数を1つ消す(追い出す)度に、1つ方程式が消えます。そのため方程式の数と未知数の数は同じでなくてはなりません。さらにこの未知数がもっと多くても解きたいという発想が後に学ぶ「行列」にもつながっていきます。
〇 具体例
50円の消しゴムと100円のシャーペンを合わせて10個買いました。
払った料金が850円のとき、消しゴムとシャーペンをそれぞれ何個買ったでしょう。
〇 解き方1(代入法)
分からない数である消しゴムの数をx個、シャーペンの数は y個とします。
そして問題文から以下のような関係が成り立つことが分かります。
(消しゴムの個数)+(シャーペンの個数)=10
(消しゴムの料金)+(シャーペンの料金)=(払った料金)
上記関係性は以下のようにあらわされます。
x+y=10
50x+100y=850
連立方程式では文字を消すことが方針となります。
x=10−y となるので 50x+100y=850に代入
50(10−y)+100y=850
500−50y+100y=850
500+50y=850
両辺に(-500)を足します。
50y=850−500
50y=350
両辺に$${\frac{1}{50}}$$をかけます。
y=7
x=10−y=10−7=3
消しゴムの個数は 3 個、シャーペンの個数は 7 個となります。
〇 解き方2(加減法)
同じ問題を加減法で解いてみます。例えば100yを消したいと考え、①の式の両辺を100倍して、①の式ー②の式を行い、100yを消しています。
もちろん結果は同じで、x=3,y=7となります。代入法と加減法どちらで解くのが良いのかは、係数が複雑な時は、加減法のほうがよいことが多い位の目安になります。
また①の100倍した後の式を、100y=1000-100xとし②の式に代入すると、
② 50x+(1000-100x)=850 ⇒ -50x+1000=850 ⇒ -50x=-150 x=3
となるので、この加減法は代入法と本質的にはそこまで変わりません。
このように未知数が複数の場合はその未知数を代入して消していき、1つ求めてその後他の未知数についても求めていくという流れになります。
(5)一次関数
簡単に関数についてこれまでの復習と言い換えを行います。
関数とはある変数に対してある値を1つづつ対応させる働き(処理)のことです。そのため、ある変数の値が一つ決まったとき、もう一つの値が一つに決まらないとき、関数とは言えません。
〇 比例と傾き
x と y が以下の関係式で表されるとき「y は x に比例する」と言います。
y = ax (aを比例定数と呼びます。)
比例は増加のイメージがありますが、a が負の値の場合、xが増加すると、yが減少することになります。座標で表すと以下のようになります。
またa の値が大きいと傾きが大きくなります。
ここで出たきた「傾き」とは、直線を坂と見たときの傾きの険しさ(急さ)を表しています。
この傾きはどのように計算されるか確認します。
直線が通る2点をA($${x_1}$$,$${y_1}$$)、B($${x_2}$$,$${y_2}$$)とします。
すると① $${y_1=ax_1}$$、② $${y_2=ax_2}$$ となります。
①-②で加減法を行うと、$${y_1-y_2=a(x_1-x_2)}$$ となります。
したがって、$${a=\frac{y_1-y_2}{x_1-x_2}}$$ となり、
傾きは$${\frac{yの変化量}{xの変化量}}$$であることが分かります。
ちなみに分母と分子を(-1)倍すると、
$${a=\frac{-(y_1-y_2)}{-(x_1-x_2)}=\frac{(y_2-y_1)}{(x_2-x_1)}}$$ となります。
つまりxの変化量やyの変化量を考えるときは、xの変化量を$${(x_1-x_2)}$$としたら、yの変化量を$${(y_1-y_2)}$$とし、xの変化量を$${(x_2-x_1)}$$としたら、yの変化量を$${(y_2-y_1)}$$とする必要がある、つまりどこからどこへの変化かそろえる必要があることに注意してください。
〇 一次関数
