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カスタマーエクスペリエンス(CX)組織ができるまで

0. 自己紹介

オープンエイトの猪野です。VIDEO BRAINというSaaS事業の立ち上げから現在までに経験してきたことを発信出来ればと思います。
私はオープンエイトに入社してから広告営業→アプリのマーケティング担当→新規事業の立ち上げ→Video BRAINの立ち上げ→マーケティング→フィールドセールス→インサイドセールス→カスタマーサクセス→カスタマーエクスペリエンスというSaaS(以外にも)のビジネスサイドを一通り経験してきました。
今回は、現在注力しているCX組織が出来るまでの背景を共有させていただきます。

1. 事業立ち上げ(1年目)

Video BRAINの立ち上げは5名(事業部長1名、MK1.5名、FS1.5名、CS1名)からスタート。私はマネージャー兼プレイヤーとしてMKとFSを兼務しました。MK領域ではLP作成からスタートし、広告運用とSalesforceの仕組みを整えながら、FSとしてボードメンバーの知人やイベントで名刺交換した人たちへのプレゼンの日々でした。サービスのコンセプトに対する評価は高く、リード数も想定以上に獲得でき、新規営業も順調でした。リード数がたくさん取れたことがきっかけで、インサイドセールスを強化していくことになり、外部のアドバイザーに仕組みづくりを教えてもらいながらIS組織を垂直立ち上げすることになり、2年目を迎えるころには10名規模の組織になっていました。
この頃ミーテルさんに取材をしていただいた記事がありますので、こちらもご参考ください。

1年目で大事にしたことはKPIを明確にし、チームメンバーと目線を合わせること。
リード数、CPA、架電数、商談設定率、商談数、受注数、受注率、更新率
これらの指標は必ず日次や週次でチェックしながら問題のある部分のテコ入れをスピーディーに実施することに専念していました。
また、業務体制においてはThe Modelを参考にしており、各段階の営業プロセスを担当する部門がそれぞれのKPIをどうすれば達成出来るのかを考えながら活動していました。
結果、1年目で売上予算が達成できました。

まだ、The Modelを読んでいない方はこちらも参考になります。


2. CSの苦しい時期(2年目)

いろいろ大変なことがあったのですが、諸々省略します。。w
この頃からKPIにもサービスの利用率に加えて更新率や解約率、アップセルなどが加わりました。CSの体制としては部長1人、マネージャー2人、メンバー6人くらいの10名前後の組織で運営していましたが、結構大変でした。。 課題はたくさんあったのですが、一番は人的リソース不足だと思っています。

この頃のマネージャーはメンバーの半分くらいの案件数を自分でも抱えつつ、社内資料の作成や仕組みづくり、他部門とのMTGなどが日々のタスクでした。個々の案件の進捗は1on1などで確認していましたが、メンバーのお客様との打ち合わせに同席することがあまり出来ておらず、結果として、お客様の課題の吸い上げやプロジェクトの進行管理などが十分にできていないことなどが、起こってしまっていたと思います。

3. CS組織の強化(3年目)

前年の課題であった人的リソース不足を補うために、社外からの採用はもちろんですが、数人のボードメンバーやセールスマネージャーをCS部門に異動させることで、戦力を強化しました。
能力の高いメンバーが集まったことにより、案件の更新率はもちろんですが、ワークフローの部分でも強化されていきました。
このタイミングでCX組織の立ち上げになります。
私が渡されたミッションは
「全顧客に最高の顧客体験を届ける為の仕組みを提供​」でした。

この時のCS部門は下記のような課題がありました。coorumさんに取材していただいた記事もございますのでこちらも、ご参考ください。

▼主な課題
・操作説明や事例紹介、用途提案などの利用促進活動に時間をとられている​
・アップデートの度に説明が必要
・バグや問い合わせ対応に時間をとられる​
・案件当たりのユーザー数が増加し、全てのユーザーに接点を持てない

上記の課題を解決するために私がやったことは以下の​2点です。
①コンテンツの整理と拡充
②自走するための環境構築

①コンテンツの整理と拡充
目的はCSが顧客対応する際の工数削減です。お客さんが抱える課題に対して参考となりそうなeBookを作成したり、ウェビナーを開催しました。
どのコンテンツを誰がいつまでに作成し、どこに掲載するのかをこのようなマスタ表にすることで管理していきました。

このような管理表を使ってコンテンツ制作管理をしています

②自走するための環境構築
CSと接点のないお客様がCSに頼らずにサービスについて学べる環境を作ることでサービス利用率の向上を目指しました。
具体的には、作成したeBookをサービス上からユーザーが自分でDLできたり、開催したウェビナーのアーカイブを視聴できるようにしました。

結果
ウェビナー参加前後のサービス利用率が200%向上
・ウェビナーアーカイブ視聴数が数百回/月
・eBookのDL数が数百回/月
自分たちが作成したコンテンツがしっかりとユーザーに届いていること、サービスの利用率に対して好影響をもたらしていることがわかりました。

また、管理画面上に問い合わせフォームを設定することで、ユーザーが感じた機能不満や困ったことをリアルタイムに投稿してもらい、サポート担当が解決するという体制も構築しました。これによって、顧客要望の吸い上げや、CSの対応工数の削減につなげることが出来ています。

4, 最後にお願い

まだまだ課題も多く、やらなければいけないこと、やりたいことがたくさんあります。今期はコミュニティ施策にも力を入れていきたいと考えていますので、ぜひ色んな方々と様々な情報交換をさせて頂ければと思います。
また、一緒にOPEN8を盛り上げてくれる仲間も募集しておりますので、お気軽にご連絡を頂けますと幸いです。


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