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ソーシャルハックデー参加レポート〜継続型ハッカソン参加を通じて得た学び〜

こんにちは!先日ソーシャルハックデーという継続型ハッカソンイベントに参加してきたので、その感想を書こうと思います。運営側で参加させていただいた僕が言うのもどうかなと思うのですが、とにかく最高のイベントだったので、僕が感じた感動や楽しさが皆様に少しでも伝わると良いなと思います!

ソーシャルハックデーとは

ソーシャルハックデーはCode for Japanが2ヶ月に1度の頻度で定期的に開催しているハッカソンイベントで、参加者の方は東京、札幌、神戸、裾野など複数拠点にある会場に集まり1日かけて開発に取り組みます。


イベントの受付では自分に合ったステッカーを名札に貼ります。相手の理解にも自分の表現にもつながる素敵な仕組みだと思いました。

今回僕は初参加だったのですが、参加する中で普通のハッカソンイベントとはいくつか違う点があることに気づきました。

違うポイント1:それぞれの参加者が作りたいものを作るという目的意識

一般的な「ハッカソン」は何かのテーマが決められており、そのテーマに沿って「アイデアソン」というアイデア出しの時間を経た上で開発を行い、イベントの最後に順位がつけられて上位のチームや人が賞金や賞品などをもらうという枠組みで行われています。ゲームやスキルアップの場としては面白いのですがテーマが決められていることや審査員に評価されることが目的になるため、ハッカソンで生まれた成果物はその場限りのものになってしまうことが多いなと感じています。

それに対してソーシャルハックデーは特定のテーマなどは決められておらず、はじめに参加者の方々が現在取り組んでいるプロジェクトや取り組んでみたいと思っていることなどをプレゼンし、それに興味のある人が集まってチームができて開発に向かっていくような流れでイベントが進んでいきました。また、イベントの最後に審査なども行われないため、個々人が満足する進捗が出ることを目的に取り組んでいいる雰囲気も普通のハッカソンとは違うなと感じました。

プロジェクトの紹介をしているシーンです。みんな熱が入っててかっこいいです…!

違うポイント2:成果物は次のイベントにつながる

先ほども少し書きましたがソーシャルハックデーは2ヶ月に1度行われているイベントで、イベントが始まった2018年4月から今まで約1年間の間に10回以上イベントが開催されているそうです。

そのような単発ではなく前後のつながりがあるハッカソンイベントはこれまで体験したことが無く、ハッカソンでできたものが先に続いていくようなイメージは持っていなかったため、成果物やチームが未来に続き、価値を生み出していくような仕組みはとてもいいなと感じました。ちなみに、主催者の方によるとこの継続型ハッカソンの仕組みはg0v hackathonという台湾のイベントからヒントを得て作られたものだそうです。国境をこえて仕組みが受け継がれていくのはシビックテックらしいくて素敵だなと感じました。

どのようなプロジェクトが動いていたか

今回僕が参加した東京会場では僕が確認した限りでは5-6個のプロジェクトが動いていました。今回僕は運営側で自分のプロジェクトが無かったこともあって楽色々なプロジェクトを見て回ったので、いくつか紹介しようと思います。どのプロジェクトも目的や思いがしっかりとあって、話を聞いていてとても楽しかったです!

プロジェクト例1:Code for Youth

若手世代のシビックテックや地域課題解決への参加促進に取り組むCode for Youthは「課題を持つ人」と就活やスキルアップのために「何か作りたい人」を繋ぐプラットフォームとなるサービスの開発に取り組んでいました。なんとプロジェクトリーダーの学生さんはこのイベントのために大阪から来たそうです。熱い想いに共鳴して僕も議論に混ぜてもらいました!

プロジェクト例2:Code for CAT

猫のためのシビックテックに取り組むCode for CATの方々は猫の飼育において感じる疑問を解消するためのチャットボット開発似鳥くんおられました。すでに運用をしておられるということで僕も触らせてもらいましたが、使いやすくてUIも可愛かったので、猫を飼うことがあればぜひ使いたいと思いました🐱
Bot以外にもTシャツなどグッズをたくさん作っているということで、僕もCode for CATのファンになりました!

プロジェクト例3:Call for Code

IBMが主催する自然災害対策のコンテストであるCall for Codeに取り組んでいるチームは災害時のQAサービスの多言語対応版の開発に取り組んでいました。僕自身去年インドを旅していて英語が伝わらない地域に滞在している時は「何かあった時にどうしたら良いんだという」という不安を抱えていたので、とても意義のある取り組みだなと感じました…!