比例に定数(常に変わらない値)を足したものを1次関数といいます。
x と y が以下の関係式で表されるとき「y は x の1次関数である」と言います。
y=ax+b (aを傾き、bをy切片と呼びます)
またy=0の時のxの値をx切片と呼びます。
グラフとしては比例のグラフが上(b≧0の時)、または下(b<0の時)に移動したグラフとなります。
一次関数の傾きも、$${\frac{yの変化量}{xの変化量}}$$で求めることができます。bが加減法をしたときに、消えるためです。
〇 関数と方程式
関数の交点(交わる点)を方程式の解とみることができます。この点について具体例を挙げて確認していきます。
(1) 連立方程式と一次関数の交点
① 2x+4y=16 ,②x+y=5 の連立方程式の解を求めるとします。
①はy=$${-\frac{1}{2}x+4}$$、②はy=-x+5 となり、グラフに描くと以下のようになります。
①の直線は、2x+4y=16の関係が成立する(x,y)の点の集合です。
②の直線は、x+y=5の関係が成立する(x,y)の点の集合です。
そして交点は、①の関係も②の関係も成立する(x,y)の点です。つまりこれは連立方程式の解と言えます。実際に交点は(2,3)で、①②を連立方程式として代入法や加減法で求めると、x=2,y=3となります。
このように連立方程式の解はそれぞれを一次関数と見たときの交点と考えられます。この考え方は、「連立方程式に解がないかも」と考えたときなどには有効で、一次関数を書いてみて交わりそうにないと分かれば解がないということの根拠になります。
(2)1元1次方程式と1次関数(解が1つのケース)
未知数が1つの方程式の場合、変数になりそうな文字が2つないので関数にしづらそうに見えますが、左辺と右辺を別々に扱い、関数としてみます。
2x+3=5 という方程式について、左辺と右辺を分けて、
① y=2x+3 ② y=5 とします。y=5 というのは、xがいくつであっても5と考えられるので以下の図のような横棒になります。
(ちなみにx=5の場合、yがいくつであってもxは5と考えられるので、縦棒になります。)
交点は(1,5)となり、方程式の解であるx=1が交点のx座標で現れていることが確認できます。
(3)1元1次方程式と1次関数(解が無限個のケース)
2x+3=2x+3 という方程式があり、解を求めたいとします。普通に解こうとすると、0=0 になり、解が求められません。
そこで(2)の方法で考えてみます。
① y=2x+3 、② y=2x+3 となり、同じ直線のため、ぴったり重なります。
実数xの数をどのようにしても、①と②は同じyを出力するということなので、xの全てが解となり、解は無限個あると分かります。
(4)1元1次方程式と1次関数(解がないケース)
2x+3=2x+4 という方程式があり、解を求めたいとします。普通に解こうとすると、3=4 になり、解が求められません。
そこで(2)の方法で考えてみます。
① y=2x+3、② y=2x+4 となり図のようになります。
①と②の直線は傾きが同じため、平行となり、交わることはありません。つまり①と②を同時に満たすxは存在しないので、解がないということが分かります。
関数が色々な点をプロットしていくイメージで、その中で特定の条件を満たす点が方程式のような感覚を持ってもよいかと思います。
(6)解析幾何
解析幾何とは座標を用いて、x,y等の文字を使いながら図形を解析する分野です。
例えば直線は、y=ax+b と表せ、式と図形をリンクさせることができます。
またある点とある点の長さは三平方の定理を使って以下のように表せます。
AB=$${\sqrt{(x_2-x_1)^2+(y_2-y_1)^2}}$$
このように図形を文字式で表せると、さまざまなことが図形的に解かなくても計算可能となります。コンピューターとの相性も良く、様々な分野で応用されています。
パラレルワールドの数学カリキュラムとしては、小学校レベルの算数は全体的に必修にしたいと思います。さらに高校レベルの文系カリキュラムを学ぶためには中2レベルの数学を必修としたいと思います。
