“行政”の枠を超えた編集〜伊予市観光冊子「ますます、いよし。」の裏側〜
昨年末、発行された愛媛県伊予市の観光パンフレット「ますます、いよし。」。
私は、編集兼ライター兼モデル(笑)をさせていただいたのですが、これがとっても好評のようでとっても嬉しいです!
このパンフレットですね・・行政の発行物と思えないほどに偏っているんです(!)。それはもう、気持ち良いほどに!最初から最後まで私色です(笑)!!!! これって、普通はいろんなしがらみがあり、できないことなんです。
自由に編集させてくださった、伊予市さん、セキ株式会社さん へのお礼の気持ちを込めて、今回のnoteを書かせていただきます。
誰かのフィルターを通した地域
ローカルの発行物って多いですよね!マップとかインタビューをまとめたものとか....。そのほとんどは、さまざまな規制を乗り越えて成り立っています。「情報の紹介は公平でないといけない」とか「公共施設しか紹介してはいけない」とか。関わっているクリエーターの名前も記載してはいけなかったりとか・・・。そういうのがあります。
しかし今回の「ますます、いよし。」では、しょっぱなのページから、私とフォトグラファーのmameさんの紹介からはじまります。
そう、今回のパンフレットのテーマは私のフィルターを通した「伊予市」。なんとお店のセレクトも、最終的には私個人の感性に任せていただきました。
これは、本当にすごいことなんです。
情報は、偏っていた方がおもしろい
私個人の考えですが、情報って思いっきり偏っていた方がおもしろいと思うんです。偏っている=編集者の顔が見えるものと言えるかもしれない。
今回のパンフレットは、完全に私目線で書かせてもらっているので、文章もALL私目線です。双海のページなんて、「下灘は夫の地元です」とか書いてるし(笑)それぞれのミニコラムも私が感じるままに編集させてもらいました。
「伊予市にいると、やたら本の情報に出会うな〜」と感じて「本」でまとめてみたり・・・
伊予市の「だし」のポテンシャルに感動して、「おだし」でまとめてみたり・・・!
編集のポイントは、「私が熱弁できること」。
行ってみたくなる場所って、「超個人的なおすすめ」だったりしませんか?友達から「あの店に行ったんやけどね・・・めっちゃくちゃ美味しくて感動したんよ!絶対気にいると思う!行ってみて!」って激推しされると行ってみたくなりますよね?
「伊予市、超おもしろいよ!行ってみて!」
この「ますます、いよし。」は、ずっとそのテンションで、本心からの言葉しか書いていません。
ちなみにターゲットもめっちゃ狭いです。プレゼンの際に、セキさんがペルソナつくってくださったのですが、かなり詳細に、一人の女性像を設定しています。行政にありがちな、「ターゲットは老若男女!」みたいなことをしていません。
ググれない情報を求めて...飛び込み取材
今は、ググればなんでも情報が出てくる時代です。まとめサイトもあります。でも・・・そもそもキーワードを知らないとググれない。そこに素敵なモノ・コトが待っていてもたどり着かない。
伊予市は、「ググれない情報」の宝庫です。まだまだ知らないことだらけ。
とくに中山は・・・私、ぜんぜん知らないことばかりでした。「こんな場所があるよ〜」と情報を仕入れても、ネットに出ていないので雰囲気がわからない。
そういう時はどうすればいいか???
行くしかないんです(笑)!第一次情報たいせつ!!!!
そんなわけで、「ますます、伊予市」は、ほぼ飛び込み取材で、実際に足を運んで最終の掲載を決めました。
入るのに勇気が行ったお店や場所もありましたが、お友達が付き合ってくれたりして楽しく取材することができました。
(東京からきた友達に背中を押されて入ったお店も・・・笑)
突然の訪問にも関わらず、受け入れてくださったみなさま、本当にありがとうございました。
クリエーターの「得意」を生かす
私は手書きが大好きです!
インスタグラムでは、絵日記のインスタグラムを続けています。
今回、巻末に「おもひで旅日記」を書かせていただいたのですが、このページは、伊予市さんからのオファーでした。
「大木さんのインスタグラムみたいに書いてみてください!」と言ってくださり、びっくりしました。
何度も言いますが、この冊子は地方自治体の発行物です。「おもひで旅日記」なんて超個人的な記録ですよ・・・(!)これって本当に凄くないですか!?
「クリエーターに依頼をするなら、口出しせず、思い切ってクリエーターにお任せした方が良いものができる」というセオリーはよく聞きますが、自治体のものでここまで振り切ってくださるとは正直思いませんでした。
今回、この企画を持ってきてくださったセキさんも、本当に私という人間を生かした進行をしてくださり・・・本当にありがたかったです。
私の至らない部分をそっとフォローしてくださり、気持ちを支えてくださり、とっても可愛いデザインで仕上げてくださいました(涙)!
最初から最後まで、見守ってくださり、安心した気持ちで、楽しく走りきることができました。
寄り添い続けてくれたフォトグラファーmameさん!
今回の編集は、mameさんの存在なしでは語れません。
mameさんは、もともとお友達なこともあって、私の好みを理解してくれているフォトグラファーさん。「mameさん目線でいいので、好きに撮影して欲しい」とだけオーダーして自由に撮影してもらいました。
いつも取材に付き合ってくれたmameさん。何を隠そう伊予市在住、中山出身なので、情報を知っているという面でもとっても支えてもらいました。
私は、フィルムカメラが好きでNATURA CLASSICA愛用者なのですが、今回撮影してもらった写真は、NATURAテイストに加工してもらいました。
mameさんは、人に寄り添うことができるフォトグラファーです。今、カメラの性能がよくなって(スマホとか凄い!)カメラマン泣かせな時代になってきていると思いますが、こういう寄り添い方ができるのはプロのなせるワザだと思います。
mameさん、本当にありがとう〜!
そんなわけで、「ますます、いよし。」読んでね!
最後に・・・・何が言いたいかというと、「ますます、いよし。」は地方自治体の発行物の枠組みを超えて完成した、とってもいい感じの冊子なんです!!!
全ページ、ウェブサイトにアップされていますが
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