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メタバースプラットフォーム「Boog」について

今、私たちはBoogというメタバースプロジェクトを進めており、ちょうどテスト用プロトタイプが完成してきたところです。2022年に入りメタバース関連のプロジェクトは膨大に生まれました。まさに今、トレンドとなったメタバースプロジェクトにおいて、私たちのBoogがどういったものなのか、概要と共に今後のロードマップを共有させて頂きます。

はじまりは、ストーリーのあるメタバース

例えばみなさんが旅に出たとします。ふと訪れたその地で、良い体験を得られている理由は、なんでしょうか?

理由は複数ありますが、その土地に「これまでの歴史や物語が存在しているから」というのは重要な理由の1つです。なぜ、そんな建物が立っているのか。なぜ、人々はそのような考え方をしているのか、街や自然はなぜ、そのようなデザインなのか。すべて積み重なった歴史の上で表現されているものです。だからこそ「土地特有の雰囲気」があり「遊び」があり「美しさ」が存在しています。

今、メタバースというと、そのほとんどが圧倒的に仮想空間の仕組みやマネタイズの仕組み自体を意味していて、世界に対するストーリーがほとんど存在しません。アプリと同じように開発の過程における使いやすさや、体験の楽しさを、定量的、定性的に判断して改善が繰り替えされるだけです。そこに現実の世界のような非合理性はすべて排除されてしまいます。だからこそ、その空間に「厚みや面白み」が足りません。

Boogは圧倒的な世界設定とストーリーで世界観を作り込んだ仮想世界のプラットフォームです。ユーザーがプラットフォームにアクセスすると、まず無数のワールドが一覧表示された画面が表示されます。その中から自由にワールドをダウンロードして、訪れることができます。

無数にある世界の中で、同じものは1つとしてありません。ストーリーや世界の背景設定を作り込み、そのワールドに対して世界としての「面白み」を加えます。ここで大事なのが、そうした世界設定やストーリーは、Netflixで見る映画のように「ワクワクするコンテンツ」になり得るということです。

ストーリーの先にあるクリエイターエコノミー

ここからがBoogの本当に面白いところです。そもそも現実の世界において、歴史や環境が誰か一人の手で作られる、ということはまずありません。必ず誰かたくさんの人の、人生や生活が存在しているからこそ、歴史が生まれます。Boogは世界で起こるストーリーやそこに存在する人々(アバター)、そして文化の創出を、クリエイターの手に委ねます。

クリエイターの皆さんは、Boogの世界設定やストーリーを使って、様々な作品を作ることができます。二次創作という言い方が最もわかりやすいでしょうか。ワールドの設定やキャラクターを使い、小説やイラスト、音楽や映像など、様々な作品を作ることができます。作った作品をダウンロード、もしくはNFTで販売することも、もちろん可能。商用の権利等を気にする必要はありません。

さらにワールドの「カルチャー」としてBoogに申請し承認されると、ワールドの詳細画面に自分の創作物が表示、宣伝されることになります。「文化」はコミュニティ全体で作るものに他なりません。それはBoogにおける仮想世界も同様です。クリエイターのみなさまの2次創作が公式の歴史や文化として登録され、ワールドの文化を作りあげるのです。実際にはワールドの詳細画面において、下記のように表示されます。

クリエイターの皆様がBoogのワールドを元ネタとして、自由に創作活動を行なっていただければ、Boogもまたクリエイターの皆様の作品が世の中に知られるよう、創作活動の拡散、拡販にお力添えできるような関係性を理想としています。Boogは二次創作コミュニティを全力で支援し、クリエイターの皆様は自由に楽しく、創作活動をしていただく。その循環がワールドに文化を与え、ストーリーを与え、歴史が生まれていくのです。

なお、基本的に私たちはクリエイターの皆様のプラットフォームとして「手数料をとる」ということはしません。クリエイターの皆様はワールドの歴史を一緒に作っていく仲間に他ならないのです。

そもそもBoogでご用意させていただく仕組みは販売プラットフォームではありません。例えばOpenSeaで販売しているNFT作品や、各種プラットフォームで販売している商品を紹介していく「メディア」という考え方が正しいかもしれません。みなさまの販売に対し、私たちが手数料を取るというのは、技術的にもポリシー的にも無理な話なのです。

ワールドのオーナーは個人、法人の皆様

では、一体どこで収益化していくのかというと、ワールドの開発です。ワールドの初期設定などは、Boog公式が自由に決めているのかと言えば、そうではありません。特定の法人、個人の方と一緒に作っていくものです。

BoogはまるでWEBサイトの制作を請け負うように、法人、個人の方の独自メタバース開発を請け負います。クライアントと一緒に、どういった世界観なのか、どういったストーリーやキャラクター、歴史があるのかといった初期設定を構築します。それに伴う基本のストーリー作品や創作物もいくつか作ります。

そしてクライアントの皆様はメタバースのある一定の区画、例えばビルのフロア、公園などを使って、企業の活動を行うことができるのです。WEBサイトが平面で情報を伝える存在だとすれば、仮想空間は3次元で『体験を伝える』場です。世界全体の設定に対して、個人や法人の方の活動における世界観が元ネタになっていることもあるでしょう。

ただ、あまりにも世界そのものがビジネスライクであることは、世界としての面白みを減退させることでもあります。それは結果的にユーザーの皆様が足を運ぶ意欲をなくすものなので、ユーザーにも個人法人の方にとっても良いことではありません。ビジネスライクな場ではなく、あくまでも冒険先、旅先として楽しい、ワクワクする場として作り上げます。こうして世界は生まれ、Boogの運営資金となっていきます。

とは言え、それだけでは現実的に事業規模としてより良い体験をユーザーの皆様に提供し続けるには、少々心もとないのが現実であり、サブスクリプションやストック型のサービスもいくつか、ご提供させていただきます。ユーザーの皆様にとっても便利で楽しいサービスだけを厳選して提供させていただきますので、ぜひ使ってみて頂けますと幸いです。

今後のロードマップ

先日、Boogのプロトタイプがある程度、形になってきました。先ほどから掲載しているスクリーンショットはプロトタイプのものです。ただ、まだまだ機能やサービスの厳選はこれからといった段階です。ですので、今後もBoogの開発を進め、同時に資金調達も実施し、ワールドの使い勝手やクオリティを高めていければ幸いです。

  • 3月 - Boogプラットフォームの完成

  • 4月 - 資金調達、ワールドの受注開始

  • 6月 - 部分的にサービスと二次創作コミュニティのサポート開始

ざっくりとしたイメージとして、上記のような流れで進めていきます。

メタバースの現状は、まだ仕組みや技術の側面に目を向けられがちです。それはメタバースがまだ生まれたての明瞭期だからであり、今後、メタバースが成熟していく過程で必ず、世界の背景や歴史、厚み、ストーリー性といった感覚的な価値観や、世界の体験における質の向上が求められます。それを現時点から追求し、さらに2次創作コミュニティを盛り上げることで、他では得られない体験を得られる場を作っていきます。

それは、仮想空間内におけるディズニーワールドのようなもので「ディズニーに足を運ぶ」か、または「富士急に行くか」といった体験の差と同じようなものだとすれば、理解しやすいかもしれません。私たちは前者です。ただし、WEB3時代らしく、ストーリーも歴史も文化もユーザーと共創することで、中央集権的ではない新しい価値観におけるIPを膨大に生み出していければと考えています。

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