#023 嫌われることを恐れたら何もできない

最近、メキメキと頭角を現しつつある友人・知人の何人かから立て続けに「いわれのない誹謗中傷を受ける」という相談を聞かされました。

で、自分の経験も含めて、その都度「ああ、それは突き抜ける時期に来てる、ということだね」と回答して元気づける様にしています。

なぜなら僕は、多くの才能ある人が一頭抜けるタイミングで絡めとられてしまう、この「嫌われたくない」という心理的なブレーキこそが、日本でなかなかリーダーシップが根付かない最大の原因だと考えているからです。

リーダーシップは「強烈な嫌悪」と表裏一体の関係にあります。

例えば、リーダーシップ開発のワークショップで「過去の歴史から、素晴らしいリーダーシップを発揮したとあなたが思う人を挙げて下さい」とお願いすると、まず間違いなく下記の人物が含まれることになります。

ソクラテス
ユリウス・カエサル
イエス・キリスト
エイブラハム・リンカーン
ジョン・F・ケネディ
マーチン・ルーサー・キングJr
マハトマ・ガンジー
チェ・ゲバラ 
織田信長
吉田松陰
坂本龍馬

こうして並べてみると、なるほど確かに「変革を主導した志士」として、いずれ劣らぬピッカピカのリーダーシップを発揮したという点で勿論共通しているのですが、一方で別の共通項があることにも、すぐに気付きますね。

そう、全員暗殺されているんです。

つまり「殺したいほど憎い」と多くの人に思われていたということです。過去の歴史において最高レベルのリーダーシップを発揮して世界の変革を主導した人物の多くが、暗殺によってその生命を絶たれているという事実は、我々に「リーダーシップというのは、崇敬とか愛着とか共感といったポジティブな感情だけではなく、必然的に軽蔑とか嫌悪とか拒否といったネガティブな感情とも対にならざるを得ないものなのだ」ということを教えてくれます。

何か極端なものがあるときは、その背後には逆側に極端なものが必ず存在しているものですが、リーダーシップについてもそれは同様だということです。

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