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ダボスにて@世界経済フォーラム 2023 (2)

自分は「Civil Society(市民社会)」という市民参加枠の招待を受け、ダボス会議に出席している。

2日目の今日は、そういう意味で自身が一員でもある「Civil Society Meeting」が開催された。参加したのは主に宗教者の集まりで、気候変動や生態系の多様性をテーマに、宗教コミュニティがWEF(世界経済フォーラム)のようなプラットフォームとどのように連携し得るか議論された。

仏教者は自分一人だったが、会合に仏教が含まれていたこと自体に意味があろう。宗教者の集まりは年齢層が高くなりがちだが、実践者になり得る30-40代の若い世代が中心なのが印象的だ。僕からは、宗教組織が事業に携わる価値は「長期的に関わる」ことにあることを強調した。今後、各地の会合や取り組みにおいて宗教もステイクホルダーの一員として協働していくことが期待される。

その後、サウジアラビアのイベントに登壇し、パネリストにウクライナの医師、レバノンの起業家を迎えて「若者のメンタルヘルス」をテーマに議論。話したことがすぐにSNSで発信されるのは現代らしい。

最近の国際会議ではドバイ、アブダビなどUAEがプレゼンスを高めているが、サウジアラビアも積極的で「サウジビジョン2030」を掲げるなど戦略的開発に取り組んでいる。

その他、今年5月に広島で開催されるG7に向けた「The Road to 2023 G7」に参加。ここでは日本からの出席者の方々とも言葉を交わす。夜はジャーナリストの友人主催のイベントに参加。

一日歩き回って話し続けていると、さすがに声も枯れてくる。うっかりすると取り損ねる食事もうまくスケジュールしながら、エネルギーが枯渇しないよう過ごしたい。

明朝は、フォーラム参加者のメディテーションを行う予定だ。


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