見出し画像

男子校入学の洗礼を受けた話。

実は、高校は男子校だった。

男女共学じゃないことに、
正直気落ち感、残念感はありながらも、
男子しかいないというのは、
とても楽な環境だった。

今考えても、
あんなに男性とばかり過ごすっていうのは、
特殊な体験だったと思う。


そんな高校生活のなかでも、
特に特殊だったのは、
「応援練習」である。

入学して最初の1週間くらいだろうか。
地獄の応援練習がある。


応援団は、
ぼろぼろのバンカラスタイル。

ネットから拝借したが、
まさにこんな感じの風貌。

画像1

引用元:http://www.bankara.net/ouen/form/style/style.html

応援歌はCDと、歌詞が渡されていて、
それを覚えてこなければならない。

カーテンを閉め、
独特のきびきびした振る舞いをしながら、
全力で応援練習をする。


気を抜いて、適当にやっていると
みなされると、
全力で責められる。

「怠慢だ!!!」と、
竹刀を振りかざす。

(どうだったかな。
 記憶が改ざんされているかも。
 そんなことはなかったかもしれない。)

でも、とにかく、
厳しい厳しい、地獄の一週間なのだ。


廊下で応援団とすれ違ったら、
「オース!!!」と
全力で叫ばなければいけない。

廊下を移動する時は、
応援団、いないだろうな、と
きょろきょろしていた。

絶対、叫びたくなかった。笑

俺は幸い、
遭遇したことはなかったけれど、
廊下で、叫んでいる人の声は、
何度もその期間聞いた。


あまりにもつらいので、
この期間で不登校になる人がでる。

耐えられなかった人は、
この期間が終わっても、
戻ってこなかった。


拍子抜けするのは、
1週間の応援練習が終わると、
応援団は、急に優しくなる。

「正直、めっちゃつらいよな。」

とか、ぶっちゃけ話を始める。
急に、応援団と1年生は打ち解けて、
最後のお祭りが始まるのだ。


校内で、全力で応援歌を歌いながら、
肩を組み、笑い合う。

今思えば、全員初対面で、
まだ打ち解けていない中で、
これがあったから、
交流が生まれ、団結感が、
生まれたよなあーと思ったりする。

今もまだ、
この伝統が残っているのかは、
分からないけれど、

なかったら、なかったで、
ちょっと寂しく感じる。

おそらく、風潮的には、
消えているんだろうなーっていう
感じはするよね。


あの時はつらかったけど、
高校の頃の思い出って、
何だろうって思ったときに、

やっぱりこういう、
インパクトのある思い出で
真っ先に思い出される。

過ぎてしまえば、
全部、酒のつまみで、
笑いながら話せるネタになる。


今、どんな経験をしていたって、

もしかしたら、
感情が揺れまくるような、
日々を送っている人がいたとしたら、

それは、将来、
あれも面白かったなっていう、
人生の色どりになっていくだろう。


経験は、全部ネタ!

そんなつもりで、
これからも振り切れた体験を、
できたらいいのかなーというのが、
あの頃を思い出して、思ったことだ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?