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【動画配信・狂犬ツアー@山形】「アートセンターと公民連携〜日本、台湾を横断して考えるアート/デザイン拠点の可能性」

さて、先日開催してきた狂犬ツアー@山形の模様をお送りいたします。
山形に新たにリノベされてできたアートセンターQ1に行ってまいりました。当日は「つち」にてなかなか限られたスペースでギリギリ20名くらいが入れてよかったなーという感じでした。ぎゅうぎゅう。

その模様をお送りすると共に、Q1自体をぐるりと回った視察動画、さらに今回泊まったオススメホテルについても記しておきます。

リノベされて新たに誕生した廃校活用アートセンターQ1(きゅういち)

Q1自体はもともと山形市立第一小学校跡地を活用したものです。元々は1F部分だけ確か歴史伝承館みたいな感じで使っていたんだけど、耐震や消防などの問題で2F、3F部分が放置されていました。その頃にも一度中をみせてもらったことがありました。

そこが大きくリノベされて今回はアートセンターとして全館開業とのことです。公民連携的にはこれ単独では行政投資と家賃でバランスするのかは?ですが、隣接地に空中権をつけかえるとか、なにかしないと難しい感じはしますが、山形市内ですからねなかなか難しい。歴史的建造物として考えて公共性として考える形かなと思います。その分、デザインセンターとしての稼ぎ、ビエンナーレでの稼ぎを増やす仕組みをもっと入れたいところですね。

2F、3F部分は壁などの質感を活かしつつ、シックにまとめられていました。設計は馬場正尊さんところのOPEN A。運営については東北芸術工科大学でやっているということでした。馬場さんは芸工大の教授もしているから、こりゃ大変。笑 (ちなみに馬場さんにはうちの都市経営プロフェッショナルスクールの講師もスタート時点から務めて頂いています) 今度、その内実をお聞きしたなーと思います。

けど、日本において地方で歴史的建造物を地元大学がコラボしてアートセンターとして再生して運営していくというのは、かなり挑戦的な取り組みでもありますので、注目であります。このような取り組みで先鋭的だったのはもう10年ほど前に廃校を活用したアートセンターとしてはArtsChiyoda3331がありますので、そちらについてはあとで触れます。

また、今回の狂犬ツアーでも触れた台湾のアートセンターなどは、まさに戦前に作られた日本統治時代建築をリノベーションして活用しているものが各地にあります。私は2017年くらいから木下の本が台湾翻訳されるようになり、ちょいちょい呼ばれたりするようになって行き来するようになりました。さらに2019年には台湾が地方創生元年を宣言し、シンポジウムの基調講演にも呼ばたりしつつ、仲間と車で台湾一周しながら各地で様々な取り組みを視察してきました。さらに2021年からは台湾文化部国際招聘委員をやっていたりと、何かとご縁があったりするのです。

ということで、それらのご経験からも今回解説したところです。

例えば、有名どこですけど、松山文化創意園区の元タバコ工場跡地とかも台灣デザインセンターとかも設置されていながら、隣接地を再開発して誠品書店のホテルやショップが入っていたりと敷地を効果的に活用しています。

台北の有名スポット、華山1914文創発展地区も文化企画などが活発に開催されるエリアですね。日本統治時代の元酒造工場ですね。

高雄にある駁二芸術特区も元は地元大学などがアートセンターとして活用しつつ、現在は自治体管理のアートセンターになっているとのことでした。こちらも日本統治時代の港湾倉庫の再生案件ですね。

狂犬ツアーではこれ以外にも台中、台南などの各地のケースも含めながら民間による取り組みも取り上げています。またやばかった映画祭とかの話も触れています。

ということで、Q1の視察動画と、狂犬ツアー本編の内容をお楽しみください。

○ Q1視察動画と解説

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