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資金援助の手紙を書く問題を考える(小論入試-解答編)

横浜市立大学(平成29年度 医学部)入試問題(解答編)

「“”手に“”論文を書く」人、“勝小”です。
(当noteの前提・諸注意等については、こちらの投稿をご参照ください。)

以下の流れで小論文問題と向き合っていく予定です。
・分析編:出題者の意図を把握する(構成メモのようなもの)
・解答編:実際に解答文を作成する(答案用紙のようなもの)
・補講編:問題から派生した考察、蛇足など(試験後の雑談)

 前回の「分析編」を簡単に振り返りつつ「解答編」を始めましょう。

【問題】

【あなたは海外留学を計画していますが、渡航・滞在費など資金が不足しています。保護者等に資金援助を依頼する手紙を1,000字以内で作成してください。宛先・目的・金額等は自由に設定して構いません。手紙としての体裁、改行などの書式に特にこだわる必要はありません。】
横浜市立大学HP(国立国会図書館)より

出題者の意図(勝小解釈版)

<表テーマ>:(資金援助の)依頼に関する説得力を問う
①資金援助の具体的内容
②海外留学の必要性
③援助の必要性
<裏テーマ>
(医学)研究費の予算要求スキル
勝小note「分析編」

私は本問の出題意図を上記4点と解釈しました。
今回の解答は骨組みだけに留めているため、このまま提出すると0点かもしれません。

勝小の解答

 保護者様、平素より私の学業等に関して多大なる支援を頂きありがとうございます。この度は私が検討している海外留学に関して資金援助のご相談をさせて頂きたく手紙をお送りします。具体的には、海外留学に際して渡航・滞在費総額●●円を見込んでおりますが、自己資金での拠出可能額が▲▲円に留まる状況にあるため、残りの★★円の援助をお願いしたいと考えております。

 まず、何故海外留学に行く必要があるのかについてお伝えしたいと思います。これまで学んできたことや経験してきたことを通じて、□□を私の職業としたいと決めました。□□という職業は※※という点で社会に貢献できる素敵な仕事であると同時に、ある程度安定した収入が期待できると判断しています。その一方で、□□に就いて成功していくためには語学力に加えて##の知識・経験が不可欠であります。そして##の研究分野ではXX国が最先端であり他国を大きく引き離しているため、□□を志す優秀な学生はXX国に集まっている状況です。□□になりたい私としては、XX国の環境にいち早く飛び込んで多くのことを吸収したいと考えています。

 XX国への留学に際しては、費用面以外にもm月d日に行われる選抜試験に通過する必要があります。これまではアルバイト等を通じて留学費用を積み立てておりましたが、当該試験に通過するための勉強や語学力向上等の留学をより有意義にするために必要な準備に時間を使わなければならないことから、これ以上の時間をアルバイトに割くことは難しい状況にあります。今回資金援助を頂き海外留学が実現した暁には、私は□□という職業に就いて自身の夢に大きく近づくことができます。そして頂いた援助は、将来得られる収入から適切な期間内に返還させて頂くつもりでおりますし、◆◆という形で還元できるのではないかと考えております。また、※※という面で社会貢献したい気持ちを改めてお伝えしたいです。

 ご検討の程、何卒よろしくお願いします。

(811字)

解答あとがき

いかがでしょうか。
骨組みだけサクッと書いてみました。
記号(◆や□など)の部分に具体的な内容を反映すれば、概ね1,000字程度になるようなイメージでの字数に留めています。

出題意図との関係性は、
 ①資金援助の具体的内容:第一段落
 ②海外留学の必要性:第二段落
 ③援助の必要性:第三段落
に整理しています。

骨組みだけならサクッと書けますが、ここに"肉付け(具体的事例)"をするとなるとかなりの時間がかかりそうだったので、ここで止めさせてください。
実際の試験場では、具体例を適当に書くか程よくぼやかすことになろうかと思います。

自己採点

今回も自己採点で解答編を締めたいと思います。実際の試験では異なりますが、当noteでは以下のルールで採点しています。

 自己採点(10点満点)
  = A)解答力(10点満点) × B)出題意図把握(0%~100%)
A)解答力:出題意図に対して的確かつ論理的な文章かどうか
B)出題意図把握:出題意図をどこまで正確に把握しているか
勝小note「小論文の取り組み方針」

 それでは、今回の自己採点を発表します。

 自己採点(1.8点)= A)解答力(2/10)× B)出題意図把握(90%)

A)解答力:未完成につき本来は0点であるが下記2点を評価
・資金援助のための説明をコンパクトにまとめている
・問題趣旨から大きく逸れていない(はず)
B)出題意図:おそらく出題意図の把握はズレていない(はず)

勝手に書いた解答を、勝手に決めた基準で採点しているので、どちらかといえば「解答の自信の度合い」のニュアンスの方が適切かもしれません。


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