それ以降は理系カリキュラムを学ぶ上で必修としたいと思います。
3.使用例
(1)指数計算
(例)$${\frac{1}{y^6}}$$=$${y^?}$$ の?に当てはまる数はいくつでしょうか。
(答え)
$${\frac{1}{y^6}}$$=1÷$${y^6}$$=$${y^{-6}}$$ ?=-6
(例)$${(y^2)^3}$$を計算してください。
(答え)
$${(y^2)^3}$$=$${y^{2・3}}$$=$${y^6}$$
(例)$${(5^4・b^{-10})^{-6}}$$ を計算してください。
(答え)
$${(5^4・b^{-10})^{-6}}$$=$${5^{-24}・b^{60}}$$
=$${\frac{b^{60}}{5^{24}}}$$
(例)$${\frac{z^7}{z^{-14}}}$$=$${z^?}$$の?に当てはまる数はいくつでしょうか。
(答え)
$${\frac{z^7}{z^{-14}}}$$=$${z^7}$$÷$${z^{-14}}$$=$${z^{7-(-14)}}$$
=$${z^{21}}$$ ?=21
(2)複数の文字を扱う文字式の計算
(例)2(b+3c) を〇b+△cの形で表してください。
(答え)
2(b+3c)=2・b+2・3c=2b+6c
(例)$${\frac{1}{7}}$$-3($${\frac{3}{7}}$$n-$${\frac{2}{7}}$$)をシンプルな形にしてください。
(答え)
$${\frac{1}{7}}$$-3・$${\frac{3}{7}}$$n+3・$${\frac{2}{7}}$$
=1-$${\frac{9}{7}}$$n
(3)1次方程式の応用的使い方
(例)2.5(4k+2)=12k について方程式を解いてください。
(答え)
2.5・4k+2.5・2=12k 10k+5=12k 5=2k k=$${\frac{5}{2}}$$
(例)3.244444・・・ を分数にしてください。
(答え)
x=3.244.. とすると、10x=32.4444… となる。
10x-x=(32.444..)-(3.24444…) より 9x=29.2
小数を整数にするため、両辺を10倍 90x=292
x=$${\frac{2・146}{2・45}}$$=$${\frac{146}{45}}$$
(例)4つの連続した偶数の和が36となります。最初の数はいくつでしょうか。
(答え)
最初の数をaと置くと、2番目はa+2、3番目はa+4、4番目はa+6 となる。
a+(a+2)+(a+4)+(a+6)=36 4a+12=36 4a=24 a=6
(4)連立二元一次方程式
(例)① 13x-6y=22 ②x=y+6 の連立方程式を解いてください。
(答え)
②を①に代入 13(y+6)-6y=22 7y=22-13・6=-56 y=-8
x=(-8)+6=-2 答えはx=-2, y=-8
この2つの式を関数としてグラフを書き交点を求める方法もある。
(例)ツルとカメがいます。ツルとカメの頭の数は8つで、足の数は22でした。ツルは〇羽、カメは△頭います。〇と△を求めてください。
(答え)
ツルをx羽、カメをy頭いるとする。頭の数が8より x+y=8 ①
足の数が22より、ツルは2、カメは4のため、2x+4y=22 ②
①をy=8-x とし、②に代入 2x+4(8-x)=22 2x+32-4x=22 -2x=-10 x=5
y=8-x=8-5=3 よってx=〇=5、y=△=3
(例)アカレンジャーは秘密基地に時速12kmで走って向かいました。途中ジェット機に乗り換え、時速76kmで秘密基地につきました。秘密基地までは120kmあり、走った時間とジェット機に乗った時間を合わせて2時間でした。走った時間とジェット機に乗った時間はそれぞれ何時間でしょうか。
(答え)
走った時間をa、ジェット機に乗った時間をbとすると、①a+b=2
距離について考えると、② 12a+76b=120
代入法で解くと、12a+76(2-a)=120 -64a=120-76・2=-32