プロジェクト例4:マインドアクティブ

社会の同調圧力を変えて若者のチャレンジを応援するイベントやサービスづくりを行うマインドアクティブグループでも熱い議論がされていました。僕も就活などをする中で同調圧力を感じる瞬間があったので、どうすればそうした雰囲気を変えることができるのかについて議論をすることができたことはとても大きな学びがありました。

プロジェクト例5:Graffer

行政の面倒な手続きを自動化するサービス開発に取り組むGrafferは、データ入力などの具体的な作業をメンバーで分担して行なっていました!僕自身市役所などでの手続きの面倒さは身をもって感じていたので、ぜひこの取り組みが長く続いていくようCfJもサポートをしていきたいと思いました!

これら以外にもお酒に関するシビックテックに取り組む「Code for SAKE」など各会場にそれぞれ魅力的なプロジェクトが存在しており、話を聞くだけでもとても楽しかったです。プロジェクト一覧はソーシャルハックデーのHPに記載されていますので、興味がある方はぜひご覧ください。

僕もいくつか温めているプロジェクトがあるので、次回から動き出してみようかなと思います…!

クロージング

イベントの最後には、各会場をつないでその日にできたものの成果報告をしました。ここでも審査などはしないため次に向けた課題点出しや前向きなフィードバックなどが行われており、緊張感の高いハッカソンのクロージングしか体験していない(ほぼ悔し泣きした記憶しかない)僕にとって、みんな笑顔のエンディングというのはとても感動的なものでした。


まとめ

今回のソーシャルハックデーではこれまで体験したことのない持続的価値を追求するという新しい形のハッカソンを知ることができました。これまで日本のシビックテックの現場において実際に課題解決をする持続的な場というのは少ないという課題意識を持ちつつそれを作り出す難しさを感じていたので、ソーシャルハックデーのような形で実際に手を動かすことができる場所が生まれたことはとても嬉しいです。

しかしそれ以上に、そうした場ができたことで実際にプロジェクトが複数同時並行的に動き出すというこれまで僕が見たことがなかった動きがシビックテックの現場で生まれてきたことがハックデーが生み出している何より大きな価値であり、これからどうなっていくか分からない未知な部分でもあると感じています。今回のブログでは僕の感動を中心にお伝えしましたが、Code for Japanのメンバーとして感動ばかりしているのではなく、こうした場をより持続的かつ楽しい場にしていくことに僕も貢献してきたいと思います!

ちなみに次回のハックデーは8月3日(土)らしいです!ここまで参加しやすい「優しさに溢れた」ハッカソンイベントはなかなか無いと思うので、興味がある方はぜひご気軽に一歩踏み出してみてください!(そして僕に熱い想いを語ってください😆)

おまけ?

ここまでソーシャルハックデーについて熱く語ってきましたが、「そうは言ってもハッカソンはちょっとハードルが高いよ...」という方やシビックテックのことをもう少し「知る」、もしくは自分の取り組んでいることとの掛け合わせについて「調べる」ことから始めたいという方は多いと思います。そんな方向けにCode for Japanが新しくシビックテックライブというイベントを始めました!

シビックテックライブは開発ではなく「話す」ことをメインの目的にしていて、Code for Japanや外部の方による講演やパネルトーク、イベント参加者の方々によるLTなどを開催していく予定です!誰でも気軽に参加できる「飲み会の延長」のような場作りがしたいと考えているので、興味がある方はぜひまずはシビックテックライブからご参加ください😆ちなみに次回の開催は7月4日(木)の予定です。

また、イベントはどうしても場所の制限があるため遠方で参加できないという方向けにCode for Japanはシビックテックに関する取り組みをしている方がスピーカーとなって地震の取り組みを話したり参加者の方々の質問に答えるシビックテックオンラインアカデミーというイベントも開催しています!色々な観点からシビックテックが語られており、過去のアーカイブもCode for japanのYoutubeページにアップしてありますので、そちらもぜひご覧ください😆

長々となってしまいましたが、まだまだ話し足りないのでぜひ続きはイベントなどで語らせてください。笑

最後に、このブログが皆様にとって少しでも何かヒントを得られたり、前に進める助けになれば幸いです🙇‍♀️

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