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#49 『中小企業』という言葉への違和感

事業計画を練っていまして、色々情報のインプット続けています。
そんな中、だんだんと違和感が大きくなってきたのが、
「中小企業と大企業」いう区分が随所にでてくることでした。

というのも、
本来の目的から外れた「決めつけ」が、
誰かに不利益を押し付けていることもあるのではないか

と思ったからです。

そもそも中小企業って何?ということで、定義を辿っていくと
団体や切り口によって様々な定義があります。
最もポピュラーなものは中小企業庁が定義している
・資本金30億円以下
・従業員数300名以下
という定義ではないでしょうか。
(正確には資本金、従業員数の定義は業種により異なります)

全企業数の大半を占める中小企業を区分分けし、
企業規模や悩みに沿ったより適切な支援を行っていくことが目的です。
つまるところ、『単なる定義』です。
そこに他意はないと思うのです。

一方、
そんな中小企業という言葉に
漠然としたマイナスイメージを持たれている側面もあります。

自身も就職活動を経験する中で
「中小企業は労働条件が厳しい」
「大企業の下請けが中小企業」
といった話を耳にすることもありました。

中小企業と呼ばれる企業数はとても多いこともあり、
確かに、中にはそういった企業もある可能性はありますが、

中小企業=労働条件が厳しい

と一括りに捉えてしまってよいものでしょうか。


私が前職の化粧品メーカーの営業として仕事をする中で、
よくよく気をつけていたことがあります。

それは、取引先である化粧品販売店に対して
「あなたのお店は小さいです」と言わない、
ということでした。

というのも、当然取引先の売上規模に応じて
売れるお店にはもっと応援しよう!と
社内の区分としては明確に
区別をされる仕組みになっていたのです。

そのため、
“あなたの会社は小さいので、この待遇ですよ。当然ですよね”
という態度が、会社側の姿勢としてあからさまに出ていることが
多々あったように思います。
(取引先宛書類の文面からも感じ取れるほどでした)

確かに、「事前に了承済のルールですよね!」
と言ってしまえばそれまでかもしれません。
一方それは、自社が勝手に決めた区分でもあるのです。


「区分する」ということは
繁雑な情報を整理して、適切な処理をするために
必要なことだと思います。

ましてや、定量的に分れられた区分は
それがまるで『事実』であると錯覚してしまいます。

そのため、あくまで意図があった上で機能するのが区分であって、
『相手の絶対的な姿でない』ということを忘れてはならないのです。

これから私は、
企業の経営者の方とお話させていただく機会を
もっと増やしていきたいと考えています。

そんな会話の中で、決して
「あなたの会社は中小企業なので…」
「中小企業ってこんなこと困ってますよね?」

といった浅はかな姿勢が露呈してしまわないように、
しっかり準備を進めていきたいと思います。


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