a=$${\frac{32}{64}}$$=$${\frac{1}{2}}$$ 時間
b=2-$${\frac{1}{2}}$$=$${\frac{3}{2}}$$ 時間
(5)一次関数
(例)以下のグラフは関数と言えますか。
(答え)
1つのxの値(入力)に対して2つのy(出力)が対応するため関数とは言えない。
(例)以下の表は充電開始時のバッテリーの残量[%]と満タンにするまでの時間[分]を表しています。充電開始時のバッテリーの残量[%]と満タンにするまでの時間は関数となるでしょうか。
(答え)
65%と20分、18分という異なる2つの値が対応しているので関数とならない。
補足として統計学的処理を行い、関数として計算することはあり得る。
(例)座標(1,9)を通り、x軸と水平な直線の式を答えてください。
(答え)
xがどの値でも、y=9 を通る直線なので、y=9
(例)座標(1,4)を通り、x=5と平行な直線の式を答えてください。
(答え)
yがどの値でも、x=1を通る直線なので、x=1
(例)x+3y=10 について傾きを求めて下さい。
(答え)
3y=-x+10 y=$${-\frac{1}{3}}$$x+$${\frac{10}{3}}$$ となるので
傾きは$${-\frac{1}{3}}$$
(例)以下のグラフを式で表してください。
(答え)
(0, -6)を通るのでy切片は(-6)。
傾きは$${\frac{(-5)-(-6)}{-4-0}}$$=$${-\frac{1}{4}}$$
したがってy=$${-\frac{1}{4}}$$x-6
(例)7(y-8)=7y+42 の解はいくつありますか。
(答え)
7y-56=7y+42 となり、①y=7y-56 、②y=7y+42 とおく。
①と②は傾きが同じで切片のみ異なるので、平行で交わらない。
したがって解はない。
(例)3(y+4)=3y+12 の解はいくつありますか。
(答え)
左辺を①y=3(y+4)=3y+12、右辺を②y=3y+12 とすると2つの直線は同一。解は無限に存在する。
(例)テーブルに1つ30kgの箱を積みます。8個の箱をつむとテーブルの重さ込みで、310kgでした。テーブルの重さ込みの全体の重さをW、積む箱の数をtとして、W=(tの関数)で表してください。
(答え)
W=(テーブルの重さ)+30・(箱の数)となるため、分かっていないテーブルの重さを求める。テーブルの重さをaと置くと、
310=a+30・8 となり、a+240=310 a=70
したがってW=30t+70
(例)A君は1時間当たり55ページ読みます。ある本を4時間読んだところ、残りのページは350ページでした。yを残りのページ、xを読んだ時間として、y=(xの関数)で表してください。
(答え)
この本が何ページあるかを求めると、55・4+350=570 ページ。
1時間当たり55ページ読めるので、残りのページは55x減っていく。
よって y=-55x+570
(例)点(4,-8)と点(8,5)を通る直線の式を求めて下さい。(y=(xの関数)の形で表してください。)
(答え)
2点が分かっていると、傾きが分かり、切片を求めることができる。
またはy=ax+b として連立方程式を立てて、aとbを求めることもできる。
傾きa=$${\frac{(-8)-5}{4-8}}$$ または a=$${\frac{5-(-8)}{8-4}}$$
どっちでもa=$${\frac{13}{4}}$$
どちらの点でもよいが点(8,5)を代入すると、5=$${\frac{13}{4}}$$・8+b b=-21 したがってy=$${\frac{13}{4}}$$x-21
(例)-3x-4=-5y-8 についてx切片とy切片の座標をそれぞれ求めて下さい。
(答え)
x切片ではy座標が0なので、-3x-4=-8 -3x=-4 $${x=\frac{4}{3}}$$
x切片の座標($${\frac{4}{3}}$$,0)
y切片ではx座標が0なので、-4=-5y-8 -5y=4 $${y=-\frac{4}{5}}$$
