フランス語を勉強しておくべき3つの理由

フランス語の勉強をするためにモントリオールに引っ越してきて3か月目になりました。どうして国際機関を辞めてフランス語の勉強なんかしているのか聞かれることがあるので、その理由をお教えしようと思います。

そもそも、英語は必須前提条件であるのですが、教育を武器に国際協力分野で働くために第二国連公用語は必要なのでしょうか?答えはYesで、必要条件ではあるのですが、決して十分条件ではないといった所でしょうか。具体例を用いて説明したいと思います。

私が見てきた世界には国連公用語のバイリンガルというのが沢山いました。例えば、DCやNYのヒスパニック系の住民の多くは英語とスペイン語の双方でコミュニケーションが取れますし、今いるモントリオールの住民は英語とフランス語のバイリンガルで、お店に入ると「ボンジュール、ハーイ」と話しかけられます。さらにイエメンで出会ったエリート層は英語とアラビア語を駆使します。では彼らが国際協力分野で働けるかと言われれば答えはNoです。なぜなら、国際協力の分野で活かせるような専門性を持ち合わせていないからです。

では教育分野の高い専門性を持っていれば十分かと言われればそうではありません。なぜなら、高い専門性を有していることを他人に認識してもらうためには、英語で論文を書いたり、カンファレンスで発言する必要があるからです。国連第二公用語も全く同じライン上に存在していて、高い専門性を有している場合、国連第二公用語ができることで、それを活用したりアピールするチャンスが増します。これは国際協力業界に限らずビジネス全般でも言えることかもしれませんが、語学自体が武器になることは滅多にないのですが、「語学は自分の武器(専門性)を使える範囲を広げてくれるツールである」と言えるでしょう。

さて、それでは数ある国連公用語の中でも、教育を武器に国際協力業界でキャリアを築いていくためになぜフランス語ができるようになっておくべきなのか、その3つの理由をお話したいと思います。

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サルタック・シクシャは、ネパールの不利な環境にある子供達にエビデンスに基づいた良質な教育を届けるために活動していて、現在は学校閉鎖中の子供達の学びを止めないよう支援を行っています。100円のサポートで1冊の本を子供達に届ける事ができます。どうぞよろしくお願いします。