y切片の座標($${0, -\frac{4}{5}}$$)
(例)モグラAとモグラBがそれぞれ一定の速度で穴を掘っています。
モグラA: y=-4-0.6t (y:深さ、t:時間)
モグラB: t=2の時、y=-1.6 t=9の時、y=-7.2 t=16の時、y=-12.8
①どちらが掘る速度が速いでしょうか。
②堀り始めた位置が高いのはどちらでしょうか。
(答え)
まずモグラBの深さと時間の関係を関数で表し、傾きの絶対値を比較する。傾きの絶対値が大きいほど、tが変化した時のyの変化が大きくなる。また掘り始めの位置はt=0の時の深さを比べる。
① モグラBの傾きを計算すると
$${\frac{(-1.6)-(-7.2)}{2-9}}$$=$${\frac{5.6}{-7}}$$=-0.8 となり、
t=2の時、y=-1.6を代入すると b=0 よって y=-0.8t
モグラAの傾き-0.6とモグラBの傾き-0.8の絶対値を比較すると、Bのほうが大きいので、掘る速度はBのほうが速い
② t=0のとき、モグラAは-4、モグラBは0の位置にいるので、Bのほうが位置は高い。
(例)冷凍ピザをオーブンで温めています。表はオーブンでの温めた時間[分]とピザの温度[℃]の関係です。ピザが100℃になる時間を求めて下さい。
(答え)
ピザの温度をy、温めた時間をxとし、4分から6分の傾きaを求めると
a=$${\frac{40-25}{6-4}}$$=$${\frac{15}{2}}$$
6分から8分も傾きの値が一定なので、1次関数になっていると思われる。
y=$${\frac{15}{2}}$$x+b で(4,25)を代入すると 25=$${\frac{15}{2}}$$・4+b
b=25-30=-5 となるのでy=$${\frac{15}{2}}$$x-5
y=100となるxを求めるので、$${\frac{15}{2}}$$x=100+5
x=$${\frac{105・2}{15}}$$=14 よって14分で100℃となる。
(例)リンゴを4つ、オレンジを4つ買ったところ、1000円でした。リンゴを6つ、オレンジを6つ買ったところ、1200円でした。リンゴとオレンジの価格はそれぞれいくらか求めることはできますか。
(答え)
リンゴをx円、オレンジをy円とすると ①4x+4y=1000、②6x+6y=1200 となる。①を変形すると、y=-x+250、②を変形すると、y=-x+200 となる。傾きが同じなので交わらず、解も存在しない。つまりそれぞれいくらか求められない。
数によって価格が変わる等の事情がある可能性がありえる。
(6)解析幾何
(例)以下の4つの座標が作る図形の面積を求めて下さい。
(答え)
x軸方向の長さが(-5)から2の長さ7、y軸方向の長さが(-1)から3の長さ4の長方形となるため、面積は7・4=28
(例)△ABCは二等辺三角形でしょうか。
(答え)
見た目からBA=BCとなるか確認する。
三平方の定理より、BA=$${\sqrt{(7+1)^2+(-2+8)^2}}$$=$${\sqrt{100}}$$
BC=$${\sqrt{(5+1)^2+8-2}}$$=$${\sqrt{100}}$$ で同じ長さであるため、BA=BC よって△ABCは二等辺三角形
(例)中心(0,0)で点M(7,0)を通る円に対して、点N(-5,-3)は円の内部、外部、円周上のどこにありますか。
(答え)
ON=$${\sqrt{(-5)^2+(-3)^2}}$$=$${\sqrt{34}}$$
円の半径は7なので、7と$${\sqrt{34}}$$の大小関係を比較する
両方とも2乗すると、49と34となるので、7>$${\sqrt{34}}$$
よって点N(-5,-3)は円の内部にある。
4.カーンアカデミーの参照範囲
世界大学ランキングで上位を占める大学が多い米国のサイトである、カーンアカデミーの該当範囲を記載しています。
〇 8th grade
unit1,unit2, unit3, unit4
〇 Integrated math 1
unit1, unit4, unit5, unit6, unit18